19日目:「桜咲け」と願ったところで桜はそれを聞き入れないことに気付き意味の無さに苦笑し取り敢えず青春を「はぐれ者」として過ごして行こうと決めた4月8日
勢いで書きましたね。
題名長い・・・・・・。
あ、最終話です。
校舎の中には、もちろん血の跡も銃も刀もナイフも爆弾も銃の痕も刀傷も死体も鎧も壊された教室や廊下や天井はなかった。
そりゃそうだ。ここは普通の中学校なのだから。
おかしい点を強いてあげるなら、新入生以外の生徒が全員転校してしまったことくらいだろう。
高校にもおかしい事が起きた。
南瓜生中学校を卒業して入学するはずの人間は誰一人として入学してこなかった。
だが、それはそれでもういいのだ。
だって、誰一人としてそれをおかしいと思わないのだから。
僕ら以外。
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「だったら僕は願わない」
僕はそう言って笑う。
「俺も願わない」
神道も同意した。
「私も同意するわ」
無花果もそう言って席を立つ。
「正気か・・・・・・?戦線で死んだ者を生き返らせる唯一の方法だぞ・・・・・・」
少年は少し焦ったような顔を見せた。
「知るか。だからって僕らの所為で皆が何度も死ぬなんて嫌だね」
僕は率直な感想をぶつける。
「そして私としては、黒幕なんて立場をしなくてはならないほど、今の立場に困ってはいないわ」
無花果はそう言って珍しく笑う。まぁ、立場上、黒幕より黒いからな。
「そもそも貴様の提案に俺は乗る気は無い」
神道はそう言ってようやく立ち上がった。
「く・・・・・・」
少年は呻く。
それから羽賀を見た。
「・・・・・・祝人・・・・・・。お前はどうなんだ?目を治してやることも出来るぞ」
穴を見つけたように、勝利の目をした。
「・・・・・・いいよ。俺は」
しかし、羽賀はそう言って、打ち砕く。
「・・・・・・何故だ!?」
さらに少年の焦りが増す。
「俺の目なら、橋田が居るから」
「私・・・・・・!?」
羽賀の申し出に橋田は驚く。
「お前がかなりに居てくれたら、俺はもう1つの目も必要ないよ」
「・・・・・・分かりました」
その返事があってから、2人とも立ち上がった。
「お前ら・・・・・・一体何なんだよ!」
少年は声を荒げて叫んだ。
僕はようやく立ち上がってから、校門に向かう。
それに順ずるように皆も校門へ行く。
「僕らはシンデレラじゃない。もう、大人だから。客観視だよ」
格好よかったかどうかは全く分からないね
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さて、僕は今どこに居るのだろう?僕は昔から方向音痴というか、地名を覚える事が苦手だった。だから、例え地名を聞いても分からないだろう。
だが都会の街中という事だけは分かる。遠くに夕闇に光るネオンが見える。
「居たぞ!如月だ!」
あ、ばれた。
うーむ、いい加減逃げるか。
僕は路地裏に向かって走る。
「逃がすな、追え!」
数人の警察官が僕を追いかけてくる。
路地裏をうろちょろと回り、何とか撒こうとしているが、向こうも中々しぶとい・・・・・・。
「失礼」
急にそういわれたかと思うと、上に向かって投げられた。
「女子の腕力とは思えない」
僕はそう呟いて、壁に張り付いた。
「な、何だお前!」
警察の人が叫んだかと思うと、首が飛んでいく。
彼女の武器だ。
「失礼、貴方達の頭、飛ばしていくわ」
少女はそう言ったときには全員の頭を飛ばしていた。
「無花果、サンキュー」
「向こうへ。神道君が待ってるわ」
無花果はそれだけ言うと、路地裏を出て行く。
僕もそれについていく。
「来たか」
神道は出たところに居た。目の前には車に乗った、運転席に眼帯の少年とその助手席に座った少女。
「高校生にして忍者が車とは・・・・・・」
と、神道は笑う。
「時代だよ。これが、な」
そう言って羽賀は笑った。
「早く行こうよ。如月はただでさえ指名手配されているんだから」
橋田もそう言って笑った。
車はネオン街を進んでいく。後ろからはパトカーが走っている。
「貴様の事件は案外ばれるのが早かったな」
「わざとじゃない。戦線から開放された瞬間に逃走劇が始まるとは僕も思っていなかった」
「で、任務は遂行できたのかしら?」
「出来てなかったら、殴るぜ?」
「私も」
そう言って、まるで普通の会話のように話す。
「ちゃんと、殺したよ。計画は少しずつ進んでいる」
僕はそう言って返事した。
「そろそろ拠点も変更しようぜ。この計画にはまだまだ時間が必要だ」
羽賀はそう言って車を走らせる。
「絶対に遂行して見せよう。犯罪者抹殺計画」
神道はそう言って、上を見る。
「ええ」
「おう」
「だな」
「だね」
僕らは走る。
僕らは進む。
満月の夜だった。
以上、シンデレラバトローションでした。
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