表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
確信犯  作者: 杉恵 幾
4/11

第三章

あー、読みにくい。

「練習、練習」と自分に言い聞かせながら書いてます。

読まれる際もそう言い聞かせながら読んでいただけると助かります。


 事件の連絡が来たのは雨があがってすぐのことだった。





 その時、根本は埼玉の現場に、竹川は被害者の関係者に事情聴取をしており一緒にはいなかった。二人共被害者の共通点を探す為に別行動をし、昼に合流する予定になっていたのだ。


 そんな時に来た連絡は竹川の予想した通りの内容であった。












 現場に向かう途中竹川を拾い、根本は車を走らせた。

 

「現場は港区の住宅街。被害者はやはり一人暮らしの高齢者です」


 竹川は答えずに目をつむっていた。


「竹川さん、聞いていますか?」


「聞いてるよ」


「切り替えて下さい。起きてしまったものはもうどうしようもないんですから」


 両手で顔を覆った竹川は唸り声をあげる。


「女って切り替え早いよな。そういう所本当嫌い」


「ズルズルと引きずってもしょうがありません。その時間がもったいない」


 助手席からため息が聞こえる。


「それで?被害者は男か?」


「男性です。被害者の名前は玄田武(げんだたけし)。八十八歳。昼間は近所のデイサービスを利用しており、夕方には施設の送迎車で帰宅します。比較的に健康体で、免許の返納もしていません」


「元気な爺さんだった訳だ。死因は?」


「詳しくはわかりませんが、世田谷、埼玉と酷似した現場だと聞いています」


「犯行時間は?」


「午前零時から遺体が発見された午前四時の間かと」


「遺体発見がはえーじゃねぇか。第一発見者は?」


「新聞配達員です。毎朝直接新聞を受け取っていた玄田さんが現れなかったのを不審に思い、玄関に手をかけたところ鍵が開いていたと。声を掛けても返事がないので家にはあがらずそのまま警察に通報したそうです」


「そのまま通報?訳が分からん。普通は様子見に行くだろ」


「先月、同僚が同じような状況で中に入ったところ遺体を発見したそうです。それは単純に持病の発作で死亡した高齢者だったんですが、どうにもその話が頭をよぎり見に行く勇気が出なかったと言っています」


「本当かよ。目撃者は?」


 それまでずっと前を見て運転していた根本が一瞬、竹川を見た。


「向かいの家の高齢女性が目撃したと証言しています」


 ガバッと音がしそうな程の勢いで根本の方に顔を向けた竹川の目は、これでもかと言うほど見開いていた。


「それは確かか?」


「そう証言しているのは確かです。しかし問題が」


「問題?」


「彼女は認知症患者です」


「かまわん。話が聞きたい」


「わかりました。しかし、その前に現場に来るように言われています」


 先程まで大きく見開いていた目が細められた。


「誰にだ?」


松田章吾(まつだしょうご)巡査部長です」


「松田かよ。あいつ現場いるのか。田中は?」


「田中さんは世田谷の事件を引き続き調べているそうです。現場には落ち着いてから行くと言っていました」


「困ったな。やりにくい」


 竹川は大きくため息を吐いた。


「しっかりして下さい。もう着きますよ」


 もうすぐ着くと言っているのに竹川は座席を倒して目をつむってしまった。













 現場は閑静な住宅街ではあったが、野次馬の数は少なくはなかった。規制線の外には二十人前後群がっており、皆が興味深そうに中をのぞいている。


「なんだこの野次馬は」


 車から降りた竹川が吐き捨てるように言うと野次馬の向こう、規制線の中から声がかかった。


「竹川さん!こっちです」


 かけられた声が意外なもので驚いた。


「田中じゃねーか。お前現場に来ないんじゃなかったのか?」


 二人は野次馬をかき分け、テープの内側に入る。


「竹川さんと根本さんがすぐに向かうと聞いたので僕も無理を言ってこっちに来てしまいました」


 現場に似つかわしくないニコニコとした笑顔で出迎えてくれたのは田中敦(たなかあつし)。彼は去年捜査一課に移動になったばかりの新米だ。やる気は人一倍あるのだが経験が少ないため仕事は早くない。しかし、竹川は彼に期待しているということを根本は知っている。そして、彼女はそれを本人に伝えるつもりは全くない。


 彼が敬礼をしながら笑っている顔に向けて竹川は問いかける。


「それで、この野次馬の数は何だ?」


 竹川が人の目など全く気にせずに後ろの人だかりを指さす。そうすると、今度は玄関の方向から違う種類の声が掛かった。


「この野次馬は隣人が言いふらして歩いてるからです。それと竹川警部補、軽率な行動はやめてください。最近は警察に対してのクレームも多いんです。その様に市民が不愉快に思う行動は避けてください」


「指さしただけだろ」


 玄関には眼鏡をかけた男性が立っていた。彼の名前は松田章吾。しっかりと撫でつけた前髪にシワ一つないスーツ。警察官と言うよりは弁護士や銀行員に見えるが、彼は立派な刑事で、竹川の三年後輩、根本の四年先輩だ。


「それでも、防げるクレームは防いでください」


 そう言いながら歩み寄ってきた松田は、竹川と根本に資料を手渡した。


「今回の事件の被害者の写真と資料です。遺体はすでに運び出してありますので、今はこの写真で我慢してください」


 資料を貰った二人はそれに目を通しながら歩を進めた。


「現場は似てんのか?」


 竹川は前を歩く松田に声をかけた。竹川の後ろには資料を読みながらも歩く根本と、そして何が楽しいのかわからないが笑顔の田中が続く。


「酷似しています。というよりも、違いを探すのが難しい現場です」


 そう言いながら玄関を開けた松田は自分は入らずに、先に竹川を通した。資料を見ながらも竹川が玄関に入ったのを視界の端にとらえた根本は、そのまま手元から目を離さずに竹川の後に続いた。つもりだった。



 玄関に入った竹川はすぐに足を止めてしまったのだ。その動きに反応しきれなかった根本は見事に竹川の背に鼻をぶつけた。


「ちょっと、竹川さん!急に止まらないでください!」


 根本は抗議の声をあげたが竹川はそれには返事をしなかった。その代わり、松田に声をかける。


「松田!こっち来い!」


 呼ばれた松田は慌てて玄関の中に入った。


「なんですか?」


「これは遺体発見当初からこのままか?」


 竹川が指さしたのはスリッパラックだった。それは玄関から入ってすぐの階段前にあり、倒れた状態で放置してあった。


「はい。第一発見者にも確認しましたが触っていないと言っています」


 竹川はそれを聞くと視線をスリッパラックから階段の上に移した。階段はかなり急で、一応手すりは付いていたが足元を見ながらでないと降りるのは難しそうだ。


「寝室は上か?」


 今度は後ろから田中が答える。


「上ですよ。右の奥の部屋です」


 それを聞いた竹川はくるっと体の向きを変えて玄関から外に出た。驚いた松田が声をかける。


「竹川警部補!どこにいくんですか?!」


 竹川は一度立ち止まって松田を見る。


「目撃者は向かいの家の婆さんだったな?そっちに行く」


 そのセリフには根本も驚いて思わず話しかけた。


「現場は見ないんですか?」


「婆さんは痴呆が入ってんだろ?記憶が混乱する前に聞きたい」


 そう言うと竹川は向かいの家に向かって歩き出した。田中がその背中に待ったの声をかける。


「竹川さん!待ってください!今は別の班が事情聴取をしているはずです!」


「横で聞いてるだけでいい」


「それに!お婆さんの話を聞いても駄目ですよ!」


 その言葉を聞いた竹川はやっと歩みを止めた。


「駄目?どういうことだ?」


「やっぱり報告を聞いてなかったんですね?」


 何のことだと竹川は根本を見るが、根本も首を傾げているので彼女もその報告とやらは聞いていないようだった。


「なんだよ。婆さんはなんて言ってるんだ?」


 田中はあからさまに大きなため息をつくとやれやれと腰に手を当てて眉毛を八の字にした。





「お婆さんはオバケを見たって言ってるんですよ」



















 向かいの家ではやはり、別の班が事情聴取をしている最中だった。


「いいご身分だな竹川警部補。フラフラと現場を歩き回って好きな様に振る舞えて」


 そう言ったのは竹川の同期で部下の須藤(すどう)だ。


「悪いな須藤。ちょっと邪魔させてもらうぜ」


 竹川は須藤の嫌味を受け流す。それが気に入らなかったのか須藤の機嫌は更に悪くなり、次は根本に話しかけた。


「おう、誰かと思えば根本じゃねーか。まだコイツの小間使いやってんのか?ご苦労な事だ。どうだ?俺の班に来ねーか?お前ならいつだって大歓迎だぜ」


 須藤が根本に気があるのは皆が周知していた。そして、根本が全く須藤に気がないのも皆知っている事だった。


「私は好きで竹川さんのバディをしています。須藤さんの班に行く予定は全くありませんので、合田主任に出している移動希望も取り下げて頂いて結構ですよ」


 表情を変えずに淡々と言った根本の言葉に須藤の顔は羞恥で一気に赤く染まった。



「はっ!そんなこと言いながら竹川に気があるんじゃねーのか!いいよな!旦那はもういねーんだから、何したってかまやしねーもんな!別れる前に逝っちまってよかったじゃねーか!」





 その言葉を聞いた瞬間に動いたのは竹川と松田だった。

 松田は物凄い速さで須藤の胸倉を右手で掴むとそのまま締め上げた。そして竹川は、その場からは動いていないが右手を上げて須藤の顔を真っ直ぐ指さす。その瞳は須藤を正面から見据えていた。



「須藤巡査部長。あなたは一度戻りなさい。今ここがどこで、どのような状況か理解出来ていないようだ。帰って合田主任に報告してくるといい。竹川に追い出されたと。その後で叱ってもらえ」


 そう、ここは目撃者宅の玄関なのだ。幸い家の者はこの場にいないがこのようなやり取りをする場所では無いということは誰もがわかっていた。いや、須藤以外はわかっていた。



「松田、手離してやれ」



 そう言われた松田は、手を話す前に顔をグッと須藤に近づけて小声で言った。


「今後一切その話をするな」


 松田は須藤が自分より先輩だということを忘れていた。須藤も須藤で、松田の恐ろしい顔に驚いて彼が後輩だということを忘れて大人しく返事をした。


「わ、悪かった」


「俺じゃない、根本に言え」


 須藤は根本に向き直る。


「悪かった」




 そのやり取りを見ていた根本の目は死んでいた。




「皆さん小学生か何かですか?見ていてとても不愉快でした。何を言うのも自由ですがTPOをわきまえてください。須藤さんだけではありません。竹川さん松田さんもです。微動だにしなかった田中さんを見習ったらどうですか?」


 急に話に登場した田中はさっきからワタワタしている。微動だにしなかったのは混乱していたかららしいので見習うべきではないだろう。


「さぁ皆さん、そろそろ行きますよ。こちらの家の方をお待たせしています」


 そういうと根本はさっさと歩き出した。しかし、2、3歩歩いたところで「あぁ、そうだ」と言って立ち止まると振り向いて須藤に向かって声をかけた。






「何を言っていただいても結構ですが、御生憎様。私は今でも夫を愛していますし、これからもその予定です」






 それだけ言うと彼女はまた歩き出した。一同はポカンと口を開けてしまったが田中だけが「かっけー」と呟いた。


















 「大変お待たせしました」


 部屋に着いた根本は開口一番に謝罪を入れた。中には大きな椅子に座ったお婆さんと、そのそばには六十代くらいの女性が正座をして座っていた。


「いえ、こちらこそ申し訳ないです。大した話は出来ないんですよ」


 そう言ったのは椅子に座っているお婆さんの次女だと言う女性だ。聞けば、お婆さんの年齢は九十五歳とかなりの高齢だそうだ。体は健康そうだが話に聞く限り認知症はかなり進んでいるらしい。

 竹川は口を開いた。


「おばあ様の話が聞きたいのです。何度も同じ話をされて疲れてらっしゃると思いますがお話をお伺いしてもいいですか?」


「かまいませんよ。何でもききなさい」


 答えたのは椅子に座った彼女だ。

 口調はしっかりしているが、家族が認知症だと言っているのでそれは確かなのだろう。しかしあまりにもハキハキと話すのでなんだか拍子抜けだ。


「昨夜の流れをお話ください」


 竹川が聞くと女性は思い出す様な素振りをしつつ話し出した。


「時間は分かりませんが夜遅く、ふと目が覚めたので水を飲もうと部屋をでて廊下を歩きました。すると窓の外にいたんですよ」



 そこで竹川がグイッと身を乗り出した。



「何を見たんですか?」


 竹川が聞くと女性はニタっと音がしそうなくらい不気味な笑顔を見せて答えた。


(あやかし)だよ」



 話を聞いていた根本、松田、田中は顔を見合わせ、竹川だけが先程よりも更に身を乗り出していた。



「何の妖だったかわかりましたか?」



 松田が根本にたいしてアイコンタクトをとってくる。その目は「あいつ頭がおかしくなったんじゃないか?」と語っていた。根本も少しだけだがそう思った。

 しかし、お婆さんの答えを聞いた瞬間に根本は竹川が何故そこまで真剣に彼女の話を聞いていたのかが分かった。




「から傘だよ」




 ククッと笑いながらお婆さんが答えた瞬間に根本は「なるほど!」と叫び、竹川はお婆さんよりも更に不気味な笑顔を見せた。

 松田と田中、それからお婆さんの娘は何がなんだかわからず、三人で顔を見合わせたのであった。

















 「松田と田中。お前ら今から俺の下につけ。合田さんには俺から連絡する。捜査本部のヤツらにはお前らから謝っといてくれ」


 目撃者宅を後にした一同は今回の被害者、玄田氏の家のリビングを彼らだけの簡易捜査本部にしていた。


「それは別に構いませんが、説明をしてください。根本はなんとなく分かっているようですが私と田中はまだサッパリです」


 田中は自分が竹川班(仮)に選ばれた事に舞い上がりあまり話を聞いていない。そんな田中を松田が肘で小突く。


「話聞いてもわからなかったか」


 少し残念そうに竹川は話し出した。


「婆さんが言ってたろ?から傘お化けを見たって。お前らから傘お化け分かるか?」


「僕知ってます。傘のお化けですよね。片足の。」


 田中がそう答えると竹川が笑った。


「そうだ。ポイントは傘と片足。それと、最後にお婆さんが言ってた台詞覚えてるか?」


 今度は答えられなかった田中が困った顔で松田を見たのでしょうがなく松田が答える。


「はい、覚えてはいます。しかし、意味は分かりませんでした」


「なんて言ってた?」


「『やっぱり傘の中は見えなかった』と仰ってました」


「それだ。まず、傘は雨が降ってたんだから差していて当たり前だろう。次に、婆さんが片足だと言ったのは何故だと思う?」


 田中はさっぱりわからずさっきから首を捻っている。何とか付いてきている松田が答えた。


「片足しか見えなかったんですか?」


「違うな。聞き方が悪かった。婆さんは片足だけ見たわけじゃないんだ。片足だと思ったんだ。片足だと思ってしまう動作はなんだ?」


 少しだけ考えた後に松田は思いついた。


「・・・ケンケン?」


 竹川はまたニヤッと笑った。


「それだよ。ケンケンだ。犯人は傘を差しながらケンケンで移動した。そして一階の廊下からその様子を見ていた婆さんが『傘の中が見えなかった』と言ったんだ。ということは、婆さん家の方向に傘を傾けていたのだろう。そうすれば婆さんから見えるのはぴょんぴょんと跳ねるように動く傘だけだ」


 田中が口をはさむ。


「何故傘を傾けていたんですか?」


 それには根本が答えた。


「玄田氏の家には(へい)があります。恐らくそれに片手を添えて歩いていたのでしょう。塀の逆が目撃者宅です。塀をつたいながら傘を差して歩いた場合、目撃者には傘しか見えません」


 そこで松田が我慢出来ず質問をした。


「ちょっと待ってください。先程からケンケンだとか壁づたいだとか言ってますが、そもそも何故犯人はそんなことを?」


 松田がそういうと竹川と根本は顔を見合わせた。その後お互いどちらが言うかでどうぞどうぞと譲り合っていたのでイライラした松田がテーブルを叩いた。ビクッと肩を震わせた二人であったがやがて竹川が話し出した。


「この家の玄関覚えてるか?急な階段の下に倒れたスリッパラックがあっただろ。あれを見た時にもしかしたら犯人はこの階段から落ちたんじゃないか、もしくは踏み外してよろけたんじゃないかと思ったんだよ」


 松田と田中はここでようやくハッとした顔になった。


「それに賭けて目撃者の話を聞いてみたらドンピシャだ。ヤツはケンケンをして、更に壁づたいに歩いていたことがわかった。コケたのか落ちたのかはわからんが、少なくとも壁づたいに歩かなきゃいけない程の怪我は負っている。となると、病院に行くのが普通だろ?」


 そういうと竹川は、今日だけで何度も見たあの不気味な笑顔を見せた。


「お前ら三人で手分けして病院回れ。昨日の夜から今日にかけて、足に怪我をして治療を希望してきた奴をリストアップしろ。俺は引き続き被害者の共通点を探る」









 彼は握りこぶしを軽く机に叩きつけた。


「急げよ。このヤマ、警察(オレら)が止めるまで終わんねーぞ」

お気づきの方もいるかも知れませんが作中のそれぞれの階級を完全に間違えました。

やっちまった。

次のシリーズも考えているのでその時にそーっと、さりげなーく直させていただきますが、今作はこのまま続行します。

お見苦しいですがご了承ください。

お粗末さまでした。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ