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第59話 遠藤いきいき計画会議 ー長尾栞編ー

この世界を生きるために遠藤さんという存在は希望なのだ。


そのために遠藤さんを含めてこれからどうしていくのか?どうしたいのか?を話す。


「俺はそんなに大それたことを考えてはいません。どうにか食料などを確保しながら生きていければそれでいいんです。でも・・もしかしたら俺が助けられる命がもっとあるかもしれない。ただ実際どうすればいいのかはよく分かっていません。」



「そうね。遠藤君ならそう言うわよね。ただアナタを強制する事は何もないの。そしてあなた一人に考えさせて責任を負わせるつもりも無いわ。」


華江先生の考えはサポートしながらやっていくという事らしい。


「私もそうだと思います。やはり遠藤さんがやりたいようにするのが一番かと!そして一人で抱え込みすぎるのは良くありませんし。」


私が言うと皆も意見し始める。


「遠藤さんだって病気する事もあるし、ストレスを抱えさせるのは良くないと思う。」


奈美恵さんが言う。


「それはそうよね。遠藤君は私たちの希望なのだから無理はしないでほしいというのが率直な気持ちよ。やれることは出来るだけやってあげたいと思う。」


あずさ先生も遠藤さんの為にやれることはやると言う。


「私は看護師だしある程度は健康のチェックや、毎日のケアを出来ると思うので遠藤さん専任のサポートをしたいと考えています。」


奈美恵さんが言う。


「健康の事はそれでいいと思うのだけれど、ただ健康にだけ気を使うのでは遠藤さんも辛いのではないですか?」


愛菜さんが言う。


「俺は・・まあそうですね。食材を確保して家でのんびり読書出来るだけでもいいんですけどね・・」


遠藤さんが言うと愛奈さんがそれに答える。


「まあストレス発散という意味だけではそれだけでもいいと思います。でも病気をしないためには軽いスポーツやトレーニングは必要だと思うんですよ。」


「確かに体も動かしたくなってきましたね。」


「出来ればこのあたりでトレーニングジムを探して、定期的に遠藤さんと皆さんで体を鍛えるようにしませんか?」


愛奈さんが言うと里奈ちゃんマネージャーの瞳さんも賛成する。


「賛成です。ね・・里奈も体を動かさないと!こうなる前までは里奈も体形が崩れてしまうから常に鍛えていたんです。私は愛奈さんの意見に賛成です。」


「ちょ・・真下さーん。もう映画にも出ないのに体絞るのは・・」


「絞るまでは言ってません!里奈も不摂生はいけないと言ってるのよ。」


里奈さんと瞳さんさんが、タレントとマネージャーになってしまう・・


「でもそれはいい事ね。体は適度に動かした方がいい。」


華江先生も同意する。


「スポーツやトレーニングで鍛えるのは、これからこの世界を生きる上でも不可欠となるわ。トレーニングジムを探してスポーツをするのは全員でやった方がいいわね。」


「ですよね・・」


愛奈さんが満足げにうなずく。


「それと・・遠藤さんの趣味についてなんですが読書が趣味ですよね?他には何かあるんですか?」


翼さんが聞く。


「俺は・・アニメや映画を見るのも好きです。」


「それじゃあレンタルビデオ屋さんも行きませんか?」


「そうですね。でもいいんですか?俺がそんなわがまま言って。」


「もちろん、いいと思いますよ。私だって見たいDVDもあるし。」


翼さんが遠藤さんの他の趣味も付き合いたいらしい。


「賛成です。私も映画好きですし。」


沙織さんが言う。


「私も映画は好きですしアニメも見ますよ!」


私がそれに対して答えた。


「栞さんもなのね。じゃあレンタルビデオショップは押さえておきましょう。」


華江先生が言う。



「ゲームとかは・・だめですかね?」


あゆみちゃんが小さい声で話す。


「いいね!俺もゲームやるよ!自分では筐体を持っていないんだけど、大学の頃はアーケードに行ってやったりしてたかな。学生の時は友達ん家で一日中ゲームしたりもしたし。」


「え!私もゲーム好きなんです!一緒にやりたいゲームいっぱいあるんです。」


あゆみちゃんが喜んでいる。


「それならゲームソフトもたくさん回収したらいいわね。私もやりたいゲームあるし。」


あずさ先生もどうやらゲームをするらしかった。


「あら?ゲームってそんなに面白いの?」


華江先生が聞いている。


「結構面白いんですよ。ぜひ今度先生も一緒にやってみませんか?」


あずさ先生が華江先生を誘っている。


「いいわねそうしましょう。」



「あと遠藤さんが好きなのはショッピングですよねー!」


優美さんが言う。


「そうなんです。俺は食料品のショッピングって言うか、買い物じゃなくても物をたくさん確保するのがうれしいんですよ。」


「スーパーの電源にも限界がくるだろうし、この辺周辺だけじゃ数年が限界かもしれない。」


沙織さんが言う。


「確かにそうよね・・」


瞳さんもその部分を心配していたようだ。


たしかにそうだった。


いつまでも食料が供給し続けられるわけじゃない。どこかに食料を生産している人がいればいいのだけれど、この状況ではかなり難しいだろう。


「俺はこの前の、みんなの服を回収するのなんかも楽しかったですけどね。」


「あれは楽しかったですね!」


私が答えると皆もうんうんと頷いていた。


「ならショッピングの趣味はどうにかなりそうね。だけど食料だけはこれからの課題となるわね。」


華江先生が言うと皆が考え出す。


「数か月か数年か分からないですけど、出来るだけ都市内のスーパーや食料品店で持ちこたえられるまでやっていきましょう!そして家庭菜園を始めるのはどうでしょうか?」


遠藤さんが明るく言うのでみんなが頷いた。


おそらく・・いつかは都会を離れて、食料のめどを付けなければいけなくなりそうだった。


《そんなことが私たちに出来るのだろうか?》



いやむしろ・・やらなければならない課題が見えたと言ったところだと思う。


話し合いは夜まで続くのだった。


そしてみんなのおかげで・・


遠藤さんの羞恥プレイは薄れてしまったようだった。

次話:第60話 先生どうやって採取したの?

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