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本格的に秋の気配が近づき、サリアは産卵の準備を始めました。


サリアと同じように成虫になるまで生き残ったメスのカマキリたちも、産卵の準備を始めているでしょう。


その中に、春には数百匹いたサリアの姉妹たちは、一体何匹いるのでしょうか?


サリアは本能で自分の命が、残り少ないことをわかっていました。

残された僅かな時間で、卵を産める安全な場所を見つけようと、必死になっていました。


カマキリは植物の茎や枝に卵を産み付けますが、あまり高い所に産むと鳥に食べられてしまいます。

しかし、低い所では雪に埋もれて、寒さで卵が死んでしまいます。


サリアは感覚を研ぎ澄まして空の様子を調べ、雪に埋もれないギリギリの高さを探りました。

やがて良さそうな枝を見つけ、サリアは産卵を始めました。


まず、ねばねばした泡状の白い液体を出します。

この液体はやがて固まり、寒さから卵を守る卵のうとなります。

そしてその中に、数百の卵を産みます。


しばらくして、サリアは産卵を終えました。

産卵はかなりの体力を消耗するため、サリアは疲れ切っていました。

しかし、まだ力が残っていたサリアは、次の産卵へ向けて動き始めました。


一つでも多くの卵を産む。

自分の子どもたち、そして自分の仲間である、他のカマキリの子どもたちが少しでも生き残る可能性を上げるために、サリアができるのはそれだけでした。


サリアは別の場所で、もう一つ卵を産みました。

そして産卵を終えると同時に、サリアは地面に落ちました。

二回目の産卵で、サリアの身体は限界を迎えてしまったのでした。


まだ幾ばくかの命が残っていたサリアは、地面に落ちた後も微かに手足を動かしていましたが、やがてエサを捜していたアリの群れに見つかり、バラバラにされて、巣へと運び込まれてしまいました。

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