表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妹ばかり見ている婚約者はもういりません  作者: 水谷繭
6.ダンスパーティ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

41/108

6-12

 ようやく曲が終わり、コルラード殿下は私を解放してくれた。一気に疲れが襲ってくる。


 急いでラウロ様の元に戻ると、彼ははらはらした表情でこちらを見ていた。


「ラウロ様、急にすみませんでした」


「いや、大丈夫だったか? コルラード様に何か言われなかっただろうか」


 ラウロ様は心配そうに私の顔を覗き込む。


「大丈夫です。ただ家のことや魔法のことを少し聞かれただけですから」


「家や魔法のこと……」


 私が答えると、ラウロ様は神妙な顔をする。何かを考え込んでいるようだった。


 その表情を見て、やはりラウロ様とコルラード殿下は知り合いのような気がした。それも、あまりいいとは言えない関係の。



「すまない、ジュスティーナ嬢。コルラード様が強引なことをして」


「……なぜラウロ様が謝るのですか?」


 尋ねると、彼は苦々しい顔になる。私は躊躇いつつも気になっていたことを口にした。


「ラウロ様は……コルラード殿下とお知り合いなのでしょうか」


 ラウロ様は一瞬言葉に詰まる。それから迷うような顔をしつつもうなずいた。


「ああ。少し関わりがある。といっても、直接話す機会はほとんどないんだが」


「一体どんな関わりなのですか?」


 王子殿下と直接関われる者なんて、学園の中にいても少数だ。一体、どんな関係なのだろう。


 そういえば、前にラウロ様は宰相様が後見をしてくれていると話していた。その辺りが関係しているのだろうか。



「すまないが、詳しいことは言えないんだ。でも、本当に大した関係ではないから」


「そう……ですか」


 事情が気になって仕方なかったけれど、言えないとはっきり言われてしまっては引き下がるしかない。私は戸惑いつつもうなずいた。



「ジュスティーナ嬢、急に殿下に引っ張って行かれて疲れたよな。少し外にでも出て休まないか」


「はい……。ではお言葉に甘えて」


 ラウロ様が笑顔で手を差し伸べてくれるので、私はそっとその手に自分の手を重ねる。


 ラウロ様のこちらを気遣うような視線に嘘はないように思えた。


 けれど、心の奥にはコルラード様から言われた言葉が残っていて、どうしても消えてくれなかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ