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優しい日記となりますように  作者: 仁枝真白
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幼少期の家族構成

今度は、幼少期から今に至るまでの家族構成に触れていく。

別段複雑ではないのだが、それぞれの呼称が大分ややこしくなっているので少し理解に時間を要すると思う。


物心ついた時、あくまで私の目線からの家族構成を書いてみる。

お母さん、お父さん、姉が2人。

さて、とても普通だがどこがややこしいのか。

この家でいう"お母さん"は祖母のことである。

そしてお父さんが祖父。


では、姉2人は?


上の姉と呼んでいた人は、私の本当の母親だった。

妹は、つまるところ叔母。


この事実は大いに混乱を呼び、もしかして私を困らせたのかもしれない。



原因の前に、気づいた理由を話す。

先ほどの説明に父親が存在しなかったが、私の幼い頃、2歳だとかそのぐらいで離婚していたからというだけ。

それだけなら、たぶん、この人に何かを思うこともなかったはず。

今まで一度もこの人を自分の父親だと思ったことはないが、分かりにくいのできちんと父と書くことにする。

父は、離婚して数年こそ全く私に見向きもしなかったと思うが、いつからか私に大きな愛情を向けるようになった。

本能だろうか?

気がついた頃には毎年、クリスマスと誕生日に豪華なプレゼントが届いていた。

当時は母親の友達という認識だったが、しばしば2人で出かけたりしていた。

で、問題はそのプレゼントにあった。

小学6年生の誕生日、いつものように父からプレゼントが届いた。

毎回図書カードと手紙が添えてあり、少しくすぐったい気持ちで読んでいたものだ。

その時の文面をはっきりとは覚えていないが、実家のどこかに置いてあるかもしれない。

まあ今は確認するすべがないので、曖昧な記憶ではあるが、

『誕生日おめでとう。あなたが産まれた日のことをよく覚えています。病院で見た姿は──』


つまり、出産に立ち会った、もしくはすぐに──親族への呼び出しと同等に──赤ちゃんの私を見たことを書いていた。

いや、そこまで明記していなかったかもしれない。

でもなぜか、その時はピンと来てしまった。


この手紙は私達家族において、特に、祖母と私において。

重要なものとなった。

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