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東方夢喰録 〜 Have a sweet nightmare!! 〜  作者: ODA兵士長
ゆめくいっ!
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第2話 宴会 –– エンカイ ––









【 乾杯 】



––––物語が終焉を迎えた日、八意永琳宅にて。



永琳「さて、乾杯しましょうか」


咲夜「乾杯の音頭は霊夢かしら?」


霊夢「え、私がするの?」


魔理沙「お前、主人公だぜ?お前しかいないだろ」


霊夢「はぁ……?」


操夢「貴女がやるべきよ、霊夢。ノリが悪い子は嫌われちゃうわ」


霊夢「お母さんまで……まあ、分かったわよ」


魔理沙「おお!やったれやったれ!」


霊夢「えー……長い間お疲れ様。今こうして笑い合えているのも、ここにいる皆が、それぞれなりに頑張ったからだ思うわ。ここにいる者同士でギクシャクしたこともあったかもしれないけど、それは全て夢よ。全部忘れて現実いまを生きましょう。では、私達全員のこれから起こり得る全ての幸福に……乾杯ッ!」


全員「「「乾杯ッ!!!」」」




霊夢「ふぅ……疲れたわ」


魔理沙「霊夢、その……なんていうか……」


霊夢「何よ?」


魔理沙「普通だな」


霊夢「は?」


咲夜「そうね、普通だったわ」


霊夢「何が言いたいのよ?」


紫「今回からは書き方も大幅に変えて、ギャクを書いてみたいという作者の意図を汲み取れてない。貴女、それでも芸人かしら?」


霊夢「芸人じゃないわよ!それにメタい!!!」








操夢(霊夢、いい事言ってたわぁ……)←親バカ


























【 お酒は二十歳(はたち)になってから 】



霊夢「アリス、何を飲んでるの?」


アリス「これはシャンパンよ。流石、永琳ね。なかなか上等なものみたいで、かなり美味しいわ」


霊夢「え……アリスって成人してたの?」


アリス「今年成人したわ」


霊夢「そっか……良いわね、お酒」


永琳「ダメよ、二十歳になってからにしなさい」


霊夢「早く成人したいわ……ん?」


レミリア「ふふっ、なかなかの代物ね」


霊夢「レミリア……あんた、何飲んでんの?」


レミリア「見て分からない?ワインよ?」


霊夢「見て分かるから聞いてんのよ」


レミリア「あら、知らないの?イギリスでは、保護者の承諾があれば5歳以上から、家庭内での飲酒なら可能なのよ」


霊夢「は……?」


レミリア「咲夜、これ飲んで良いわよね?」


咲夜「どうぞ。お飲みください」


妹紅(咲夜が保護者ってことか……?)


霊夢「イギリスでは良くても、ここは日本なのよ!?」


フラン「霊夢、あれブドウジュースだよ」


霊夢「え……?」


レミリア「うー☆美味しい」ニコニコ


咲夜(可愛い)チュウセイシンマルダシ
























【 お酒は二十歳になってから 2 】



霊夢「あんたら2人はオレンジジュース?」


魔理沙「そうなのだー」


ルーミア「だから真似しないでよ、恥ずかしい」


魔理沙「別に良いだろ?減るもんじゃないし」


ルーミア「そーゆー問題じゃ……あー、面倒くさい」


霊夢「ルーミアも大変ねぇ……ん?紫は何飲んでるの?」


紫「お茶よ。お茶が1番美味しいわ」


霊夢(婆くせぇ)


紫「…」ギロッ


霊夢「あんた……こう言うときだけ、本当に勘がいいわよね」


操夢「本当に紫は、"相変わらず"なのね〜」


霊夢「紫って昔からそうなの?」


操夢「ええ、自分の容姿や年齢を悪く言われるのが嫌みたい。そんなことより、紫は飲めない訳じゃなかったわよね?折角だから飲めばいいのに」


紫「何言ってるのよ。私はお酒なんて飲んだことないし、飲めないわよ?」


操夢「え?」


紫「だって私、未成年よ?」ユカリサン ジュウナナサイ☆彡


霊夢「……」


操夢「……」


魔理沙「……」


ルーミア(面倒くさい)




永琳「……クスッ」


紫「おい八意、表出ろや」


























【 ババア無理すんな 】



*この投稿は八雲紫の検閲により削除されました。



























【 うどみょんはお好きですか? 】



妖夢「そういえば鈴仙、結局付け耳してるんだね」


鈴仙「うん、なんだか無いと落ち着かなくて。それに、これは師匠から貰った大切なものだから……」


妖夢「そっか……鈴仙って、可愛いよね」


鈴仙「え……?」


妖夢「その耳がよく似合ってる。鈴仙は可愛いから、よく似合うんだね」


鈴仙「よ、妖夢……?」


妖夢「私みたいなのじゃ、付けたら笑われちゃうよ」


鈴仙「そ、そんなことないよ!妖夢も十分可愛いよ!!」


妖夢「やめてよ、お世辞なんて」


鈴仙「お世辞じゃない!!!」


妖夢「え?鈴仙……?」


鈴仙「妖夢は可愛いよ!私なんかよりもずっと!少なくとも、私はそう思う!!!」


妖夢「……ふふっ、ありがとう。お世辞でも嬉しいよ」


鈴仙「だ、だからお世辞じゃ……あ、なら試しにこの耳付け––––「ヤダ」


妖夢「絶対に、ヤダ」


鈴仙「えぇ〜……」ショボ-ン




妹紅(うるせぇな、こいつら)



























【 清く正しい射命丸 】



呼び鈴「ピンポーン」


永琳「あら、こんな時間に誰かしら?」


呼び鈴「ピンポンピンポンピンポーン。早く開けろや」


永琳「うるさい呼び鈴ね」


紫「待ちなさい、私が出るわ」


永琳「貴女が?」


紫「私が呼んだのよ。この物語の重要人物の1人をね」


永琳「ああ、まさか……」





紫「ほら、入りなさい」


?「失礼します!」


霊夢「あ、あんたは––––ッ!」


文「どうも、清く正しい射命丸です」


霊夢「……って、何だか大物感出してるけど、タイトルで既にネタバレしてるのよね」


文「おぉ、メタいメタい」


霊夢「というか、あんた死んでなかったのね」


文「生きてるみたいですよ、ええ」


魔理沙「あー!!!お前、私を喰った奴じゃないか!!!」


文「あやや、貴女にも記憶があるのですか?」


魔理沙「霊夢と関わった者に記憶があるらしいぜ」


文「なるほどなるほど、だからですか……」


霊夢「だから?」


文「ああ、いえ。色々とおかしなことがあって」


紫「おかしなこと?」


文「私、新聞社をクビになってなかったんですよ。今も記者として働いてるみたいです」


紫「……え?」


文「私が過去に事故にあったという記憶が誰にもなく、クビになった事実もありませんでした。それに私の足はこうして動いています」


鈴仙「あ……その、射命丸さんの怪我は私の能力によるものなので……本当は動くはずの足なんですよ」


文「あやややや、そうだったんですか!?」


紫「なるほど……ユメクイに関係することは全て、辻褄合わせの為に改竄されているのね。だからこの世界では、"窒息死"すら存在しなかったことになっている」


文「まあ、つまり私にとってもハッピーエンドで終わったということですね!」





妹紅(ただの説明回じゃねぇか。ギャグはどこに行ったんだギャグは)





















【 ひどくやらしい射命丸 】




咲夜「お嬢様、お注ぎ致しますわ」


レミリア「さすが咲夜ね、気が効くわ」


フラン「お姉様、それ毒盛られてるよ」


レミリア「まさか。咲夜に限って、そんなことあるわけないでしょう?」


咲夜「ふふっ」


レミリア「……え、ちょっと待って、何今の笑いは」


咲夜「何でもございませんわ」


レミリア「……」


文「サクヤさん、少し伺っても?」


咲夜「……」ジ-ッ


文「そんな怖い目で見ないで下さいよ。あれは全部夢なのですから」


咲夜「はぁ……で、何かしら?」


文「サクヤさんとは、一度話してみたかったんですよ」


咲夜「私は話したくないわ」


文「あややっ!それは手厳しい」


咲夜「それと私は十六夜咲夜。その変なカタカナ表記止めなさい」


文「了解です、咲夜さん。あ、私は射命丸文と申します」


咲夜「そう」


文「ところで、御三方はどういった関係なのですか?」


レミリア「咲夜は私の自慢のメイドよ」


文「あやや、咲夜さんはナースではなかったのですか」


咲夜「一年前まではメイド。今日まではナース。そして明日からは、またメイドよ」


文「なるほど……色々あったのですね。ではこちらの方は?」


咲夜「フラン様は、レミリアお嬢様の妹でいらっしゃるわ」


文「なるほど。レミリアさんに似て、とても可愛らしいですね」


フラン「私とお姉様って似てるかな?」


文「ええ、似てますよ。とっても」


フラン「えへへ〜、やった」


レミリア「あら、私に似てるのがそんなに嬉しいの?」


フラン「嬉しいよ。だって私はお姉様が––––」


レミリア「……?」


フラン「やっぱり、なんでもない」


レミリア「???」


文「レミリアさんのことが大好きなんですよ」


フラン「ちょっと!なんで言うの!?」


文「気持ちは言葉にしないと伝わらないこともあるのですよ」


レミリア「––––フラン」


フラン「な、何?お姉様?」


レミリア「私の方が、貴女を愛しているわ」ドヤァ


咲夜(可愛い)タダシチュウセイシンハハナカラデル


文(なぜドヤ顔……?と言うより、私が脱ぐ回じゃないの……?)










妹紅(タイトル詐欺かよ、つまんね)




























【 私にもっと出番を 】



妹紅「さっきから私が空気だ」


アリス「突然どうしたのよ?」


妹紅「私まだカギカッコのセリフが無い」


アリス「私だって二言だけよ」


妹紅「でも、声を出せてるだけマシだろ!?」


アリス「現在進行形で声出してるんだから良いじゃない」


妹紅「そういうことじゃ……よし、なら何かやろう」


アリス「何か?」


妹紅「何か爪痕を残すんだ」


アリス「そんな……売れない芸人じゃないんだから」


妹紅「もこアリ流行らせようぜ」


アリス「はぁ……?」


妹紅「もこたんアリスにINするお!」


アリス「……妹紅、作者が下ネタNGだって」


妹紅「はぁ?なんでだよ。作者男だろ?別に平気じゃ……」


アリス「妹紅、貴女は一体いつから––––作者が男だと錯覚していたの?」


妹紅「え……ま、まさかッ––––」








もこアリ((爪痕は残せたかな……?))



























【 自尊心 】



霊夢「なんか、あんた変わったわよね」


鈴仙「え……?いきなりどうしたの?」


妹紅「確かに変わったな。前の鈴仙は、もっと自信に溢れてたよ」


鈴仙「自信……?」


霊夢「ユメクイ特有の自尊心だった、ってこと?」


妹紅「そうかもしれないな。私も今は、自分の力を信じるなんて出来ないし」


霊夢「でも、アリスはあんまり変わって無いみたいね」


アリス「私……?まあ、私は元々、他人に興味がないから。自分と他人を比べることがないのよ」


霊夢「へぇ……咲夜もあまり変わってなさそう」


妹紅「あれは元から……なぁ?」


アリス「そうね、元から……」


鈴仙「確かに咲夜は……」


咲夜「呼んだかしら?」


うどもこアリ「「「ナンデモナイデス」」」


咲夜「ふふっ……貴女達、面白い顔するのね」































【 解散 】




霊夢「そろそろ帰る?」


紫「そうね、大分長居してしまったわ」


操夢「美味しかったわぁ〜」


霊夢「今日はありがとう、永琳」


永琳「喜んでくれてよかったわ。お礼は咲夜に言ってあげて頂戴」


霊夢「うん……まあ、今は忙しいみたいだから、また今度改めて言うことにするわ」


永琳「そうしてあげて」




魔理沙「私もそろそろ帰るぜ」


ルーミア「私も帰ろうかな」


魔理沙「ルーミアは、アリスに送ってもらうのか?」


ルーミア「別に1人で帰れるけど」


アリス「ダメよ。貴女、フラフラとどっかに行っちゃいそうだもの」


ルーミア「面倒くさいなぁ……」


妹紅「いいじゃないか、ルーミア。想ってくれる人が居るってことなんだからさ」


ルーミア「んー……まあ、嬉しくないとは言ってないよ」


霊夢「……あ、魔理沙。明日学校よ」


魔理沙「げっ、そうか今日は日曜日だったな……というか、学校なんて随分長い間行ってない気がするぜ」




レミリア「フラン、帰るわよ」


フラン「咲夜はどうするの、お姉様?」


レミリア「あの子は、今日まではこの家の娘らしいわ」


フラン「じゃあ、明日になったら戻ってくるってことね」


レミリア「そういうことよ」


永琳「今日まで、じゃないわ。これからもずっと、咲夜は私の娘よ」


レミリア「そう……それは構わないけど、咲夜は紅魔館(わたし)のものよ」


永琳「なんだか、娘を嫁に出す気分ね」


レミリア「元々咲夜は紅魔館にいたのよ?」


永琳「でも、繰り返したすべての夢の時間を合わせれば、咲夜は私といた時間の方が長いわ」


レミリア「ぐぬぬ……」


フラン「お姉様って、独占欲強いんだね」




妖夢「永琳さん、私もそろそろお暇しますね」


永琳「ええ、気をつけて帰りなさい」


鈴仙「待って妖夢!一緒に帰ろう?」


妖夢「もちろんいいよ」


永琳「貴女達……そんなに仲良かったかしら?」


妖夢「いえ……ちゃんと喋ったのは、この世界に来てからなんですよ。でも、なんだか共通点もあって、色々と話が合うんです」


永琳「そう……この子には、親しい友と呼べるものがあまり居ないわ。優曇華のことを、よろしくね」


妖夢「はいっ!」


永琳「……それと、優曇華」


鈴仙「なんでしょうか、師匠?」


永琳「貴女、これからどうするつもり?」


鈴仙「どう……とは?」


永琳「……私の娘が、明日家出をするのよ。この広い家は1人で使うには少し広過ぎるわ」


鈴仙「ッ……」


永琳「もう1人くらい、一緒に住んでくれると助かるんだけど」


鈴仙「……準備が出来次第、また……帰ってきてもいいですか?」


永琳「好きにしなさい。私はいつでも構わないわ」


鈴仙「はい……!」










咲夜「あー忙しい忙しい」カタヅケチュウ








































「ふぅ……こんなものかしら?」


腰に手を当てながら溜息を吐く少女––––十六夜咲夜は呟いた。

それを見た私––––八意永琳は、彼女に話かける。


「私が提案したのに、準備から片付けまで……本当に悪いわね」

「構わないって言ったでしょう?私のことなんて遠慮なく使えばいいのよ。私は貴女の娘なのでしょう?」

「咲夜……ありがとう」


私は咲夜に、軽く頭を下げる。

その感謝の言葉には、色んな意味を含めていた。

咲夜もきっと、それを理解してくれたのだろう。

咲夜は私の頰に手を添えて言った。


「母さんが人に頭を下げるなんて、明日は雪でも降るのかしら?」


咲夜は今まで見たこともないほどに輝いた笑顔を浮かべていた。


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