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登校日前夜…1

 仲良きことは美しいかな。


 武者小路実篤むしゃこうじ さねあつの野菜の絵に添えられた詩のようなものなのだが、これには続きがあって。


 君は君、我は我さらど仲良き。


 と続くのだが…俗説では野菜を妻と愛人に見立てて一緒に花火を見に行ったことを書いているとも言われている。


 シアと部屋に帰った僕が見た光景はそんな俗説のような危なげな笑顔で迎えられた。


「真。おかえり」

 眉がハの字に下がった、年に数回あるか無いかの笑顔の新。

「お帰りなさいませ。真は私とお風呂、食事?それとも四人で寝ますか?」

 シルヴィアさん…僕は一人で食う寝る風呂にしたいです。


「マコト。ワタシは風呂に入る。ともをしろ!」

 シアまでどうした?軟派さっきのことの事もあるからシアは何となく理解出来るが、新とシルヴィアさんが一緒に料理をしている姿は数時間前の出来事(戦闘開始)が嘘だったのではと考えられ、逆に恐ろしかった。

 シアにはやんわり断りを入れると。

「仕方無い。だが夜伽は断るなよ?」

 夜伽って…シルヴィアさん何教えてるんですか?って教育係を視るとわざとらしく口笛を吹いていた。


「シルヴィアさん。」

「92だけど?」

 92?何の話だ?

「…真は女性のおっぱいに興味があったのじゃなかったのか?」

「どの流れでバストサイズの話が出ました?」

「いえ、真顔で尋ねられましたから…希望通りに挟めますよ。」

「何を挟むんですか?」

「ナニです。そしておはようから、おやすみまで対応しますよ!………よし、カモーン!」

 カモーンじゃねぇ!パフパフすんな!パフパフ!


「で、何が聞きたいのですか?」

 エロい話じゃないと解った途端に興味ゼロモードにシフトチェンジしたメイドシルヴィア。

「シアの事なんだけど。」

 まあ本人シアが風呂に行ったから聞けるのだけどね。

「83よ。」

「私。76…がんばる。」

 …あらた頑張ろうな。

「違う~!Bバストの話してない!」

「真は話の本筋から離れようと直ぐにしますね?」

 シルヴィアさんに言われたくない!

 お願いだから話を聞いて下さい。


「真。薬でキメるか?」

 新の表現はどうかと思うが薬は欲しかった。

 …が薬は貰わずに深呼吸だけで気分を落ち着かせる。

「シルヴィアさん。シアの年齢って?」

「シアは今年15才だよ。手を出せばアウトだから用件は私なら大丈夫!何せ今年の12月に18才に成るからな!」

 シルヴィア(あなた)もアウトだよ!日本では!

 まあ色々知ってるお姉さんなのは認めるよ。

「シアは中学は何処にしたの?」

「それなら、中学には行かないよ♪」

「えっ?」

「…だから行かないよ。明日解るから風呂に行ってらっしゃい♪」

 軽く手を振るシルヴィアに見送られて部屋を後にする僕と入れ違いにシアが風呂から上がって来た。






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