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<完結>ダンジョンコンサルタント~魔王学院ダンジョン経営学部のエリートが劣等生女子とともにポンコツダンジョンを立て直します  作者: 楊楊
第三章 対決!!勇者パーティー

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アーティスト分析

オーガのアーティストはオーエンさんというみたいで、見た目と「脳筋将軍」と名前の示す通りの人物だった。入ってくるなり、まくしたてるように喋る。


「俺はオーエンていうんだ。なんでもお前が今度のメインの担当を決めるらしいじゃねえか。やっぱり素人の意見を聞くのも必要かと俺は思うぞ。もう俺がやることでいいよな?」


(私は素人ではない、ダンジョンコンサルタントだ!!)


「ちょっとお待ちください。これからアーティスト全員と面接して決めますので・・・・・」


「分かったよ。とりあえず何を答えればいいんだ?」


「まずダンジョンのコンセプトとか、モットーを教えてください」


「そうだな・・・「力こそパワー」とうか・・・熱い戦いの場かな。肉体同士の熱い戦いがあれば、罠やトラップや魔法なんて必要ないと思っている。今度来る勇者パーティーにも真っ向勝負だ」


分かりやすい人だ。ただ、この人も話が長い。面接は以上なので、退室するように言っても、「まだ伝えきれていない」と言って帰ってくれない。仕方がないので特製の燻製肉をあげたら、上機嫌になり帰って行った。


次は、人族から「見栄っ張り婦人」と呼ばれるダークエルフの女性で名前はコーデリア。無駄に派手で飾り付けられたダンジョンからそう呼ばれているようだ。こちらのダンジョンも好き嫌いが分かれる。というかほとんどが嫌いだが、中にはコアなファンがいる。


アンチの声

・見掛け倒しのクソダンジョン

・派手な見掛けの割にドロップ品がゴミ

・ゴーレムやからくり人形、リビングアーマーなどの無機質な魔物ばかりで飽きる

・飾ってある展示品を持ち出そうとしたら、大変なことになった

・ダンジョンガイドとしてはなんか、観光ガイドをしている気分になってしまう


ファンの声

・毎回違う作品が展示されていて、楽しみ

・ゴージャスな感じがして、貴族にはピッタリ

・ゴーレムのような無機質な魔物ばかリ出現するので、汚れなくて嬉しい


映像記録を確認したがセンスがどうもおかしい気がする。聞くところによると自己流らしい。

このようなことになったのも彼女がダークエルフでかなりの田舎出身ということが影響しているらしい。ダンジョン経営学部の同級生から「田舎者」「ダサい」「黒イモエルフ」と馬鹿にされて、その反動でこのようになってしまったみたいだ。

面接でも、高圧的に話していて、キョウカ様をより残念にした感じだ。


「私はダンジョンは美の追求だと思っております。洗練された美の・・・・」


脳筋将軍と同じように中々帰ってくれなかったので、キョウカ様直伝のハーブティーを渡すと感激していた。何でもキョウカ様の大ファンらしい。後々利用できるかもしれない。



次に面接したのは、「意地悪男爵」と人族に呼ばれている妖精族の姉妹カララとキララだ。人族も「意地悪男爵」が二人いるとは想像もつかないだろう。

二人は手の平サイズで可愛らしいが、口が悪くいたずらっ子だ。私が握手しようと手を伸ばすとビリビリと痺れた。電撃の魔法が付与された魔道具を握らされた。思わずひっくり返ってしまった。


「お姉様、こいつ馬鹿だわ」

「本当ね。リアクションが面白いわ」


(なんなのこのクソ妖精は!!)


「と、とりあえず、面談を始めます」


私は資料に目を通す。彼女たちのダンジョンは罠やトラップが多く仕掛けられていて、魔物も隠蔽のスキルを持ったものが多く、不意打ちの攻撃を多用してくる。「脳筋将軍」とは真逆のコンセプトなので、当然仲が悪い。

人族の評価にも目を通す。


ファンの声

・罠やトラップが多く、攻略したときの達成感が半端ない

・この系統のダンジョンがダンジョンガイドとしての腕の見せ所だ

・毎回違う仕掛けがあって飽きがこない。


アンチの声

・罠ばっかりは嫌だ。熱い戦いがしたい

・魔物は大した奴が出てこない。不意打ちばかり

・ダンジョンを作った奴はきっと性格が悪く捻じ曲っている。イライラする


こちらも賛否両論あるみたいだ。

そして姉妹は自信満々に言う。


「当然私達が今回のメインよね」

「なんたって私達は前回の勇者パーティーを粉砕してるんだから」


記録にもそう書いてあった。以前のクズ勇者パーティーはダンジョン内で仲間割れをして、勇者と聖女がダンジョン内に取り残され、救出隊によって救助されるという失態を犯している。まあ、あのバカなら罠や不意打ちに対処できないだろう。


「とりあえず、方針などは後で伝えますから・・・」


この二人も話が長いと困るので、話を始める前に木の実のクッキーを渡して帰らせた。これは好評だったみたいだ


「お姉様。美味しいですわ」

「そうね。意外にいい奴かもね」


そして最後は「お魚君」と呼ばれるマーマンの男性だった。名前はマモン。水系のダンジョンに定評があるが、アーティストになって間がないため、あまり資料がない。評判は悪くはないようだ。

話を聞くと今までのアーティストに比べて、かなりまともだった。


「ダンジョンのコンセプトは見てのとおり、水系ですね。理由は僕の種族もそうですが、水中活動が得意な種族に活躍の場を与えたいなと思ったからですね。僕の種族もそうですけどリザードマンなんかにも喜ばれると思っています」


考えもしっかりしている。しかし、表情は優れない。


「多分、僕はメインのダンジョンを任されることはないと思います。地味ですし・・・」


「そんなことはないですよ。これから検討しますので・・・。それと話は変わりますが、他のアーティストの方は個性が強くて・・・」


「ああ、分かります。僕もアーティストに選ばれたときはびっくりしました。でも以前はあそこまで、いがみ合うことはなかったんですよ。ニールさんがいてくれたらなあ・・・」


ニールさんとは、凄腕のアーティストでギルドの資料では「ジメジメニート」と呼ばれている。そう呼ばれているがジメジメした性格ではないらしい。明るく素直な青年だという。名前の由来は、キノコを中心としたダンジョンを作っていたからだ。キノコが多く生息するのはジメジメした環境で、それに合わあせて、その環境に適応する魔物を集めたので、ギルドから「ジメジメニート」と呼ばれるようになったみたいだ。


キノコが大好きというわけではなく、テトラシティのダンジョンを分析したところ、素材採取をメインとしたダンジョンが無かったので、キノコが多く取れる素材採取型ダンジョンにすれば受けるのではと思って始めたらしい。キノコであれば、素材発生装置から発生させても、DPダンジョンポイントはあまりかからず、また、珍しいキノコは人族が大喜びするということをリサーチを繰り返して発見したこともその理由だ。どことなく、考え方が「ミスタリアグループ」と似ている。


「そうなんですね。ところでニールさんはどこに?」


「それが色々とありまして・・・本当に引きこもって、ニートに・・・」


言いにくそうにマーズさんは答えた。


どうやら、その辺に解決の鍵はあるようだ。

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