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7日目:struggle straggler

 戦いしはぐれ者


 struggle 抗って戦う。


 straggle それる、はぐれる


 放送はそれだけで切れた。


 言いたい事だけ言って、終わらせたという印象を受ける。

「・・・・・・恐らく、厳しい戦いになる。取り敢えず、教師達の攻撃に対応しよう」

「そうだな。逆に言えば、教師達を全員殺してしまって、戦争が終了したとしたらダメだって事だ」

 神道君はそう言ってから、教壇に立つ

「アイツへの調査は俺達待機部隊が行う。お前らは教師達の相手をしておけ。如月、無花果、来い。あと、羽賀と橋田も連れていくから、監視役を新しく置いておくんだな」

 そういってから神道は教室を出ていった。

「私達も行きましょうか」

 無花果はそう言ってから僕の横に立った。

 僕は黙って立ち上がってから席を離れて廊下へと向かう。


「で、これからどうするってんだ?」

 羽賀が神道に訊いた。

「情報を集められる部屋へと向かう。本来ならば職員室も調べたいところだが難しそうだ。だから、まずは図書室に3人、校長室に2人でいいだろう。出来るだけ1人では行動するな。以上だ」

 橋田が手を挙げて、

「誰がどこに行けばいい?」

 と神道に尋ねた。

「俺は校長室へ行く。橋田がついて来い」

「ど、どして私が・・・・・・」

 少し不安げに言った。どうやら神道と2人は恐いらしい。

「お前が1番、弱そうだからだ。守るべき人間が居る。そして、校長室に来て一番役に立ちそうだ」

 と、神道は優しいセリフで答える。彼にしては優しい言葉ではないだろうか。

「は・・・・・・はぁ」

「俺では不服か?」

「い、いえ・・・・・・」

 と、ライオンとシマウマみたいな接し方で2人は対応していた。どちらがどちらの動物かは略。


「私達は図書館で何を調べればいいの?」

 無花果が言った。

「最近、電波ジャックのような事件があったかどうかや、この周辺で電波に関わるところが壊されたりしていないか。或いは、この辺の地図で、元々電波に関するものだった会社を捜せ。新聞やインターネット、過去の地図などを参考にしろ」

「分かったわ」

 それだけの応対で無花果は先に図書館へと向かう。神道も動き始めた。

「じゃ、俺達も行くか。気をつけろよー、橋田ー」

「はい。そちらも」

 と、羽賀と橋田が軽い会話をしてその場を離れていった。

 僕はその羽賀を追いかけた。


 少しして

「羽賀」

「何だ?」

「お前、橋田が好きなのか?」

「そういう何でもかんでも恋愛感情で片付けるような人間になんなよ」

「違うのか?」

「そりゃそうだ。俺は全員を大事にしたい」

 羽賀は真面目にそう答えてから、僕との距離をとるように、少し前を歩き始めた。


 ・・・・・・おもしろくねーの。

 と、不謹慎にもそう思った。



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