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48~50日目

48日目

 大量に持って帰ってきたクズ石で錬金をしてみる。できたのが星屑の砂だった。


 本で調べてみると、中間素材みたいなやつみたい。クズ石で作れるのはこれだけだなあ。熟練度あげるためにも、クズ石をあるだけすべて星屑の砂にした。


 薬草畑に、知らない草が生えている。


 兄の仕業かな。


 この前畑の方うろうろしてたから、その時かなあ。


 雑草と一緒に引っこ抜いてやりたいが、兄が怒りそうなのでやめておく。まったく、ここはごみ捨て場所じゃないんだからな。


 ザカルドさんが仕事終わりに、お店に来てくれた。


 街とは反対方向なのにわざわざ寄ってくれたみたいで、素敵な茶器をプレゼントされた。


 ほんと良い人だ。


 白湯を出してもてなそうとするも、笑顔で辞退された。体にいいのよ、白湯。


 店に買い出しに行きたいけど、兄がいる時でないと行けないと愚痴ると、次の休みに護衛してくれるとのこと。


 もしやこの人、私に惚れたか?




49日目

 今日もシードルの姿を拝みにいく。


 シードルとザカルドさんのペアの日だったようだ。だが私は一定まで近づいてぴたっと足をとめた。


 ちょうど女性だけで構成されたチームがふたりに群がってて、何かプレゼントをわたしているところだった。


 カッコいいもんねえ、そりゃあ私以外にも貢ぎたがる奴らはいますよ。


 女性陣に勝手に親近感をもった私は存在感を消して樹の陰に身をよせる。彼女たちがちゃんとプレゼントを渡すのを見届けてから、近づこうと順番を待っていると背後から声をかけられた。


 団長さんだ。


 気配まったくしなかったんだけど、やめてください。なんでシードルのところに行かないの聞かれたので、私はちゃんとすみわけのできるファンなんだと胸をはって威張ってみた。


 そうですか、えらいですねえ、と頭を撫でられる。なんか子供扱いされてないか。


 団長さんは前に納品した薬草ジェルがまたほしいそうで、品質6以上の薬草ジェルを注文してくれた。


 おおっ、リピートしてくれるんですか。喜んで!


 そろそろ行っても大丈夫みたいですよ、と言われ、団長さんの視線を追って振り返る。シードルがいつの間にかこちらをにらんでいた。


 目つき悪いのほんと最高にイケメンなんだよなあ。


 ほいほいと目の前に近づいてくと、デコピンされた。なぜ?


 今日は手ぶらで貢物がないせいだろうか。


 シードルさんが隣でおかしそうに笑ってるけど、心狭いから気をつけろってどういう意味だろう。


 私みたいな一歩変質者な女に付きまとわれても寛大に許してくれるシードル、マジで広大な心の持ち主だと思うんだけどな。




50日目

 午前中に店や畑のことをすませると、午後は錬金に集中する。


 これから団長さんに依頼された、品質6以上の薬草ジェルに挑戦しなければいけない。


 数は指定されなかったから、私が作れるだけでいいんだと思う。でもせっかくなら、10本くらいはがんばりたい。


 なので、星屑の砂を使ってみることにした。クズ石から作れた中間素材なのだが、品質を向上させ、さらに素材との親和性が高いことが最近発覚。


 薬草の配合や精神力のそそぎかたを微調整させること数時間。


 品質6を作ることに成功した。


 うおお、やった。やれる、やれるぞ、私!



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