悪役の野望
更新遅くてごめんなさーいm(__)m
ストーリーが練れなくて・・・。書くの遅れていました。本当にごめんよ・・・。( ;∀;) 今話は本当にグロいです。お気を付けて下さいね。免疫のない方はページを閉じるように♪
画面の向こうに広がる残虐シーン。
俺はほくそ笑む。最高だ。あああ。いいなあ。俺も現実から解放されて、こういう事がしてえなあ。
そう。画面に反射するいかにも人が良さそうで、人に親近感を与えてきた優しい顔だ。
それはいつも見慣れている俺の顔だった。
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そんな俺は先日気づくと人を殺していると場面に転生していた。ぐにゃりと何かの肉塊を握りしている。
それは素人目に見ても、つい先ほどまで生きていた人の生首で・・・。手の甲から手首、肘へとまだ生温かいどす黒い血が流れている。
クックック。心の底から快楽の笑い声が聞こえる。
「クックック。ああ、最高だなあ~!」
思わず口に出していた。これは彼の口癖だろうか? あまりにも違和感がない。
いつもの通り、スプラッター映画を嗜んでいたら、殺人鬼に転生しており、どうやら現在進行形で人を殺めていた。
そんな悪夢・・・。誰が想像しただろうか。
いや。もしかすると、俺は望んでいたのかもしれない。この快感を!!
「きゃああ! 来ないで! 何でもします! だから殺さなでください! 助けて誰・・・。」
ザクリッ。血しぶきが上がる。
ああ。もう終わっちまったなあ。ふざけんよなあ。おれの楽しみの時間が減ってしまったじゃねえかなあ。
なあなあなあなあなあ。
お前、弱ええなあ。だから死んでしまうんだなあ。俺みたいなクソみたいな奴になあ。
「クックック。ハハハハハ!」
最後の楽しみとばかりに胴体へと刃を何度も突き立てた。もはや原型はとどめていないようだった。
*****
まだ手の平から先走っている快感・・・。
俺とおれはほくそ笑む・・・。
確かに俺は今のほんの数分前まで、日本で暮らしていた常識人で、おれはここで暮らしてきた、殺人鬼・・・。
感覚が混ざって融合しているのを感じる。
人ってあんなに簡単に死ぬんだなあという驚き、そして当然だだという確信が脳の中でこだましていた。
異世界転生者。
その第一歩をおれは定石から、始めた。
「ステータス・オープン!」
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*転生した常識人*
称号:伝説の殺人鬼
異能力:殺した人間の人生に関わった、人殺しの手段、えものの知識、方法をまた魔法なども全て実現段階まで修める事ができる。
戦績:4239人
現在地:乙女ゲームの世界(タイトル:不明)
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そうか。おれはそんなに殺してきたのか。いいなあ。若いって。おれの将来が楽しみだ!
しゃがんで水溜まりに写しだされたその顔は、どうあがいても20代以下だ・・・。
18くらいか? それにしてはやけに幼いな。
ここはゲームの世界だ。なら何をやっても構わないだろう。
な・ん・せ・所詮はゲームなのである。
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おれは常に世界は命を狙ってきていると思っている。
人間はその生を受けた瞬間に、必ず死という結果を得る。
それが他の誰よりも身近におれはあった。俺はそんな境遇ではなかったものの、身体と記憶が覚えている。
クックック。ああ。こんなにも世界は美しい。命は輝いていて。それをおれと俺はまるで神のように消し去る事ができる。
突然何かがおれに命じて来た。
ある学園の生徒を始末して欲しいと・・・。
なるほどこれがヤツの強みと弱点か。やけに気前が良いじゃねえか。なあなあなあ。クックック。
ヤツの存在が寂れた通りの窓ガラス、鏡とウロチョロと映りやがる。
おれは次々と叩き割っていった。おれの近くに存在しているんじゃねえよ。この腰抜けが。
人に命令するしか能がねえんだろうなあ。だが、このおれ様には昔殺したある男から知り得た手段がある。
「その話乗ってやるよ。クックック! まあ、指でもしゃぼっていやがれこの腰抜けが~! カッカッカカカカカ!」
当てつけとばかりに10m先の大木に小石をぶつけ、太い幹に拳大の風穴をあけた。
これは昔殺した錬金術師と猟師の業の応用だ・・・。
石を鉛に変え、身体強化した強靭な肩で叩きつけた。ああああ、早く殺してえ。この指が疼きやがる。
結果は空気の流れが変わったのを見届けただけで十分だった。確認せすとも貫通しているはずだ。
かすかに樹液の魔力が空気に漂っていた。
*****
そんな世にも危険な転生者の出現に対して、帝国の学園はとても平和だった。
「カリン様、お元気になられて嬉しいです!」
「ご心配して頂いて。大変うれしくぶふう!?」
「なんでかしこまっているんですか。私たちの仲じゃないですか~!」
3大悪役令嬢は本当に久しぶりに全員集合していた。
「一ヵ月ぶりですよ~! この英雄さん!」
「本当にカリンさまは凄いです! 本当に!」
「ちょっと止めて下さいな。も、もう!」
勢い良く飛びつきそのままじゃれつくシャーロット。それに少し戸惑いながらも笑顔で接するカリン。
少し遠巻きながらも2人を笑顔で見守るジョバンニ。
傾国の美女と相違ない3人の微笑ましい光景があった。
クラスのみんな、そして婚約者たちはホッコリもとい惚れ惚れとしながら3人に見とれていた。
この帝国学園の守護騎士たち、そしてあの用心深いカリンでさえ、今まさに魔の手が忍び寄ってきているのに気づかないでいた。
一瞬の間、窓辺に黒い影が映った。この世の悪意の権化が醜く微笑んでいるようだった。
グロい話でごめんね。とにかく書いてしまった次第です。




