表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/31

4...妖廻という存在


「混乱するのも無理からぬ事だ。

何せ、お前はつい先ほど、妖廻(ようかい)としての魂を得たばかりなのだからな」

おろおろとする鵺宵(やよい)に、男は笑みを浮かべた。


「お前は、かつて人間だった。

しかし、我らがお前を妖廻(ようかい)として新たに生まれ変わらせたのだ!」

男は自慢げに、両手を広げて高らか言う。

「お前には、もう人間だった頃の記憶は無いだろうが、

安心しなさい。

これから我らと共に、様々な思い出を作ろうではないか。

家族としてな!」


「あぁ、私の愛しい鵺宵(やよい)

妖廻(ようかい)になってくれて、とっても嬉しいわ」

女は、縄に繋がれ身動きが出来ない鵺宵(やよい)に頬を擦り付ける。


「...妖廻(ようかい)ってなあに?」

鵺宵(やよい)が問う。


妖廻(ようかい)は、この世で最も尊い存在だ。

人間より遥かに強大な力を持ち、

その力で世界を浄化する事が出来る。

その上、不死である。

一度妖廻(ようかい)となった者は、肉体が朽ちても、何度でも新しい肉体を得ることができる。

妖廻(ようかい)とは正に、神のごとき存在なのだ!

どうだ、鵺宵(やよい)

お前は妖廻(ようかい)という素晴らしい存在になったのだ。

さぁ、もっと喜びなさい!」


「そうよ、鵺宵(やよい)

貴方は神に近づいたのよ!」


「...うぅ」

鬼気迫る彼らの言い様に、鵺宵(やよい)は圧倒されて、俯いてしまう。


「ふむ...すぐに理解するのは、難しいか。

だが我らと共に歩んでいく内に、きっと理解できるはずだ。

そしていつか、お前を妖廻(ようかい)として生まれ変わらせた我らに感謝することになるだろう」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 本当に済みません!宜しければ少し難しい漢字(例えば鵺宵)にフリガナを入れてみては如何でしょうか?(此処、学生が意外と多いので) [一言] 第四部分も面白かったです。楽しみに待っています…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ