1日目:優劣
これって、よく考えたら、今日のこと書いても意味ないな。だってみんなが今日はみないだろう。
「終わり・・・・・・?」
誰かが口を開いた。
【もちろん今日はです。皆さん、自らの拠点に帰ってください。この後の説明をします】
5分と経たずに全員が集まった。騒ぎを聞いてみんな集まってきていたようだ。
「あともう少しだったのになぁ、吉田」
吉田……さっきの男子か。
「………」
「何でとっとと引き金を引かなかったんだ?もう少しでぶっ殺せたのになぁ!」
「本当にそうか?」
僕は思わず口を開いた。しまった…。
「何だよ。如月。どういうことだ?」
普通に疑問だった。良かった…助かった…。
「いや、単純にどうだったかなぁってさ」「何だよ。見てなかったのか?1発撃つだけだったんだぜ?」
「あー・・・そうだな」
問題はその1発なんだけど。
「皆集まったよ」
黒板を3回叩いて木戸が言った。
【そのようですね。どちらもメンバーが集まったようです。では、これからのことについて話します】
ヒラオカが返事をする。
【では、説明します。これから、あなた方には色々と用意させていただきました。これからは、学校で生活していただくからです】
誰も何も言わない。慣れてしまったようだな、異常事態に。
【男女が同じ部屋に寝泊りする事になりますが、不埒な者には死を与えるのでご安心ください。また、各更衣室にシャワールームを完備しており、そこには制服を用意してありますので、服は着替えていただいてかまいません。基本的なことは以上です。これ以降は死活問題ですので、よく聞いてください】
一度、間をおいてから、彼(男だと判断した)は続けた。
【食糧と武器は毎日、午後6時・・・つまり、戦線開始時に配られます。しかし、これらは毎日同じ分量配られません。優劣によって、もらえる量が変わります。勝っている方に、それぞれ多く渡します。つまり、勝たなければ、勝負よりよく進めることはできないということです】
「おい!俺達は不意を突かれて、死んでいってる奴がいるんだぞ?人数が多いのに不利じゃねぇか?」
誰かが言った。ああ・・・ホント、クラスメイト覚えてないって不便だな。
【心配要りません。今回の戦線は、2組と先生方の戦いという事にしました。よって、今はイーブン状態のため、量は変わりません。ので、これは明後日以降ということになります】
そうか・・・。安心だ。いや、別に不満があったわけでも、不安だったわけでもないけど。
【では、これで終了とします。・・・言い忘れていましたが、学校での生活は続けていただきますので、つまりは、授業というものも存在しますので】
「・・・はぁ?」
誰かが言う。そりゃそうだ。だって、殺し合いしている先生の授業なんか受ける奴が、僕以外の生物においているのだろうか?
【もちろん真面目に受ける受けないは別です。そもそも卒業した身ですからね。ですが、あなた方が勝てば、高校に行くはずです。だとすれば、授業を受けるべきだと思います。先生方は自習などという方法を取らないでください。質問がなければコレで終わりますが】
急ぎ足で喋って、ヒラオカは最後に言った。
【生徒32人:先生40人】
こうして1日目は終了した。
しかし、いつまで彼らは希望を持っていられるのだろうか。
僕はそんなことを考えながら、禁句を思い出して笑ってしまった。
コレを言うと何人が絶望するだろうと考えると笑いが止まらなかった。
本当に小説人気ねーな。落ち込むなー。嘘だけど。
どっから何処まで嘘なのか自分でも分からないよってのも嘘。