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第06話:お風呂 ー長尾栞編ー

私達はさっそく午後からのテニス練習をした。夕方まで汗をながしてログハウスで夕涼みをしていた。


「さて!温泉に行くよー!」


華絵先輩から女子に声がかかる。


「「「「はーい」」」」


華絵先輩、麻衣先輩、みなみ先輩、公佳先輩、私、夏希、梨美ちゃんで温泉に行く事にした。ログハウスから温泉館まではすぐだった。まあ同じ敷地内にあるので、ログハウスからはすぐに見えるところにある。


みんなでバスタオルとフェイスタオルや洗顔セットをもって温泉に行く。時間で貸し切りが出来るらしく宿泊料に温泉も含まれている。1回50分となっているが十分温まれる時間だった。


「こんばんわ。」


麻衣先輩が温泉館の管理人さんに挨拶をする。


「はい、こんばんわー!50分の貸し切りとなります、でも今日はあなた達だけだから特に制限はないですよー。好きなだけどうぞ!」


「えー良いんですかー?」


「いいのよ。明日新しいグループが来るけど、今日は1組だけだから大丈夫。日焼けや皮膚炎にも効能があるからちょうどいいと思いますよ。」


「「「「ありがとうございます」」」」


《そうか・・この敷地内には3棟のログハウスが建っていて、キャンプ用の炊事場もあるけど、今日はこの広い敷地に私たちだけなんだ。貸し切り!》


私はついテンションが上がってしまった。


「貸し切りだね!」

「ほんと!」

「きてよかった!」


私、夏希、梨美ちゃんがテンションを上げて話していると、みなみ先輩がひと言いう。


「でもあんまりはしゃいじゃだめよ。大人として節度をもって・・ね。」


にっこり笑って私たちを諭してくれた。


「「「はーい!」」」


とにかく!待ちに待った温泉だった。これが一番の楽しみだと言っても過言ではない。


「今日の夜ご飯は男子陣の作ったカレーだし、至れり尽くせりって感じだけどね」


華絵先輩が本当にうれしそうに言っている。


「健先輩が部長として作る!といいだしたんですよ、本当に申し訳ないです。」


みなみ先輩が申し訳なさそうに言うと、麻衣先輩がフォローするように言う。


「男子陣もかわいい女子の後輩たちが来て、きっとうかれちゃってんじゃない!」


「か・・かわいいだなんて・・。まあ・・自覚はありますけど。」


なっちゃんが半分ふざけたように言った。


「「「ははははは」」」


先輩たちが一斉に笑った。


ひとり、公佳先輩はそれほど楽しそうにしていなかったが、私たちはそれに気が付くことは無かった。



離れの温泉に着くとそこは待合室も大きく、くつろぎスペースもあった。そこはバッチリクーラーも効いていて涼しかった。


「あー極楽極楽」


華絵先輩が気持ちよさそうにつぶやいた。


「文明って感じですね〜」


公佳先輩がしみじみと言う。


「あら、クーラーならログハウスの寝室にもついてたわよ。」


どうやら麻衣先輩がチェック済みだったようだ。


「えっ!そうだったんですか?よく見てなかったから気が付かなかった。じゃあ夜は快適ですね」


なっちゃんがそう答えると、華絵先輩が言う。


「あ、でも夜は網戸をして窓を開けると涼しいんだって。朝方は肌寒く感じるそうよ」


「あーやっぱりせっかく高原にいるんだから自然の空気吸いたいですよね。」


私がそれに答える。


ワイワイと話をしながら、脱衣室で服を脱ぎ始める。


みんなポロシャツやTシャツに短パンの格好をしていたが、さっさと服を脱いですぐに裸になった。みんな汗対策で下着は綿をつけていた、公佳先輩や華絵先輩の下着もスポーティーなものだ。


《そりゃそうか、スポーツするなら下着はみんな綿よね。》


私は一人でそんなことを考えていた。おしゃれな人が多いから総レースの下着なんかつけてるのかと、勝手に想像してしまっていた。


今日、初めてみんなの裸を見た。


びっくりしたのが華絵先輩だった。とても・・・大きい!服を着ている時もおおきいなあくらいに思っていたんだけど、実際にブラをはずした胸を見ると自分の胸を隠したくなるほどだった。


《私だってDカップくらいはあるのに・・どう考えても、Hカップくらいはありそう・・それなのに太ってないなんて、なんて恵まれているんだろう・・》


全員がうらやましそうな目で華絵先輩を見ていると・・


「ちょ・・ちょっと何よ!みんなでじろじろとやめてよ。」


「あ、すみません。」

「は、はい。」


私となっちゃんが慌てて下着を脱いだ。なっちゃんと二人でみんなの裸をじろじろと見る。


「へへへ、しおりん・・みんないいからだしてまっせ」

「そうでんなぁ。なっちゃん、何ともエロいでんなー。」

「そんな目で見てはあきまへんよ。ただのオヤジでんがな。」

「なっちゃんこそ、さっきからただのスケベオヤジのようでっせ。」


二人でふざけながら皆を観察し始めた。


麻衣先輩は少しぽっちゃり気味だったが、けっして太ってはなかった。なんというか・・くっつきたくなるような気持ちよさそうな・・胸も華絵先輩ほどじゃないけど大きい。Fカップくらいはあるな・・優しい女の色気を感じさせる体つきだった。


みなみ先輩は引き締まっていた。さすが大会ベスト8まで残る実力者!腹筋もしっかり割れていて、上腕二頭筋もふくらはぎもサラブレッドのように引き締まっている。そして誰よりも日焼け跡がはっきりしていた。毎日練習している証拠だった、胸の大きさはDカップくらいか・・私と同じくらいだ。


公佳先輩は体が白くて日焼けしにくいタイプのようだった。なんというか、なで肩で華奢なんだけどついているところにはついているというか、Cカップくらいのバストだった。


梨美ちゃんはもっと華奢だった。正直痩せている印象を受ける、胸はBとCの中間あたりかな?でも男心をくすぐりそうな、ロリロリな感じだった。


「なつきはん!みな魅力的でんな。」

「そうでんな!しおりんも捨てたもんじゃあらへんで」

「ほんまでっか?」

「ちょっぴりぷよぷよしてるけど、出てるとこでてるし良い体してまっせ。」

「なつきはんこそ、中学までソフトボールをしていただけあって、引き締まっておりまんな。」

「褒めても何もでまへんで。」


ちなみに私は新潟出身、なっちゃんは宮城県出身だった。似非関西弁を話しているが全くもって適当である。


「ふざけてないで入るわよ。」


華絵先輩から忠告される。


「はーい」

次話:第07話 温泉 ー長尾栞編ー

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