第4話
少々グサっといきますが、そこまでグロくはしていないつもりです。
本当に少しでも、そのようなシーンがニガテな方は、次の話へ移動することをオススメします。
「おとなしく氏になさい!」
「え?」
思わず声が漏れてしまった。
すると。
ズドォォォン……
さっきまで俺を襲おうとしていた怪物が、俺の目の前で倒れた。
「?!」
その怪物の代わりでもあるかのように俺の前に現れたのは、一人の少女だった。
身長から想定すると、歳は恐らく小4ぐらいだろう。
少女の身なりはまるで、どこかの貴族のお嬢様であるかのようだった。
「…………………。」
無言で俺を見るなり、少女はどこからともなく一冊の本を取り出した。
少女は本のページを開くと、なにやらボソボソと呟いた。よくは聞こえない。
すると。
奴の、怪物の上に、いきなり五芒星が現れた。
「!!」
ゴクリと唾を飲んだ。
「シェルフ・イン」
彼女がそう言うと、五芒星がゆっくりと落ちていき、怪物に触れた。
触れた部分がどんどん消えていく。
漫画とかアニメでよく見る、“封印”ってやつか。いわゆる。
でもよかった。なんか殺されなくて済んだ。……………夢だけどな。
とりあえず、目の前の少女に礼を言っておくか。
「あの…………なんか………。ありがとな。まあ夢の中で礼を言ってもアレだけども、ありがとう。助けてくれ………」
その時だ。
俺が言葉を言いきらないうちに。
俺の身体を、何かが貫いた。
「え………?」
まさかと思った。
でもそれは、さっきまで見ていた怪物の…奴の腕にそっくりでー……………。
息が詰まる。
そして、何回も自分に言い聞かせた。
夢。
これは、あくまで夢ー………………。