昼休み1
昼休みに入り、星河さんが一緒に昼食を食べようと誘ってきた。
「み~わ~く~ん、今から中庭に行って食べようよ」
「わかったから、やめて。わかったって」
俺の肩を置いて、揺する彼女。
「星河さーん、ちょっといい?職員室にきてね」
担任が星河さんに声をかける。
「えっと、用事がありまし──」
「もう一度言いますよ。星河さん、いいかな」
いつもと同じ声音の担任なのだが、顔の表情が笑顔ではない。
「はい......」
星河さんが覇気のない声で返事をした。
担任に連れていかれる星河さん。大人しくなる彼女。
教室を出ていく担任が俺に向かって一言残す。
「ごめんね。彼女に話があってね」
待っている間、何をしよう。
「おーい、佐波くーん。こっちきてー」
クラスメートの小柄な女子から呼ばれる。
前方の扉の近くにいた彼女に近づく。
「何かな?」
「この子が呼んでほしいって。じゃあ、私は」
彼女が友達のところに行く。
「あのっ。み、みみ巳波さんに話したいこと、があり、まして。いっ、いいでしょ、うか?」
「ああ、いいよ。そんなに緊張されるようなのじゃないよ。昼食食べてないんじゃない?君」
「あっ、そそ、そうですけど」
「なら、購買で買ってあげるよ。話はそれからでもいいでしょ」
「そんな、申し訳ないです」
「いいから。行こっ」
俺は、女子の手を取り購買に向かう。
購買で彼女のもパンを買う。
数人のクラスメートに見られ、「ふたまたか?」などと言われる。
どうでもいいだろうが。
購買の近くに小さなベンチがあり、そこで食べることにした。




