8、エピローグ 哀しい王子様とお姫様
彼と出逢ったばかりの頃、
それこそ毎日が楽しくて、これからの未来を夢見ていて、
私は少女のような物語を書いた
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昔むかし、心の優しい王子様がいました。
王子様は醜い魔女に捕まって魔女のお屋敷に閉じ込められてしまいました。
「このままではいけない」
王子様は魔女の屋敷を飛び出します。
一人になった王子様、
周りはたくさんの獣や敵だらけで瀕死の状態になるまで一人で必死で戦ってきました。
ある日、一人の街娘が瀕死の王子様を見つけます。
「もし、よろしければ私の家で傷の手当をしませんか。」
最初は遠慮していた王子様でしたが、街娘の厚意に甘えて傷の手当をしてもらうことにしました。
王子様の傷を見て街娘は驚きます。
「まぁ!なんてひどい傷!!
こんなになるまで放っておくなんて・・・・。」
王子様の怪我の深さに驚いた街娘は王子様の傷が治るまで一緒にいようと決めました。
最初は戸惑っていた王子様も、街娘の必死の看病に励まされ、だんだんと傷が癒えていきました。
そしていつしか街娘のことを好きになってしまいました。
「僕と結婚してください」
王子様は思い切って街娘に言いました。
「実は、私は隣の国の姫です。
私には婚約者がいます。
だけど、それは私の意思とは関係なしに周りの大人が決めただけのこと。
それが嫌でお城から逃げ出してこうしてここでこっそり暮らしています。
どうか私をここから連れ出してください」
街娘だと思っていた隣の国のお姫様は王子様にお願いしました。
そうして二人は家を出ます。
ふたりだけの幸せを探す旅は始まったばかりです。
だけどきっと幸せになれる
そう信じて二人は手を取り合って前に進むのでした
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彼が王子様
私がお姫様
悪い魔女が彼の奥様
この物語の王子と姫に明るい未来があることを今でも願っている。
結局女は幾つになっても夢を見たい生き物なのだ
でも多分、二人が行き着いた先は
「哀しい星」
「哀しい星」には
不安や不満、悩みや絶望、そして闇がたくさん存在している、
お互いに手を取り合って不安や不満、悩みや絶望をやっつけていかないと
闇に光が灯されることはない。
たった一つの不安でいいから解消したいのに。
解消すれば一筋の光が闇を灯すかもしれないのに。
その勇気が持てないでいる二人は
結局「哀しい星」の闇に包まれたまま前に進めない。
いつか私も彼も、互いに抱えている心の闇に光を灯す勇気がもてたら
ハッピーエンドになるのだろうか。




