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<完結>ダンジョンコンサルタント~魔王学院ダンジョン経営学部のエリートが劣等生女子とともにポンコツダンジョンを立て直します  作者: 楊楊
第二章 新人コンサルタント

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事後処理

グリード子爵を無事捕縛したが、新たな問題が浮上した。文官達の話ではグリード子爵家は取り潰しとなるようで、その領地をどうするかが課題となった。カーン男爵がその領地をもらい受けることになっなり、カーン男爵は男爵から子爵に陞爵することが決まった。

ここまでは喜ばしい話なのだが、グリード子爵の財政状況がこれまたひどいらしい。当初は中央が管理する予定だったのだが、財政状況を見て、カーン男爵に押し付けたようだ。カーン男爵は頭を抱えている。


「グリード子爵め!!借金だらけじゃないか・・・・」


岩塩の売り上げが上がらず、意を決してカーン男爵領に攻め込んできたのだが、戦費のほとんどが借金だったのだ。カーン男爵領を落とせば十分に支払えると半ば強引に商人と契約していたそうだ。なので、利子も高い。

恵みのダンジョンの恩恵を受けながら、堅実に発展していく領地経営計画が破綻したので、陞爵し領地が増えても明るい様子はなかった。


ここでも活躍したのが、ヘンリーさんだった。まず、借金についてだが、ネリス商会に一本化し、利子もかなり下げてもらった。ネリス商会もグリード子爵領は元々岩塩の鉱山もあり、十分回収できると判断したからだと思う。ただし、商業ギルドの設置や納税の関係でかなり優遇しなければならなかったが。

このため、文官達はヘンリーさんを勧誘し始めた。


「是非、文官としてオルマン帝国に仕えてほしい。貴殿なら将来宰相も夢ではないぞ」


ヘンリーさんは丁重にお断りしていた。

私はというと隊員達の身の振り方に苦慮していた。多めの燻製肉やクッキーなどを渡して、森に帰そうとしたが、従ってくれなかった。人間にチヤホヤされる生活が忘れられないらしい。冒険者の中に初級のテイマーがいたので、引継ぎを頼んだのだが・・・。


「契約はしてないって?一体どうやって従わせていたんですか?」


「そ、それは・・・燻製肉を食べてもらったり、マッサージをしたり・・・悩みを聞いてあげたり・・・」


「契約を引き継ぐだけなら私にできますが、その方法ではちょっと私には無理です。これではどちらが主人か分からないじゃないですか」


「そう言われましても・・・・」


結局、私の実家のダンジョンで面倒を見ることになった。隊員達は満足しているようだったが、実家の方からは、「また面倒なのを連れてきやがって」と文句を言われた。今月の給料と臨時ボーナスを渡すことで、許してもらったけど。


ミランダ社長はというとしきりにグリード子爵領の未開発の森の探索を提案していた。


「私の研究では、新しくできたダンジョンの近くにはダンジョンができやすいという研究データがあります。是非とも冒険者を呼び込んで探索させましょう」


これも、ヘンリーさんがフォローする。


「冒険者が来るだけでも活気が生まれ、税収が上がります。たとえダンジョンが見付からなくても、採取素材や魔物の素材なんかで儲けることもできると考えます。それに珍しい素材が採取できれば更に・・・・」


「ヘンリー殿がそう言われるのであれば・・・よし!!オゴディ。お前に旧グリード子爵領を当面の間任せる」


「粉骨砕身、努力します」



それから1ヶ月後、私は何故か旧グリード子爵領の領都の片隅で、魚の干物と塩漬け、それに魚の燻製を作っている。


どうしてこうなったかというと旧グリード子爵領の領都の近辺の未開拓の森で、ダンジョンが見付かったからだ。ダンジョンには湖エリアがあり、豊富に魚が取れる。そのために魚を加工する工房を運営することになった。カーン男爵領で燻製肉工房で働いてくれていたおばちゃんが臨時で4人来てくれているし、オゴディさんの奥様も手伝ってくれている。

因みに発見されたダンジョンは「救いのダンジョン」と呼ばれている。ダンジョンのおかげで危機を脱したからだ。

それにダンジョンの発見者はなんとイサク司祭だった。ミランダ社長の言葉を信じ、長期休暇を申請して、冒険者とパーティーを組んで地道に探索していたらしい。


「ミランダ名誉会長とナタリーさんが知り合いだなんて、こんな偶然もあるもんだ。ミランダ名誉会長はセントラルハイツ学園ダンジョン研究サークルの初代会長なんだ。会長の言うことを聞いてよかったよ。そうだミランダ会長の年齢は絶対聞かないようにね」


ミランダ社長って一体?セントラルハイツ学園ダンジョン研究サークルの初代会長で博士号持ち、元勇者パーティーで「試練の塔」の最高踏破記録保持者・・・・謎過ぎる。


「そうだこの工房の魚も美味しいね。しばらくセントラルハイツ学園に出張することになったから、保存食として多めに買っておくよ」


「いつもありがとうございます」


「お礼を言うのはこっちのほうさ。こんな短期間で2件もダンジョンを発見するなんて・・・。そうだこれからミランダ名誉会長に論文のことでアドバイスをもらいに行くんだった。多分朝まで帰してくれないからな・・・」


ミランダ社長とイサク司祭はダンジョンのこととなると冷静さが無くなる。もしかするとお似合いなのかもしれない。


ヘンリーさんはというと、ミスタリアグループのB-6ダンジョンで運営のサポートをしていた。B-6ダンジョンというのは「救いのダンジョン」のことだ。ラッセルさんも転んでもただでは起きないのは凄いと思う。

因みにダンジョンマスターはミーナさんが兼務するようだ。ゆくゆくはBブロック(オルマン帝国)のエリアマネージャーになるみたいだった。ミーナさんも順調に出世している。




あっという間の出来事だった。カーン男爵領も安定し、魚加工工房の経営も軌道に乗り、私達はカーン男爵領を離れることになった。

理由としては、「旅の途中で大きな陰謀が見付かり、ヘンリーさんの実家とも深く関りがある。カッコよく言えば世界を救う旅に出る」というものにした。

(謎の陰謀に立ち向かう・・・・ちょっとカッコいい)


「そうか。ヘンリー殿なら必ず陰謀を打ち砕くものと信じている。我らに協力できることがあればいつでも言ってくれ」


カーン男爵はそう言って、盛大に見送ってくれた。


次に会うときはカーン子爵になっているだろう。

気が向きましたら、ブックマークと高評価をお願い致します!!


これで第二章は終了です。第三章では、ヘンリーとナタリーはもっと活躍することでしょう。

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