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5日目:敵は本能寺にあり

 一応、ことわざのようです。


 なので使わせていただきます。


「・・・・・・きやがった」

 僕らを見て職員室の前に居た先生はそう言った。

 彼らの目に映ったのは、僕と神道と無花果だった。心情や状況を説明するのが面倒くさいので客観的に言ってみた。

「本当に時雨先生の言うとおりになったな」

 そう言って職員室前の先生は中の人を呼んだ。

 現れた人数は20人くらいだった。


「3人だけかよ」

「だが、貴方の言ったとおりでしたね」

 と、最後に出てきた男女2人が会話していた。つまり、あの片割れが時雨・・・・・・男のほうだな。


「アンタが時雨先生か」

 僕はそう言って、一番奥の先生を睨んだ。

「ああ。お前は教師に興味が無い人間だったからな。というか人自体に興味が無い。だから俺に観察されている事に気付けなかったんだろう?」

「・・・・・・」

「そして無花果もお前も、他人の視線に対して敏感だから、俺の作戦に見事引っ掛かったわけだ。お前らが俺達を引っ掛けようとしていた事くらい容易に想像できたからなぁ・・・・・・」

 と嫌味のように言いながら時雨は神道を見ていった。


「殺す!」

 神道は銃を即座に出し、腰の位置からの早撃ちで銃弾を発射した。

 1番前方に居た先生の頭が吹き飛んだ。そんなに大きい口径の銃ではなかったと思うが、本当に吹き飛んでいった。

「短気だな。だから俺の作戦に引っ掛かるんだ」

「次は貴様を狙う」

「RPGやったことあるか?1ターン目が終わったら相手側のターンなんだよ」

 といって、すぐに20人一斉に銃弾が放たれた。


「神道!」

 僕は神道を引っ張る。そして無花果の手を神道がとる。そして、3人は半強制的に教室に転がり込む。


「追え!」

 時雨の号令でまたも一斉にこちらへ足音が迫ってくる。

 が。


「作戦通り・・・・・・」

 神道の呟き通り、足音が止まり、急にバタバタと倒れる音に変わった。


「!何だ!?」

 時雨以外の教師の誰かが言った。


「あいよ。作戦がちだな」

「計3人倒す事に成功しました」

 羽賀と橋田が、先生方の後ろ側に立っていた。つまり職員室の前だ。

 羽賀はクナイを構えて、橋田は無花果に渡された銃(グロックだったかな?描写は省略)を持っている。

「どうやって後ろに回った!?」

「あんた等の足音に合わせて天井を歩いてから降り立っただけだ」

「私は羽賀さんに引っ付いていただけですけど」

「ああ。お前は忍者なんだったな」

 時雨はそう言って銃を羽賀に向けた。そして迷わず発砲。

「ふん」

 羽賀は鼻で笑って、銃弾をクナイで切った。

「やはり計り知れん。俺達では勝てる相手で無いかもしれないな」

「そうだ。だから諦め――」

 その羽賀に、橋田の逆側・・・・・・つまり、教室から銃が突きつけられた。


「・・・・・・あっちゃー・・・・・・」

「作戦失敗だな。俺達がそう簡単に反撃を許すと思ったか」

 そういえば、そうだ。20人出てきたということは、まだ10人以上居るという事・・・・・・。

 恐らく全員と思われる人数がその教室から出てきた。


 羽賀と橋田は銃に挟まれる。

「どうすんだよ・・・・・・。負傷者連中は動ける状態じゃねーんだぜ・・・・・・」

 羽賀はそう呟いた。

「だろうな。俺はお前ら5人だけを動かすために、アイツらを殺さない程度に傷付けたんだぜ?死んだらお前らは異常に冷静になるだろう?それじゃ困る。お前らには『仇討ち』のために俺達を殺しに来てもらわなくちゃならねえからな・・・・・・」

 口調を少し汚して時雨は言う。


「・・・・・・神道・・・・・・」

 僕は神道に言う。

「ああ。分かってる」

 神道は少し苦しそうに言った。大丈夫なのか・・・・・・これは・・・・・・。


「俺達も行くぞ」

 神道は外に出た。僕は次いで教室を出る。

「よう。出てきたのか」

 時雨はそう言って笑う。

「まぁな」

 そして神道は。


「俺の勝ちだ」

 笑った。

 同時に爆発音がして、先生方はそちらを見ようと、羽賀達から目を反らした。

 瞬間、羽賀は橋田の手を引いて、煙球を地面に向かって投げた。


「しまった!」

 時雨がそう叫んだがもう遅い。


 煙球が晴れたとき、

「全員集合だぜ?」

 僕らは全員集まっていた。


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