尋問は疲れる
翌日を迎えた。
俺が登校したら、三ノ宮が下駄箱で佇んでいた。
「はよ〜!さなっち、昨日はどうしたよ?星河さんを抱いたか?」
「おはよ、三ノ宮〜。声がでかいわ!潜めろ、そういう事を聞く時は!」
「小声で聞いたら、聞こえない振りすんだろ!で、どうなった?早く早く聞かせろよー!」
三ノ宮が俺の肩に手を置いて、顔を近づけて迫った。
「近いー!胸を揉んだ……だけだよ」
「お前が胸を揉んだだと〜ォ!!聞き間違いか、星河さんの胸を揉んだだってぇ〜!!」
「あってる!あってるから大声で言いふらすな!!」
通りがかった教諭が眼を細め、睨んできたので、左右に首を振ってからペコペコ頭を下げた。
周囲の視線が痛い。
「ここじゃアレだから、教室に向かいながら……」
「あぁ、行こうぜ」
俺と三ノ宮が歩き出そうとして、背後から挨拶された。
「おはよう、巳波くん。三ノ宮さんもおはようございます。今日も仲良く一緒なんですね」
「おはよう、星河さん……」
「おはよう、星河さん。えっときの——ぼふぉうーうー」
三ノ宮が昨日のことを訊ねようとしたので彼の口を塞いだ。
「どうしたんですか、三ノ宮さん?」
「あぁ、だから昨日星河さんってっむぅ——」
懲りずに聞こうとする三ノ宮の口を塞ぐ俺だった。
「巳波くん、言わしてあげたらいいじゃないですか」
口を塞がれた三ノ宮がこくこくと頷く。
「ここじゃアレだし、教室に向かいながらで」
「そうですか。私はここでもいいですけど、巳波くんの言う通りにしましょ」
星河さんが歩き出し、俺は三ノ宮の口から手を離し歩き出した。
「昨日、胸を揉まれたんだって星河さん?どうだった?」
「揉んでもらいました。気持ちよかったです。抱いてもらえなかったのは残念でした……」
「気持ちいいかぁ……良かったじゃない、どうしたら揉んでもらえたの?」
「おい、どんだけその話題を掘るんだよオマエ!もういいだろ!!」
ニヤけ面の三ノ宮が顎を撫でながら掘ろうとした。
「脅し、ですかね……」
「甘えたというか……脅しだな」
三ノ宮から俺に視線を移され、正直に応えた。
「俺は星河さんに脅されるのは嬉しいなぁ。どんなプレイを所望なんだ、星河さんは?」
「何聞いてんだ、オマエ!!言わなくていいからねッッ!!」
「そうですね、巳波くんには——」
「言わないんだよ、恋人以外には普通ねー!!」
俺は彼女の口を塞いだ。
教室に到着して、三ノ宮を自身の教室に行かせ、星河さんと教室に入った。
相変わらずクラスメイトの視線が刺さって、居心地が悪い。




