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優しい日記となりますように  作者: 仁枝真白
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始まりのページ

その日はテストで98点をとった。

私が小学5年生の時のこと。

喜びいさんで家に帰り、誇らしい気持ちでたくさんの赤マルの入った答案用紙を母に差し出した。

母はそう、と冷静に答えると舐めるように手の中の紙を見つめた。すると、見終わった途端私の期待とは正反対に、母は強く怒鳴った。

「どうしてこんな問題を間違えたの!」

びっくりして、母の顔をマジマジと眺めたと思う。

「こことここを間違えなければ100点だったのに!」

高揚していた気持ちはとっくに消え、私は俯くしかなかった。

「ごめんなさい」

流れるように口を出た謝罪は、当然とも言えた。

けれど、謝ったところで母の怒りが収まることはなく、随分長い間その答案のことで私を責めることがあった。



そういった子供の頃の記憶が無い私が、唯一強く覚えているエピソードである。

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