表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/88

1日目:待機部隊=はぐれ者


あーした天気になあれ


あれって、晴れと雨のパターンは決まってるけど、横になった時って決まってないよな・・・。


「で、お前らの話を聞こうか」

 部隊決めがひと段落つき、待機部隊以外は校内の探索に向かった。遊撃部隊と救護部隊が一緒。守備と特攻が一緒というバランスだった(ちなみに木好は遊撃部隊で指揮)。

 で、皆が探索に向かうと同時に、自分の席に座った神道が言った。

「・・・は?」

 羽賀が疑問の声(だと思う)を上げた。

「貴様じゃない。無花果と如月だ」

「・・・何のこと?」

 反射的に反応したのは無花果の方。僕は無視するつもりだった。

「どうして最後まで立とうとしなかった」

「足がつってすぐには動けなかったのよ」

「都合良く、そのタイミングで・・・か?」

「何の都合が良いのかは知らないけれど、そんな感じね」

「・・・・・・如月は?」

 はいきた。同じ言い訳は使用できない。

「誰かに話しかけられるのを待ってたんだ。でも、都合良く・・・・友達がいなくて、結局残ってしまったんだよ。あぁ、悲しきかな」

「貴様らとは真面目に会話しても無駄なようだな」

 と、神道が睨んできた。次の瞬間、神道は動いた。

「・・・・・・」

 神道は僕の頚動脈を的確に狙って、カッターナイフを当てた。切らないように、しかし、力強く。まぁ僕は動じないし、無花果も興味が無いようだ。羽賀と橋田は驚きを隠せず、足を一歩引いている。目を丸くしているな。そうやって自分の弱さは見せないほうがいいぞ。

「真面目に答えろ」

「そんな事で僕が動じるとでも?」

「答えなければ殺す」

「答えを知りたいのなら、僕を殺してからしろー」

「ふざけるな!」

「僕、この会話が終わったら、結婚するんだ」

 死亡フラグっぽいのを並べてみて、挑発したところ

「!」

 あ、蹴られた。んで、倒れた。でも、カッターナイフは、はずしている。セーフ。

「・・・・・・一応教えておいてやる。俺は人を殺す事など怖くは無い。俺は殺人事件をいくつか解決した。その際、殺された人間の写真を見ている。目の前で、死刑も見たことがある。俺にとって命とはそこに合って、すぐ消えるものなんだよ」

「へえ・・・。じゃあ、お前には一生かけても、僕の考えは理解できないな」

「何だと・・・?」

 怒りを拳に溜めている。

「僕にも分からない。だからこそ、アイツらと一緒に戦いたくは無い。だから、最後まで戦うことを拒否したんだよ。そして、こうやって待機してるんだ」

「お前は何を言っているんだ・・・?」

 神道は分からないようだ。だろうな。

「大丈夫だ。明日には分かる」

 僕は手をだした。神道に手を貸してもらうために

「何のつもりだ」

「僕達は待機部隊。一応でも、部隊であり、仲間だ。仲直りくらいはしとかないとな」

「フン・・・」

 で、神道は手を取った。

「俺はお前らを利用してみせる。仲良くなんざしてたまるものか。が・・・」

 神道は笑った。

「俺が選んだ、最高の部隊だ。せいぜい頑張れ」

 あ、そう。本当に嫌な笑い方だが、事態の収束は出来たな。おけ、おけ。


 でその後は作戦会議という手法を取った。なので、真ん中の机を5つ、動かして、班活動のような形を取った。

「で、俺らはどうすんの?」

 羽賀が訊いてきた。僕が訊きたいよ。

「あの、リーダーとか、決めたら、いいと思う、けど」

 橋田・・・もう少し、強気に行こうぜ・・・。

「そうね。じゃあ、リーダーは」

「俺だ」

 うん、神道だな。

「後は、雑務だが・・・如月。貴様がやれ」

「何でだよ・・・」

「リーダーの命令は聞け」

「チッ・・・」

 まぁ、こんなところで喧嘩したところで仕方が無い。

「じゃあ、ゲーム部でも行って何か取って来い」

「は?」

「ここには娯楽道具が無さ過ぎるだろう。トランプでも取って来い」

「分かったよ・・・ったく」

 面倒だな・・・。


 現在、8時25分。



明日転機になれますように。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ