表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/65

小学生ノーライフ

ゴブリンの言っていた言葉を必死に思い出す。


えっと…。違法に持ち込まれた魔道具、最上位の魔道具、どうせ記憶は消される、出会いは小学校6年あたり…。


もし仮に、使った本人も記憶を消されていた場合、わざわざ俺がTSされたと言ったら、思い出してしまうかも知れない。それは…なんか駄目だ。


そして、【出会いは小学校6年あたり】という言葉。これだ。俺が小6で初めて出会う男子って…誰がいたかなぁ。まったくわからん。転校生なんていなかったしなぁ…。小6で仲良くなった奴って誰だろう…。いや、例えば中学で出会ったけど、シチュエーションとして小6を指定したかも知れないし…。


***** ***** ***** ***** ***** 


登校した後、重要な話があるから乾さんに会いたいと小沢 りくに伝えた。すると乾さんは、すっ飛んできた。


「は、話とは?? いや、ここでは不味いな」


そして、例の【生徒会室】で俺は、魔法が使えないことだけを打ち明けた。


「つまり、池上さんは、魔力はあるが、魔法が使えないと?」


生徒会長の森重 聖は、俺の嘘を見破ってやるという意気込みが感じられる眼力と共に質問をした。


「は、はい…。どんな魔法かは、わかりませんが…使えるのは1つだけらしいです」


「しかし、これは危険ですね。昨日、あれだけセンセーショナルな魔王デビューをしたのに…。その正体が、無限のガソリンタンクを持った原チャリとは…」


会計の吉田 マイケルがよくわからな例えを持ち出したが、全員がスルーした。


「まぁ…。本当なんだろうな。強力な魔法が使えるならば、このような嘘を付く理由もないだろうし…」と、生徒会長の森重 聖は納得する。


「昨日の魔力放出は、恐ろしいことに地球のどの観測地点でも、同量の魔力でしたからね。放出をOFFにした池上さんを見つけ出すことは難しいと思います」と乾さん。


「うん? じゃ、どうやって昨日は、私を見つけたのかな?」


「いや、ここまで至近距離ですから…。嫌でもわかりますよ」とWMOメンバーの双葉 ななが答える。


嫌だったのか…。ちょっとショックだな…。


「あの…これで、俺、いえ、私は、普通の小学生ライフを送れますよね?」


「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」」」」」」」」


答えは無言のノー。


***** ***** ***** ***** ***** 


ぐっすん…。WMOメンバーに、半泣きの俺を慰めるように言われた、小沢 りくが仕方なく一緒に歩く。


「ちょっと! 若菜ちゃんをいじめないでよっ!」


姫グループのマスコットキャラである俺が泣いているのだ。小沢 りくは、女の子たちに両脇を掴まれ…何処かに連れ拐われてしまった…・。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ