8日目:その意味を、知る
「何のようだ?」
神道は現れた木戸にそう尋ねた。
無花果と羽賀は邪魔にならないように離れ、橋田は未だパソコンの画面と格闘している。
僕はその空間に立ち会うことにした。
「単刀直入に言おう」
木戸はそう言って、机の上に両手を置いた。
「僕らの元に戻ってきて欲しい」
と言いながら頭を下げた。
「・・・・・・どういうことだ」
神道が説明を促す。
「僕らはあの後、皆と相談した。それがこの結果だ」
「・・・・・・」
「このまま踊らされて、ゲームにだけ勝ったって、それは向こうの手の上での出来事だ。僕らはその上から飛び出る」
「如月が言った事と、そう変わっていないな」
「そう・・・・・・。だから僕らは、如月君の意見を完全に受け入れたのさ」
木戸はそういうが、
「ありえない」
と、僕は呟いた。
「・・・・・・?」
「その中のだれかはそれでも、『まだ死にたくない』と思っているはずだから」
「・・・・・・いや、僕らはちゃんと」
「無理なんだよ」
僕はそれでも言う。
「絶対、嫌がっている奴が居る。死にたくないのは人間の本能だ」
「・・・・・・」
「ソイツは、今ココで自分だけ違う意見を言うのを恐がっている。それも本能だから」
「それは――」
「戦えるはずが無いよ」
僕はそう繋げてから、立ち上がった。
「・・・・・・だったら」
木戸はそう言った。
「え?」
「だったら、試せばいい」
そう言って立ち上がり、情報室の扉を開けた。
「!」
そこにはボロボロになったクラスメイトが居た。
「僕らが勝手に【彼】に宣言した。その結果、向こう側の武器が強くなり、僕らはこの様だよ」
「貴様ら・・・・・・勝手なことを」
神道が言う。怒りではあるが、矛先の違いを感じる。勝手に戦ったことより、怪我をしたことに怒っているようだ。
「僕らは更に、1人を失ったよ。これで合計26人になってしまった」
「・・・・・・」
「それでも先生を1人、消した。さらにコレが僕らの成果だ」
そう言って、後ろから2人が何かを持ってくる。
「・・・・・・ん?」
大きなバズーカのようなものだった。
「・・・・・・これは・・・・・・!?」
「バズーカだよ。君が思っている通り」
「・・・・・・」
「これが僕らの覚悟だ。僕らは意地でも勝ってみせる」
そう言って、木戸は僕らを睨みつけるほどの目で見て言った。
「死ぬ覚悟だって・・・・・・できてるさ」