第16話 見舞 –– ミマイ ––
「ルーミア、ちょっといいか?」
学校の廊下で私を呼び止めるのは、私の担任教師––––上白沢慧音だ。
「いいけど、手短にね。面倒くさいから」
「ははは……お前はいつもそれだな」
慧音は笑っているが、少し怒っているような気もした。
あー、面倒くさい。
「まあ、そんな事を言いたいわけじゃないんだ。私は昨日の日曜日に病院に用があったんだが、その帰りに病院から出たところで、お前達がよく遊んでいる……霧雨魔理沙だったか?彼女を見かけたんだが……」
「もしかして、魔理沙が病気とか?」
「そうかもしれない。黒髪の少女と共に救急車から降りてきて、病院内に運ばれていたぞ」
「……結構重傷みたいだね」
「ああ。もし暇なら、見舞いに行ってやったらどうだ?」
「あー、そうだね。行ってみようかな」
「ん?面倒くさい、とは言わないのか?」
「いくら私でも、興味がある事を面倒とは思わないよ」
「そうかそうか。私も付いて行こうか?」
「いいよ。チルノとか連れて行くから。それに慧音は面倒だし」
「……私には興味がないということか?」
「まあ、そうだね。むしろ、興味があるって言われて嬉しいの?」
「教え子に好かれる事は嬉しい事だろう?」
「まあ……そうかな」
「そんなことより––––」
慧音は笑っている。
しかし、目が笑っていなかった。
「––––先生のことを呼び捨てにするんじゃない」
慧音は頭が硬い(物理)
「ここだね」
私はチルノと共に病院に来ていた。
受付で魔理沙の病室を聞いたら、ここだと言われた。
それにしても、受付のナースがやけに悲しそうな表情をしていたのはなぜだろう?
–––––コンコンッ
私は扉を叩く。
––––入っていいわよ。
中から声がする。
慧音の話を聞いた時点で予想はできていたが、そこには黒髪の少女––––博麗霊夢がいた。
「ルーミア、それにチルノ?あんたら、どうしてここが?」
「慧音に……私たちの担任の先生に聞いたんだよ。魔理沙がここに運ばれてるのを見たって」
「……そう。それで?何しに来たの?」
「え、見舞いだけど?」
「へぇ、見舞い……ねぇ?」
「霊夢?」
「見なさい。綺麗な顔して眠ってるわよ」
「……え?」
霊夢は立ち上がり、霊夢の背後にあったベッドへと向かう。
そこで私達は漸く、魔理沙の顔に白い布がかけられていることに気がついた。
霊夢がその布を取り上げる。
「魔理沙!?どうして!?」
叫び声にも近い大きな声をあげたのはチルノだ。
「静かにしなさい、チルノ。ここは病院よ」
「でも、でも!魔理沙が……ッ!」
「ええ。もう、生きていないわ」
「そんな……」
私も、目を見開いていた。
普段、他人のことで自分が乱されることなどない私でさえ、悲しみが込み上げ、今にも泣き出しそうだった。
魔理沙は優しくて元気で……私達は彼女が大好きだった。
「……霊夢。魔理沙はどうして?」
「窒息死だったわ。最近話題になっているらしいけど、知ってるかしら?」
「うん、知ってるよ」
私が知らないはずがなかった。
近頃増え続けている"窒息死"。
それには私と同じような者が関わっていることは分かっていた。
だからと言って空腹を我慢するなど、面倒くさいからしなかったけど。
しかし、よく知る人物が"喰われた"となると、やはり堪えるものがあった。
「……来てくれてありがとう、2人とも。きっと魔理沙も喜んでるわ」
「うん……そうだといいけど。なんだか、霊夢にお礼を言われるなんて……むず痒いね」
「こんな時に軽口叩くなんていい度胸ね。私はただ、魔理沙の代わりにお礼を言わせてもらっただけよ」
私はニヤリと笑ってみせる。
しかしその目が涙で潤んでいることは、自分が1番よく分かっていた。
「じゃあ、私達は帰るね」
酷く冷たい魔理沙の手を握ってみたり、血の流れを感じさせない魔理沙の青白い顔を眺めてみたり、返事が帰ってくるわけのない魔理沙との会話をしてみたり……
どの行為も、私達を––––魔理沙を含めた私達を––––惨めにさせるだけだった。
意味のない行為ほど、面倒なものはない。
その間チルノは私の隣で、嗚咽を喉に絡ませ、何も出来ずにいた。
かなりのショックだったのだろう。
今もただ『ひぐっ……』と声を出すだけだ。
そして私は、この病室を後にする為に扉を開けていた。
「葬式を営むつもりはないのだけど、魔理沙を明日火葬場に連れて行くのよ。あんたらも来る?」
「……うん。そうするよ」
「分かったわ。じゃあ、明日連絡する。今日はありがとね」
「うん。じゃあ……バイバイ」
私とチルノは、病室を後に––––
「いやだ!!!!!!!!!」
突然、チルノが叫んだ。
「チ、チルノ?」
「いやだ!いやだ!!なんでバイバイなんていうのよ!ばかっ!!!あたいはまだあそびたい!まりさとあそびたい!!おきなさいよまりさぁ!!!!!」
チルノが魔理沙の下へと駆け出した。
私は慌てて、病室の扉を閉める。
閉めたところで、音はかなり漏れるだろうが。
「なんでおきないの!?げんきなまりさはどこにいったのよぉ!!!」
「チルノ、いい加減に––––」
霊夢がチルノを制するために立ち上がったところで、病室の扉が大きな音を立て開いた。
その音に、霊夢もチルノも振り返る。
もちろん扉を開けたのは私ではない。
私もその音に驚き振り返った。
そこには、どこかで見たような顔の長身の女が立っていた。
「何事かしら?」
「だ、誰……?」
チルノが弱々しく声を出す。
突然の出来事に、少し我に返ったようだ。
「この病院のナースよ。今日は夜勤だから、まだ制服じゃないけどね」
そう言いながら、女はチルノの下へと向かう。
私には目もくれずに。
女はチルノの目線に合わせる為にしゃがみ込んだ。
「先ほどの大きな声は貴女かしら?」
「……ぅ、うん」
「別に私は怒ってないわよ。そんなに怯えないで欲しいわ」
「……」
「でも、他の患者様に御迷惑なのは確かだから。静かにしてもらえるかしら?」
「わ、分かった」
「聞き分けのいい子ね。よかったわ」
「悪いわね、咲夜。手間かけちゃって」
「いいわよ別に。私もすぐ上の階に居たし」
「上の階まで響く音だったのね」
「まあ、かなり大きかったし」
「ご、ごめんなさい……」
「もういいわよ。人が死んで悲しむのは当然だからね」
申し訳なさそうに俯くチルノの頭を軽く撫でながら、サクヤと呼ばれたその女は立ち上がった。
「じゃあ私は戻るわ。もう、うるさくしないでね?」
「ええ、気を付けさせるわ。ありがとう、咲夜」
女は霊夢にそう言うと方向転換して、扉へ向かった。
そして私と、目が合った。
「あら、もう1人いたの––––ッ!」
女の目が見開かれるのが分かった。
「咲夜?どうしたの?」
霊夢のその声に、女は我に返った。
すると突然、女が私に近付いてきた。
私はその間、意味が分からず、ただその女を見つめることしかできなかった。
そして、女は私の肩を掴んだ。
「え、いきなりな––––」
––––––––––ザワッ––––––––––
「––––に……ッ!?」
そこは全てが赤いレンガで作られた世界だった。
時計塔が立っているのがわかる。
しかし、それらは全て歪んでいた。
「やっと見つけたッ!!!」
目の前の女が、どこからともなくナイフを取り出した。
そしてそれを私の喉へと突き刺す。
突然の出来事に私は驚き、それを避けることなどできなかった。
「ゲホッ!?」
女は私の喉からナイフを抜く。
すると鮮血が溢れ出した。
「咲夜!?なにしてんのよ!!」
霊夢が叫んでいるのが聞こえた。
しかし私はその内容を聞き取る余裕はなく、ただ声も出せずに倒れる。
「……邪魔するなら、貴女も殺すわよ」
「ッ!?」
「まだ死んでないわよね?貴女にはもっと苦しんでもらうわ、覚悟しなさい」
確かに死んではいなかったが、すでに喉が抉られ、呼吸が出来ず、死ぬのは時間の問題だった。
私は動くことも声を出すこともできなかったが、ただ目の前の女の顔を見ることだけができた。
その女の目は、ひどく黒ずみ、正気を失っているように見えた。
しかし少女の顔は、満足感か高揚感かは分からないが、笑顔で埋まっていた。
怖い笑顔だ。
––––ああ、あの時のお姉さんか。
私は思い出した。
いつも愉快な夢の中で、唯一面倒だと感じた夢だからだろう。
あの夢は印象に残っていた。
でもあの時は、このお姉さんは人間だった気がするんだけど––––
「もっと……もっと……もっともっともっとぉ!!!」
私はナイフを振り下ろす。
何度も、何度も、何度も。
楽しくて、堪らなかった。
「いい加減戻ってきなさい!咲夜!!!」
「……ッ!」
霊夢が私の手を掴んだ。
そこで私は正気に戻る。
「……霊夢?」
「もう見ていられないわ。貴女がルーミアに対して何を思ったのかは知らないけど……これはやり過ぎよ」
グチャグチャの赤く染まった何かが、そこにはあった。
「ルーミアは……ユメクイだったの?」
「……そうよ。そして、私がユメクイになる切欠をくれたユメクイよ」
「咲夜がユメクイになる切欠……?咲夜も、誰かを殺された……とか?」
「貴女には関係ないわ。それ以上聞くなら、貴女もここで殺すわよ」
「ッ……わ、私だってユメクイなんだから、それなりに戦えるのよ?」
「ふふっ……貴女程度で––––」
––––パチンッ
「––––私に勝てるとでも?」
一瞬で霊夢の背後に回り込む。
首元にナイフを突きつけた。
––––この夢の中では、私はかなりの負荷を負っている。
空腹を感じていない状態での夢の維持には、かなりの技術と労力、そして集中力を要するのだ。
「空を飛ぶことしか出来ない、出来損ないのユメクイの癖に、生意気な口を聞くんじゃないわよ」
しかし、霊夢にそのことを悟らせてはいけない。
もし本気で戦うことになれば、時間が経つにつれて私が不利になるのは明らかだからだ。
「……分かったわよ。詮索しないわ。そもそも、そんなつもりもなかったけど」
「ならいいわ」
––––空が割れた。
「そのかわり、ルーミアの手当てはしなさいよ。ルーミアが死んだら、きっと魔理沙が悲しむから……殺さないで」
「そうね……善処するわ」
––––十六夜咲夜の夢は崩壊した––––
––––翌日。
「ありがとう、チルノ。きっと魔理沙も浮かばれたわ」
「……うん」
「ルーミアも……連れてきてやりたかったわね」
「うん……でもルーミアには、あたいが伝えるし、大丈夫よ」
「そう。それなら良いけど」
魔理沙は火葬場で骨と灰になった。
魔理沙はよく分からない豪華そうな箱に詰められて、今は私がその箱を手にしている。
本来なら、墓に入れたりするらしいのだが、私は家に持ち帰ることにした。
––––そういえば、母さんの骨はどこにあるのだろうか?
今まで思いもしなかったが、ふと気になった。
しかし考えてもわかるはずがなく、すぐに気にしないことにした。
一度チルノを家に招き入れ、軽く食事をとった。
そしてチルノを家に帰し、私は再び病院へと訪れた。
「……」
私は病室にいた。
そこには私のよく知る顔が、"2つ"あった。
2人とも、まるで死んでしまったかのように、ぐっすり眠っている。
「はぁ……どうしてこんなことに」
私は、ただ嘆くことしか出来なかった。
––––コンコンッ
扉が叩かれた。
私が返事をすると、ナース姿の咲夜が入ってきた。
「……何か用?」
私は振り返らずに問う。
「今日、私達と同じ種類のユメクイが集まることになったわ。その集合場所をここにしたいんだけど、よろしいかしら?」
「……別に、勝手にしなさい」
「ええ、そうさせてもらうわ。入っていいわよ」
「……え?もう来てるの?」
私は振り返る。
それと同時に、再び扉が開かれ、3人入って来た。
1人は、長い白髪で私よりも少し幼い印象の少女––––藤原妹紅。
1人は、金髪に人形のように整った容姿の少女––––アリス・マーガトロイド。
そして最後の1人は、明るい紫色の長髪に特徴的なウサ耳を付けた少女––––鈴仙・優曇華院・イナバ。
3人とも、私や咲夜と同じく"ユメクイを喰らうユメクイ"である。
そんな彼女たちは今日、八意永琳によって集められた。
その目的は、"裏切り者"を探すため。
ユメクイを殺しても殺しても増え続ける現状で、永琳は彼女達に疑いの目を向けたようだ。
結局その場で犯人が割れることはなく、とりあえず可能性の1つとして、全員の頭に入れておくことになった。
––––––––––ザワッ––––––––––
「……ッ!?」
それは本当に突然だった。
何の前触れもなく、いきなりの事だった。
私の前から永琳"だけ"が姿を消し、目の前に広がる光景も変わった。
そこはあたりに人形が散らばった、まるで子供部屋––––ドアや天井などは見当たらないが––––のような空間だった。
空には紅い月が浮いており、辺りを照らしている。
「すごい数の人形だな。まさかアリスがこの夢の主だったりするのか?」
「違うわ、妹紅。確かに私の夢にも人形がたくさんいるけど––––」
アリスは、人形を悲しそうな目で見た。
「––––私は人形を、こんな風に扱ったりしない」
散らばった人形は、頭がもげていたり、手足がちぎれていたり、とにかく悲惨な状態だった。
「お前も武器として使ってるから、そこまで人のこと言えないんじゃ……」
「妹紅、うるさいわよ」
妹紅は、アリスに怒られてしまった。
アリスはあんな粗末な使い方をしているが、人形への愛は本物の様だ。
「……それにしても、全くもって、不運なユメクイね」
「全くだ。私達が全員集まってる中で、夢を集めてしまったんだ。これ以上不運なことはないね」
咲夜の呟きに、妹紅が反応する。
「さて、さっさとこの夢の主を探して、出してもらいましょうか」
「あ、じゃあ誰が一番に殺せるか勝負する?」
「鈴仙、あんた楽しんでるわね……」
「だって、みんなで巻き込まれるなんて初めてじゃない!咲夜だって、実は楽しんでたり……」
「あぁ?」
「咲夜さん、女性がしてはいけない顔をしています。やめて頂けると幸いです、はい」
咲夜と鈴仙がふざけた言葉を交わす。
「……あんたら、そんなに浮き足立ってていいの?」
「何も心配いらないさ。私達は百戦錬磨のユメクイ集団だぞ?そこらへんのユメクイなら、軽く捻ってやるよ」
「もし、かなり強力なユメクイだったらどうするのよ」
「別に幾ら強かろうと関係ないさ。だって私は"死なな––––」
––––グチャッ
「…………え?」
私の顔に、肉片が付着した。
「も、妹紅……?」
妹紅は体の内側から爆発したようだった。
「あはははははははははっ!!」
突然背後から声がする。
「凄い凄い!今までで一番派手だったわ!」
その、幼い声は狂気に満ち、恐怖心を煽る。
突然のことに、状況を理解できる者は居なかった。
ただ静まり返り、声の主を見ることしかできない。
––––奴がこの夢の主だ、という当たり前の発想に至るまでに時間を要した。
「妹紅!!!」
私が叫ぶ。
その声を機に、全員が我に返る。
そして、理解し緊張感が走る。
「次は誰にしよっかなー?あ、でもやり過ぎちゃうと食べられないなー。うーん、どうしよ…………あれ?」
その声、表情、そして瞳は狂気に満ちていた。
その狂気に私は動けなかった。
鈴仙は、なぜか微笑んでいる。
アリスは睨みつけている。
––––そして咲夜が後ずさった。
「……そこに居るの、咲夜だよね?」
「ッ…………」
「ねぇねぇ、咲夜でしょ?」
「………………い、妹様」
「ほーらっ!やっぱり咲夜だ!」
「咲夜、知り合い?」
アリスが咲夜に問う。
「……お嬢様の妹……フランドール・スカーレット様よ」
「なるほど……あの子の妹なのね。それにしては、随分と節操のない子みたいだけど?」
「……以前の妹様とは、かけ離れているわ」
「咲夜、申し訳ないけどあの子は……」
「……殺すしかない。そんなことは……分かってるわよ……けど……」
「あんたら、そんな呑気に話してる場合なの!?妹紅が……妹紅が死んだのよ!?」
咲夜とアリスがペチャクチャと話していることが信じられず、私は怒鳴っていた。
怒鳴る時間ももったいないと、私は感じていた。
「落ち着いて、霊夢」
私の肩を掴み、私を抑えたのは鈴仙だった。
「これが落ち着いていられる状況!?」
「まあ見てなさいよ」
少しばかり鈴仙を睨みつけたのちに、私は先ほどの少女––––フランドール・スカーレットに視線を移した。
「ど・れ・に・し・よ・う・か・なぁ〜?」
笑顔で餌を選ぶフラン。
「咲夜は、やめとこうかな?」
そんなフランの後ろで、突然炎が上がった。
「……え?」
フランは振り返る。
「私は選択肢に入らないのか?」
「……な、なんで?」
そこには、不死鳥を形作った炎を纏う、藤原妹紅がいた。
「悪いな、あの程度じゃ私は––––死ねないんだ」
妹紅はフランの肩に手を置いた。
「さぁ、始めようか?ユメクイ––––」
––––フランドール・スカーレットの夢は崩壊した––––
「……ッ!」
私は病室に戻っていた。
妹紅の力は圧倒的だった。
それは豪快で、見る者を魅了する程のものであった。
不意を突かれたフランは、妹紅の炎に焼かれることしかできていなかった。
「……妹様」
咲夜が呟く。
その表情は酷く辛そうだった。
夢の中でアリスに言っていた"お嬢様"も"その妹"というのも、私には理解できない単語であった。
詮索を拒否された咲夜の過去に、何かあったことは確かなのだろうが……私には分からない。
「悪いな。でも、ああするしかなかった……そうだろ?」
「ええ。貴女に恨みなんて抱いてないわ。でも、今頃妹様は……ッ」
「……また、巻き込まれたの?貴女達」
永琳が言う。
彼女は巻き込まれていなかったが、いきなり様子が変わった私達を見て察したのだろう。
「はい、師匠。レミリア・スカーレットの妹に集められ、妹紅が討伐しました」
「なるほど、それで咲夜は……」
永琳は咲夜を見つめて、言った。
「でも、諦めるのは早いんじゃない?」
「……え?」
「ほら、あの時の咲夜みたいに、誰かが妹ちゃんを運んでくるかもしれないでしょう?それなら間に合うかもしれないわ」
「ッ!!」
「一応私は、受付の方で準備をしておくわ。咲夜も来るかしら?」
「……当たり前でしょう?」
––––しかし、その日の病院に"急患"が運ばれることはなかった。
*キャラ設定(追記あり)
○藤原妹紅
16歳になる程度の年齢。
教育に熱心な両親のもとに生まれ、彼らの期待という重圧を一身に受けていた少女。
その反動からか男勝りな口調だが、中身はしっかり女の子である。
【能力 : 老いることも死ぬこともない程度の能力】
不死身の肉体を持ち、"死"に相当するダメージを負うと肉体が再構築され、完全復活する。
魂を消滅させられない限り、負けはない。
武器として炎を出現させる。
出現させた炎に限り、自在に操ることが可能。
(何かに燃え移った炎などは、操ることができない)
○上白沢慧音
26歳になる程度の年齢。
小学校教諭を目指し、見事にその夢を叶えた女性。
正義感が強く、とても頼りになる存在である。
幼い頃から知っている妹紅を妹のように想っている。
○八意永琳
「また、やり直しましょう。私にはそれを手伝い、見届ける責任がある」
37歳になる程度の年齢。
若くして名声を獲得した医師。
色んな薬を作っている(らしい)。
彼女の人柄に惹かれて病院を訪れる者も多い。
【能力 : あらゆる薬を作る程度の能力】
簡単な材料から不思議な薬を作ることが可能。
○鈴仙・優曇華院・イナバ
「ひ、酷いです師匠!私が師匠を裏切るわけありません!!」
18歳になる程度の年齢。
永琳を師匠と慕う少女。
真面目で陽気な性格。
本来は臆病者だがユメクイ化の影響で少し強気になった。
人は力を手に入れると変わるのである()
【能力 : 波長を操る程度の能力】
光や音の波長を操ることで幻覚や幻聴を起こす。
相手の五感に干渉できる。
武器として弾丸を発射することができる。
自らの手で拳銃のような形を作り、発射する。
○アリス・マーガトロイド
「私はもう、目の前で人を死なせない」
20歳になる程度の年齢。
人形のような美しさを持つ美女。
冷静であることを心がけているが、予想外の出来事には若干弱い。
しかし、その予想外の出来事を楽しむことができる。
また、かなりの世話焼きで、子供が大好き。
子供を愛でるのは、人形を愛でるのと同じよう感覚……らしい。
【能力 : 魔法を扱う程度の能力】
主に支援・回復系魔法を使う。
【能力 : 人形を扱う程度の能力】
具現化した人形を武器として用いる。
その人形はまるで生きているかのように行動する。
爆弾を内蔵しているものや、武器を所持しているものなど用途により種類は様々。
○十六夜咲夜
「まあ、1番早いのは、私がユメクイを殺すことでしょうね」
19歳になる程度の年齢。
冷静沈着、才色兼備………を装っている。
実力、容姿共に十分だが、自意識過剰。
しかし結構他人想いで、世話焼きな面もある。
また家事全般を余裕でこなせる為、嫁にしたい女子No. 1である。(作者調べ)
【能力 : 時を操る程度の能力】
時間を加速、減速、停止させることができる能力。
巻き戻すことや、なかったことにする事はできない。
武器としてナイフを具現化させる。
その数に制限はない。
○ルーミア
「……はぁ、わかったよ。断る方が面倒くさそうだし」
9歳になる程度の年齢。
極度の……本ッ当に、極度の面倒くさがり。
ただ、楽しい事や面白い事は普通に好き。
突拍子も無いことを言ったり考えたりするが、実は全て計算されている……かもしれない。
【能力 : 闇を操る程度の能力】
自らの周囲に闇を展開する。
その闇の中では相手も自分も視界を奪われる。
ただ、闇の中に何らかの方法で光が生まれると違和感を感じるようだ。
武器として闇を具現化させる。
○博麗霊夢
「私は勘で動いただけよ」
17歳になる程度の年齢
他人に無関心なところもあるが、人との関わりを避けているわけではない。
楽しいことも美味しいものも普通に好き。
勘が鋭く、自分でも驚くほどの的中率を誇る。
【能力 : 空を飛ぶ程度の能力】
文字通り空を飛ぶことができる。
武器として御札を出現させる。
○チルノ
「あたいはこの館を征服するわ!」
9歳になる程度の年齢。
自由奔放、天真爛漫、おてんば娘。
⑨じゃないぞ!自分に正直で、考えることが少し苦手なだけだッ!




