冷や冷やした彼女に打ち明ける瞬間
「いたぁ~巳波くぅ~んてばぁ~!探したんだよ、何で居なくなっちゃうかなぁ~」
星河さんが、ゼェゼェと息を荒らげ、中腰で膝に手をついてそんなことを言う。
「ごめん。相談なんだけど、訊いてくれないかな?」
「えっ?相談......?もしかして、別れ──」
「違うっ......ていうか、厄介なことがありまして。実は──」
先ほどの女子とのことを彼女に包み隠さず、話すことにした。
うんうん、と相槌をうって口を挟まず訊いていた。
訊き終えた彼女は、なんとも言えない表情を浮かべ、一言だけ発して隣に座る。
「巳波くんはどうしたいの?」、と。
「......どうし、たい......かぁ。断ると後々面倒なことになるのはわかりきっているって感じなんですけど......」
「その娘と付き合っていても、くっついてもいいなら許可ぐらい出すよ」
「別に構わないけど......断られると思ったんだけど、ほんとに良いの?」
「良いよ。お家デートで手をうってあげる」
「あうぅっ。あぁー、そうきたかぁ......ありがとう。放課後にデートしますか?」
「その表情と声音は、何かの穴埋めってことかなぁ~あ?巳波くん」
「そ、その通りです。どうでしょう?」
「あぁ~あ。仕方ないなぁ~放課後デートで良いよっ、巳波くんっ!」
満面の笑みを浮かべた顔に戻り、一安心な俺だった。




