2/3
王子様
[王子様]視点です。
「ずっと好きでした。付き合ってください。」
女の子は、顔を真っ赤にしてそう言った。
だが、言われた男子は慣れたように
「ごめん。好きな子がいるんだ。」
そう言って断った。
~ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー~
「告白、されたんだって?」
「.....相変わらず、どうやって知るんだ? 凪。」
俺たちは帰り道で話している。
聞いて来たのは、朝比奈 凪で、
告白されたという俺は、黒神 澪緒だ。
「んー。秘密☆」
「...はぁ。まぁいいか。」
「で、告白されたんだよね?」
「ああ、断ったが。」
「ふーん。OK しちゃえばいいのに。」
「言っているだろう。好きな子がいるって。」
「冗談だよ。冗談。」
「ならいいが。」
「あ、家着いたね。 バイバイ。」
「ああ、またゲームでな。」
「はいはーい。」
俺は家へ入って行く。
「王子様も、相手を作ればいいのに。まぁ、好きな子がお姫様だって知らないし、両片想いってことも知らないしな。」
凪が言った言葉にも気付かずに。