誕生日プレゼント:タケル、愛を見せる前に財布が死ぬ
タケル
「さくらの誕生日……何あげればいいんだ……!」
男子連合
「任せろタケル!!!!」
「プレゼント選びならプロだ!!」
「タケルのために10万使える!!」
タケル
「俺は使えねぇよ!?!?」
スポーツ系
「何が欲しいって言ってた?」
タケル
「……なんも言ってない……」
文学系
「つまり……タケルのセンスが試される」
工学部
「死亡フラグ」
商学部
「死亡だな」
タケル
「おい!!!」
タケルは一人で街へ出た。
タケル
「よし……まずは普通に、可愛いアクセとか……」
しかしタケル、センスが終わっている。
タケル
「これとか……猫が3Dで飛び出す指輪……」
店員
「(絶対やめたほうがいい)」
次の店では――
タケル
「この……光るハートのキーホルダー……」
店員
「夜道で目立ちますよ……(最悪の意味で)」
そしてついにタケルは
“最も危険なゾーン”に踏み入れてしまう。
占い師通り。
占い師
「お前……恋に悩んでいるな?」
タケル
「なんでわかるんですか!?」
(※誰でもわかる)
占い師
「彼女への最高の贈り物を占ってやろう……
“特別なお守り”が必要だ」
タケル
「お守り……?」
占い師
「これだ。
恋愛成就・金運下降 のお守りだ。」
タケル
「金運……下降……?」
占い師
「恋愛には犠牲が必要だ!!!」
タケル
「なるほど!!!」
タケル、即購入。 18000円。
(占い師は笑っていた)
帰り道。
男性「君、今カップルへのサプライズ探してる?」
タケル「はい!!(初対面)」
男性
「これ! 彼女の名前入りクリスタル!」
タケル
「すごい!! 光ってる!!」
男性
「3万円でいいよ」
タケル
「買います!!!」
(※相場1500円)
タケル
「……(財布空)」
男子連合が駆け寄る。
男子連合
「タケル!? なんでそんな顔色悪い!?」
「金が……金が消えている……!」
「誰だタケルを泣かせたのは!!」
「警察呼べ!!」
タケル
「呼ぶな!!!」
文学系
「……で、何買ったの?」
タケル
「恋愛成就のお守りと……光るクリスタル……」
男子連合
「「「終わった……」」」
誕生日当日。
タケルは震えながらさくらへ渡した。
タケル
「これ……誕生日……」
さくら
「タケルくんが……選んでくれたんだ……?」
タケル
「……うん……(選んでない、騙されただけ)」
さくらは
お守りを手にとって、
クリスタルを光らせて、
少しだけ笑った。
さくら
「……タケルくん、ありがと……
すごく嬉しいよ。」
タケル
「……え、マジ?」
さくら
「タケルくんが、
私のために悩んで、選んで……
その時間が一番嬉しいの。」
タケル
「さくら……!」
男子連合(物陰)
「タケル……幸せになったな……」
「クリスタルめっちゃダサいけどな……」
「でも泣ける……」
タケル
「お前らいるの知ってんぞ!!!」
その日の夜。
タケルは財布を開く。
タケル
「……残金280円」
男子連合
「タケル、飯奢る!!」
「タケルのためなら何でも払う!!!」
「俺たちの財布はタケルのもの!!」
タケル
「マジでやめてくれ!!!」
だがさくらは
そっとタケルに近づいて言った。
さくら
「タケルくん……
今度、私が奢るね。」
タケル
「!!?」
さくら
「大好きな人には、
私も何かしてあげたいんだよ?」
タケル
「好きって言った!? 今言ったよね!?」
男子連合
「タケルくん尊い!!!!」
「さくらさん最高!!!」
「俺たち何もしてないけど泣ける!!!」
タケル
「うるせぇぇぇぇ!!!!」
こうしてタケルは――
恋愛成就し、金運だけが本当に下降した。




