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妄想論

多数派と少数派

作者: とびうお君

 私の少数精鋭ランキングのアイデアは根本は選民思想だと思う。思い込みじゃない、実際ロジックはそれほど難しくない。今の時代共通の大衆心理があるわけじゃない。自身の専門以外での共通項を専門集団同士で重ねるとその他というカテゴリーが出来るだけだと見ている。アザーな人々でそれは語っている。


 それは当然薄っぺらい見識しか生まれない。それらの大集団が選んだものが良いものであるはずが無いだろう?


 元々コアな専門の趣味としてる物語マニアが選んだものがその他の人々の見解を混ぜることで薄まってしまうんだ。これは不純物の混ぜ物をした質の低下そのものとなる。小麦に泥を入れて重さだけを得て量り売りしていたパンを過去売っていた事があるらしい。旨いわけが無い。


 青は藍より出でて、藍より青し。色はいろいろ混ぜると黒くなる。多分藍は青にいろいろ混ざっているだろう。通常は藍から青って意味で使われるが、根本は不純物が多い藍と青の関係とこれもとれる。本来は弟子と師の関係だが、師匠より優秀な弟子を指していう故事になる。


 他にもいろいろ思い付くが、とにかく大事なのは質の悪い見解で質の良い見解を数の論理で駆逐してしまうって点にある。これはあーだこーだ考えなくてもすぐ分かる明確な事なので早くやるべきだと思ってる。


 だが、こういった大原則とは別に大衆向けは必ず少数向けより質が落ちるのか?と言うと、一部例外的にそうとは言えないと思う事が浮かんできた。


 例外的な事象はやはり例外的な人物から例外的に生まれる。だからどうでも良い話と言えなくも無いが、それでも例外の中の法則としてはすっきりしたものになると思って書いてる。


 新海監督はこの法則が当てはまらないのじゃないか?とは思う。私は君の名を見た時、あまりの上手さに感動を覚えた。過去の新海監督を知ってるからこそ、こんな事が出来るなんて想像も出来るはずが無いと思ったからだ。過去の新海監督の作品を見た人で君の名をを見て違いを感じれないなら多分創作に対して鈍感だと思う。


 同じ人が作ったと思えないぐらい必要とされる能力が違うんだ。新海色がなくなったわけじゃない。新海色が同色だと区別できないほど別の色が混ざって薄められているからだ。普通こんな作り方したら持ち味を殺してつまらなくなる。そういう意味で新海監督は普通のクリエイターじゃなかった。絵の共通性はあるが、多分それで押し切ってしまう評価者も居るだろう。楽だから。


 でも私はそうじゃない。これ何か秘密があるぞ?って見た。持ち味ってのが特化した強さじゃなくて、単に他の人がその場所にもぐりこんだら力を発揮できない泥沼のようなものじゃないか?と見たんだ。サメとライオンどっちが強いか?で水の中ならサメだろ?って誰でも言うだろう。


 ただそれはサメが水の中で強いと言うより、そもそもライオンが水の中じゃまともに戦えないじゃないか?と言う事なんじゃないだろうか?クリエイターの特化した能力ってのもこういう例が多々あるんだ。優れた特化した能力があるんじゃなくて、他の競う相手が得意な能力を発揮できない土俵で活躍できる力ってのはそれほど刺激的な力じゃないのじゃないか?と思えてきた。


 大衆向けと言うのは、誰しもが平等な場所で問答無用で戦うため競争相手が無茶苦茶多い。そこで勝ち残るのは熾烈な競争を勝ち抜いたツワモノとなる。論からずれるが、一つ書いておくとこういう戦いの勝者は基本運が良いものになる。その点大ヒットは運が大きいってのも理屈だけど。


 それを知った上で監督の能力としては不明だが、結果としての作品である君の名は大衆向けとして上手く機能している。それは作品と言うよりは、もうとても優れた機能を持つ道具に近い。私は大衆向けと言うのは、作家の心と受け手の心の触れ合いみたいなものより、作家が作った受け手を刺激する機械に近いと思っている。


 それゆえ前者を期待する物語マニアからは受けが悪い面があると見てるんだ。私はその機械の優秀さに人間として心を動かされるって感じになってる。


 そのためどっちが良いのか?言いづらい部分が有るが。競争相手と同じ土俵で平等に戦うため競争が激しいのは確かなんだ。


 サメとライオンどっちが強いか?では言い表しにくいが、とにかく競争相手がまともに戦えない場所から出ようとせずに戦って勝ってる過去の勝者だった新海監督について小数に受けてるって所を多数に受けたことと比較して良いと言えるのか?疑問があると思ってる。


 これが特化した進化した能力みたいな水能力で戦って勝ったとすんなり言えれば得意分野と言えるのだが、過去の新海監督は罠にはめて誘い込んでまともに戦いにならないようにしてるだけに思えて。競争の勝者としての力強い強さを作品から感じられないだ。内向的な精神的引きこもりのオタって感じのイメージの作品が過去多いから。


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