第6話
「なっー……………?!」
少女と、目を合わせてしまった。
その瞬間。
今まで、というか俺の夢の中でも、ずっと無表情であった少女の表情が、驚きの顔になった。
「☆¥%〒=○♪△◇♡♤?」
「は?」
えー……。今のは、俺にはそう聞こえただけだ。うん。多分、あの言語は
「English!!」
「そうそう!………って、え?」
「I speak “English”!!Can you speak English?」
少女は、かなりゆっくり言ってくれた。そのおかげで、聞きとることができた。
えーと………。確かこの意味は、
「I speak “English”!!Can you speak English?」
だ。まあ基本的な英語だな。中学レベルの。
でももちろん、俺の答えは……。
「No,I can't!」
そう答えると、少女は呆れ顔で俺を見つめた。
いや、でも、マジでできないんだって。英語以外の教科はまあまあできるけど、英語だけは、Englishだけは無理。
少女はまたも英語でブツブツ呟くと、俺に向き直った。
「I can't speak Japanese.」
なんか罪悪感が………。
「But I can write Japanese.Please me pencil&paper!!」
ほう。じゃあ、俺から、なんでここにいるのかも聞けるわけだ。書けるなら、読めるはず。
俺はベッドから降りて、卓上にあったシャーペンとなんかそこらへんにあったメモ帳をぶっきらぼうに渡した。
すると、少女はスラスラと書いていった。
紙には、歪な日本語で
『あなたはユメの中でころされたはず』
と書いてあった。どうやら画数が多く、難しい漢字は書けないらしい。
まあ本当のことなので、俺は素直に頷いて見せた。
それを確認するなり、少女はまた書き始めた。
『今、生きているの?』
また頷いて答える。見ればわかると思うんだけどなぁ………。
『何かイヘンがあった?』
異変ー………………。頭痛…だろうか。
また、頷いた。
少女はシャーペンを置くと、突然、俺の手を握ってきた。
「?!」
「テレポート!」
「わっ?!」
眩しい光が俺と少女を包んだ。
最後のテレポートが英語じゃないところはおおめに見て下さいm(_ _)m