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第71話 決戦のクリスマスイブ ー長尾栞編ー

その日が来た。


クリスマスイブ。


みんなが和気あいあいとケーキを作ったり料理を作ったりしている。


ホイップは冷凍ホイップ、ケーキは簡単に作れるケーキ粉を使った。これなら卵や乳製品アレルギーの人でも食べれる。フルーツは全て缶詰だった。


ジュワァァァァァ


私はフライヤーで冷凍真空パックのチキンにフライドチキン粉をまぶしてあげている。


未華さんがフライドポテトを上げていた。


「楽しい!」


「まあ本格的とは言えないけど、美味しそうだわ。」


「ケーキの方も順調にできてますかね?」


「あれも・・簡単に作れるやつだから楽しんでやっているんじゃない?」


「ですね!」


飲食店フロア―のお店でみんなが分かれて料理を作っていた。


展望フロアでは今頃、会場設営やコスプレの準備をしている頃だろう。



「これで作戦が成功するといいわね。」


「ですよねー。」


「・・その先はどうなるんでしょう。」


「一縷の望みに賭けるしかないと思っています。」


「そうね。頑張りましょう。」



それから二人で出来上がったフライドチキンをもって展望フロア―に昇っていく。


展望フロア―にはテーブルが用意されクロスもひかれていた。


《というか・・・シャンペンタワーが出来ているし。》


グラスを丁寧に積み上げて作ったようだった。


「ずいぶん凝ってますね。」


「やるからには本格的な方がいいと思って。」


「ですよね!」


シャンペンタワーを作ったのは華江先生とあずさ先生だった。


「おしゃれ。」


「ほんとです。私シャンペンタワーなんて見た事ないですよ。」


「私も友達の結婚式くらいでしか見た事ない。」


「素敵。」


私たちも会場の設営準備を手伝った。


するとみんなが料理を終えて戻ってくる。


「ケーキが凄い!おっきい!」


「どんどん焼いて繋げてクリームを塗っていって大きくしました。」


「ウエディングケーキみたいね。」


「凄いわ!」


皆が楽しそうに料理を並べていく。


《凄くおいしそう》


久しぶりにパーティー料理のようなものを目の前にして、皆がとてもうれしそうに作業していた。


「よし!それじゃあ遠藤さんを呼んできましょう。」


私が言うと未華さんと瞳さんが一緒に行くという。


3人で部屋に呼びに行くと、遠藤さんはサンタクロースの格好をして待っていた。


「よいしょっと。」


遠藤さんが白い大きな袋を担いでドアから出てきた。


「ふぉふぉふぉっ!じゃあ行きましょう。」


ちょっとサンタになりきってる。


「はい。」


4人でパーティー会場に入ると、


パンパンパンパンパン


クラッカーが鳴り響いた。


「「「「メリークリスマース!!」」」」


私たちめがけてクラッカーの紙紐が飛んできた。


「わあ!」


やっぱりテンションが上がる。凄く楽しい気分になってくる。


「凄い本格的ですね!!」


遠藤さんもめっちゃテンションが上がってきたようだった。


「ジャジャーン!」


翼さんと真衣さんの色白美人コンビが、ミニスカのサンタクロースコスプレで出てきた!


「かわいいー!」

「うわー、セクシー!」

「きゅんきゅんきちゃう。」


皆が彼女らの格好に感想を述べていた。


「これ意外にスカートが短かったです。」


翼さんは背が高いのでなおさらスカートの丈が短く見える。真衣さんもどことなく裾を気にしていた。そして胸元が空いていて谷間が強調されていた。


《露出度高!これ・・私だったら着れなかったかも・・》


でも・・


私や未華さん真下さんも、それなりにセクシーな格好を意識していた。


華江先生はぴったりしたロングドレスだが、思いっきりスリットが入って足の付け根まで出ている。胸も強調されていてセクシーすぎた。


あずさ先生はファーが付いた胸元があいたカットソーにミニスカート。これも可愛くてなかなかに攻めている。


里奈ちゃんあゆみちゃんの高校生コンビも可愛いノースリーブニットミニワンピースを着ていた。お揃いで双子のようになっている。頭にちょこんと乗せた赤い三角帽子がかわいらしかった。


愛菜さんと沙織さんもお揃いだった・・赤いフェイクレザーのミニタイトに白のカシミアニットを着て赤い三角帽子をかぶっている。


奈美恵さんはもっとやばい。肩を出したオフショルダーのぴったりしたカットソーワンピースにスリットの入ったミニスカートだった。胸が大きいので思いっきり谷間が目立つ。



そして・・


「じゃじゃーん!」


と現れたのが優美さんだった。優美さんは予告通りバニーガール姿で出てきた。


ボディラインが強調されており、頭にはバニーちゃんの耳おしりには可愛らしい尻尾が付いていた。足は網タイツになってスラリと伸びている。


「わあー!バニーガールだー!」

「かわいいー。」


女子高生二人は大はしゃぎだった。


皆がかなりセクシーな格好になっていた。


逆にまあまあおしゃれをしたつもりの、ちょっと挑戦したおしゃれ着を着た私と未華さんとひとみさんが浮いてしまうようだった。


私たちも一応ミニスカートをはいているのでそこそこセクシーだと思うが・・ここに居るみんなの格好を見たら霞んでしまう。



「あ、あの!みなさん!と、とても!!綺麗ですね!!」


遠藤さんがやたらと緊張したように皆を褒めた。


作戦第一段階はおそらく成功した。


遠藤さんは狼狽しながらもみんなのところに行く。


「サンタさーん!まってたわよ。」

「主役登場!」

「皆が遠藤さんのプレゼントを楽しみにしてたんですよ!」

「良い子にプレゼントくださいな。」


「は、はは。あまり期待しないでくださいね。」


遠藤サンタはどぎまぎしながら皆をちらちら見ているのだった。


セクシークリスマスパーティーが始まった。

次話:第72話 パーティー本番.

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 「以外にスカートが短かったです。」 以外じゃなくて意外
[気になる点] 一部の望みに賭けるしかない 一部はまちがい!一縷の望み
[一言] こういう状況だと、新鮮な魚を得るために、 遠藤君連れて港へ釣りに行けばいいのに、どうせ 魚はこの騒ぎで皆すれてないので大量でしょうに 餌や道具は大規模釣具店で土具や仕掛けを手に入れて 餌は粉…
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