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115話 セレモニー、そして死神誕生

 ピンポンパンポーンという音とともに上空に巨大スクリーンが映し出され、女性の声が流れる。

「おめでとうございます。脅威から王国を守りきりました。クエスト達成です」

 そして機械音でスクリーンから歓声が流れて少し遅れ、それを見ていた人々が本物の歓声を上げる。


「クエストの報酬については後日配布致しますので楽しみにお待ち下さい。そして今回のクエストでの功績を個人とギルドに分けて発表したいと思います。長くなりますので時間のない方は聞かなくても公式ホームページに掲載するので大丈夫です」

 そこからは個人の功績ランキングが1位から発表されていった。

 俺は個人ランキング10位だった。

 ギルドのみんなはもっと高くてもいいはずだと言ってくれたが、最後だけ登場して10位なんだから俺としては満足だ。

 11位以降は個人ランキングもギルドランキングもスクリーンにずらっと並べられて発表された。

 50位から100位は一気に並べられたせいで文字が小さくほとんど見えなかった。


 影の館(シャドーハウス)のギルドランキングは24位。

 なんとも言えない順位だった。

 

「最後に五次職到達者が誕生いたしましたので発表を致します」

 ランキング発表の時はなかったのにドラムロールが流れて随分と溜めている。


「まずは北の戦場で討伐隊を率いて玄武討伐に貢献したトーヤ様、白の勇者に転職となります」

 五次職はこれまでとは違ってプレイヤーに選択肢はなく自動的に転職させられるらしい。

 こんな大勢の場で変な職業をバラされれば終わりだな。

 勇者もなかなかだとは思うが、ギリギリセーフなんじゃないかと思う。


「続いては西の戦場で敵はおろか味方すらも多数葬り、白虎討伐に貢献したミズキ様、(みなごろし)の爆撃王に転職となります」

 なんてこった、運営にまで弄られるとは恐ろしすぎる。


「南の戦場にて炎の化身たる朱雀を相手に炎をもって勝利を収めたリブロ様、韋編(いへん)の魔導王に転職となります」

 チャリックの図書館で一瞬だけ会ったことがあるけど、あの時はゲームの世界で読書してるのを不思議に思ったけど凄い人だったんだな。


「東の戦場で青竜を相手にまさかの裸一貫でぶつかり勝利を勝ち取った男の中の男、そう、まさに漢、(たつ)様、喧嘩王に転職となります」

 さすがは修羅の団長だな。

 オウカも目をキラキラさせて拍手をしている。


「そして最後に……誰もが絶望した瞬間に現れた希望。逆に相手に死を運び絶望を与える存在たるクロツキ様、死神に転職となります」

 今日一番の歓声が沸き起こってしまった。


「はぁぁ、終わったよ。悪目立ちしすぎた」

「クロツキさん、それ本気で言ってますか? その格好で?」

 ルティ、どういう事? 確かに多少は怖い装備だけどさ……

「まぁまぁ、五次職なんて最高じゃねぇか。私よりも先に上がったのが気に食わないけど、まぁそれは置いといて死神なんてお似合いだな」

 リオン、死神だよ。お似合いはキツくないか。

「おぉぉぉ……団長と同じ……」

 オウカ、確かにタツさんと同じ舞台に立ってしまった。これでまた殺し合いしようぜって詰めかけてくる未来が見える。

「僕も負けてられませんね」

 よしよし、頑張れジャック。

「おめでとうございます」

 バーバラのコメントも最高だ。


 ルキファナス・オンラインを始めてから色々とメンタルにくることもあったけど、なんやかんやで楽しいし終わり良ければ全てよしってことにしとくか。

 今日はもう疲れたしな。

 疲れを癒すためにも。

「よーし、祝勝会に行こう!!」

「イェーイ」



§



「社長、お疲れ様でした」

「えぇ、なんとか乗り切れましたね」

「この後、イベント報告会がありますので準備をしておいてください」

 運営サーバールームでは大きなスクリーンに映し出される激闘をつまみにヘベレケになった化け物たちがどんちゃん騒ぎをしていた。

 社長である骸骨姿の男は日頃から激務を課せられている社員たちにはたまには休ませてやりたいなと考えて何も言わずにその場を去って行った。


 報告会があるのはこじんまりとした会議室。

 中央に楕円形の細長い長机がありそれを囲うように幹部が椅子に座っている。


「皆さん、お疲れ様でした」

 社長は労いの言葉をかける。

 報告会はいわば互いの意見合わせに近い。

 ルキファナス・オンラインの運営はそれぞれの幹部が案件ごとに担当していて、基本的に他の案件については知ることはない。

 それにない方が楽しめるという声が多かったので自然とそうなった。

 一定期間ごと、もしくはイベント後にお互いに答え合わせ感覚で楽しむのがこの報告会なのだ。


「普通さぁ公国落とすかね」

「いやー、まさか本当に落としちゃうとはね」

「逆に帝国は簡単すぎたんじゃないか?」

「うーん、切磋琢磨して強くなりすぎちゃった的な……」

「社長の王都に最後のボス置いとくのは性格悪すぎ」

「いや、あれはプラン変更の末、仕方なくだね……」

 報告会は盛り上がりを見せて、全員が時を経つのを忘れて会話を弾ませる。

 結構な時間話して最後に社長から締めの言葉がかけられる。

「さて、新たな大陸の解放に新職業、大型アップデートに向けて頑張っていきましょう!!」

 ルキファナス・オンラインはまだまだ続く。

 これにて最終章完結となり、『ルキファナス・オンライン-素早さ極振り暗殺者は正義の味方!?』は完結いたします。


 長らく本作にお付き合いいただきありがとうございました。

 皆様の応援のおかげで、ここまで走ってくることができました。本当に感謝しております。ありがとうございます。

 しかしながら、完結とは言っておりますが、より良い作品にするための加筆修正は行なっていきますので、気になる点など有れば気軽にコメント下さい。


 また、まだまだルキファナス・オンラインの世界は続いていきます。

 他作品としてルキファナス・オンラインを書いていく所存ですし、もしかしたら本作で物語を進めたいく可能性もございます。

 一応、先の物語として予告編を投稿してますので、そちらを見ていただければなと思います。


 最後にはなりますが、本当に本当にありがとうございました。

 できればブクマ、評価、レビュー頂ければ幸いです。

 では、まだまだ続くルキファナス・オンラインの世界を今後もよろしくお願いいたします。

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同シリーズを毎日投稿しているので、ぜひよろしくお願いします!!

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