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残された者たち

ちょっと短めですが投稿です! 久々の連日投稿♪

もう本当に嫌になりましたわ。


シャーロットは一人心の中で毒ついた。


悪役令嬢三国同盟。そのうちカリン、ジョバンニともに華々しい戦果をあげたというではないですか。


友として成功を祝いたい一方・・・。


自分の境遇を思うとどうしても素直に喜べないのですわ。


この乙女ゲームの強制力というか、私がいない間に国内での私の評判がおちるイベントは関係なく発生したということですし。


宮廷の貴族よりにもよって私たち侯爵家と不仲の一族への襲撃事件・・・。それがゲームの本来のシナリオでは私たちが裏で糸を引いていたという噂がながれる事件は私が例えいなくても起きているみたいですし。


全く。何の嫌がらせですの? こうなったら、女子会でカリンさまとジョバンニさまたちに癒してもらうことにしますわ~。


ハッ。。ますわなんてのが口癖になっている!? 私いよいよヤバメなのですわ~!!


そんな風に今週末の予定を密かにたてていたシャーロットの横顔の百面相はいつも面白い。横でかすかにツボっている婚約者ウォルターがいた。



*****


横庭の木陰の隅にて・・・。本日もカリン親衛隊(公式)の会議が盛り上がっていた。


「なぜ今回の遠征にはおれたちは呼ばれなかったのだろうか。」

「カリンさま・・・。」


「あのぐるぐるな特殊メイクをされていない姿も麗しい・・・。我らの力不足をお許しください。」


何故か、皆懺悔と悔しさに打ちのめされていた。


「だがいつかは・・・。我々も受けた恩を返す役目がまわってくるはずだ。」

「そうだ!」


「我々はカリンさまについて行こう! どこまでも!」


ひとしきり皆で気合をいれあった後は、無駄に慣れあわずに即解散するのがいつもの流れなのだが、今日はどうも違った。


「ところで、ウィリアム殿下とのその後について誰か情報はないか!?」


おれA「なんだみんな知らないのか? ひと月前のあの不本意そうな顔をしながら、カフェテリアでウィリアム様にアーンをさせられていたちょっと照れた感じのカリン様を!?」


おれB「おい。その話詳しく・・・。」


目がぎらぎらしている。当然まわりのカリン様ファンクラブの女子たちもだまっちゃいない。


私A「どういうことですの!?」


おれA「話の流はこうだ・・・。これはおれの友達から聴いた話なんだがな・・・。」


その話の切り出し方からして、多少の不安を覚えるものの、興味が薄れることはなかった。


おれE「おれもその話聞きました! あれですよね!? 花束をくれた借りを早く返したいってカリンさまが言っていて。それから、じゃあ君のそのデザートを一口分けてくれないだろうかってなったという!」


おれA・その他一同「尊い・・・。」


おれF「そんなの今さらだがな!」


私B「そうですよね! 今となっては輝かしい業績をあげた時の女性ひとのカリンさまですが! こういった話も需要ありますよね!」


「あのぐるぐるメイク最近見てないなあ。なにか心境の変化でもあったのでしょうか・・・。」


一同そろって頭を悩ませてみるも答えは見つかりそうになかった。


おれC「ところで。帝国のカリン様の活躍を見てねたんでいる精霊使いどもがいるという話は聞かないか!?」


私D「なんですって!?」


おれB「なにも根も葉もない話ではないはずだ・・・。カリンさまは人としては大変素晴らしい方。それは揺るがない。だが・・・。精霊使いその一点に絞れば彼女よりも優秀な人材はたくさんいるはずだからな。」


だれかがボソッと口にした。


「まあ、カリンさまには手出しはさせませんが。」


皆の口元に不敵な笑みが浮かんだ。



*****



世界を見下ろしている神。


そんな彼のもくろみは今のといころ全て悲惨に終わっていた。


強敵には同格をといったコンセプトで送り出された偽物はなぜかウィリアムによって口説かれ、我を裏切られてしまう。


それどころかやつらの戦力だ2倍に増えたという徒労に終わってしまったのだ。


キィィィィィィ! 何故だ!? 何故こうも巧く出しぬかれてしまうのだ!


許せぬ! ふう。もはやこの手は使いたくなかったが、そろそろ奴を送りださねばなあ!


今度こそ奴はお終いよ! フハハハハハハ。


天高く邪神の高笑いが響き渡った。



新作情報:ブラコン注意報~お隣の兄妹は大変仲が良さそうだが何かありそうだ~


↑の作品が今月はメインの更新になるかもしれません。

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