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2日目:負傷

 さて、1日目に細かい描写をしてしまったが、2日目にその必要はなさそうだ。

 今回は目立った出来事も無く、すぐさま時が過ぎさ(るための儀式、トランプすら遊び終わ)った。2日目だというのにもかかわらず、ドンパチやっている音もしない。午後6時からすでに、2時間が経過している。トランプの次はチェスとオセロに興じる事にした。ちなみに羽賀は「面倒だから昼寝する」と言って、机を2、3個引っ付けて簡易ベッドを作って寝始めた。


「チェックメイトだ」

「え・・・あ・・・いつの間に!」

 と神道が橋田に勝利している。

「流石、神道だな」

「ええ。私たちが勝てそうな相手ではなさそうね」

 俺と無花果は試合を始めている。オセロである。

「・・・貴様ら何をしているんだ?」

「オセロだけど?」

「貴様らのオセロは、白と黒の駒を縦に重ねてタワーにする遊びなのか?」

 彼の言う通り、正式なやり方ではない。俺達は先にこのタワーを崩したほうが負けという、この世界はたった一人の人間のミスだけでいとも簡単に崩れてしまうという事を遠回しに表現した崇高なるゲームをしているのだった。最後のほうは嘘だみょん。

「もうそろそろ25枚だな」

「もう少しで崩れるわね」

 ガッシャーン!

 崩れてしまった。この世界はいとも簡単に以下略が証明された。

 原因は、急に入ってきた数人の仲間(?)たちだった。負傷した面子が10人ほどやってきた。

「ど、どうしたの?」

 橋田が心配そうに駆け寄る。

「・・・どうやら、こちらの動きを先読みされていたようだ・・・。保健室に10人ほどの手勢がいた・・・」

「それくらい何とかなるだろう?」

 寝ていた羽賀が起き上がりこちらを向いていた。

「いや、こちらは防衛班と救護班だったため攻撃態勢が取れていなかった上に、向こうはそのご、さらに数人の先生でこちらに攻撃を仕掛けてきた」

「・・・チッ」

 神道が動き出した。保健室は1階にあるので、階段を駆け下りるつもりなのだろう。

「おい、神道。木戸に知らせたほうがいいんじゃねェの?」

 羽賀が珍しく正論を言う。すると、負傷していたメンバーが

「木戸は今、俺達を逃がすために保健室前で戦ってくれている・・・・・・。できれば早急に助けにいってやってくれ」

 と伝えた。



 俺達はダッシュで階段を駆け下りる。こういうときのための待機部隊だったはずなので、とりあえずは努力という方針をとることにし「チェストォォォォ!」俺の思考をかき乱すように、銃器を構えた先生を羽賀が蹴り飛ばした。

「助っ人参上!」

「貴様・・・うるさいぞ」

 羽賀の態度に本当に怒ったような顔で、神道が睨んだ。

「木戸・・・大丈夫か?」

 俺は取り敢えず木戸に対して心配してみる。





次回は禁句発表

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