【LEVEL:3】制裁
【説明は必要ございませんね??】
【では…】
微かにあの忌々しい声が聞こえる…
「いやあぁああああああ!!!」
どこかで聞いたことのあるような悲痛な女性の叫び声が聞こえる…
―体が重い―
―加藤や望月たちはどうなったのだろう―
―俺は一体??―
自分が置かれている状況が把握できないまま、一時の間静寂が続いた。
そして……
【市村様にはルール説明は必要ございませんね?】
突如、あの忌々しい声が私に話し掛ける。
【では…】
【選択さ・れ・て・下さい。】
その言葉に愕然とする私の目の前には…
あの大きな2つの画面。
【大丈夫です。ちゃんと貴方が選ばれないように人選してありますから…】
そう告げられ私は…
「あぁ。これが制裁なのか…」
と呟いて画面に映る愛しい娘の姿を見つめる。
娘の姿を目に焼き付けた私は、もう1つの画面に映る困惑した表情の自分の母親の姿を見つめた…
「母さん…困らなくいいんだ。舞のこと、頼むよ。」
涙を流す母親にそう告げて私は目を閉じてあの歌を口ずさんだ――
シャボン玉飛んだ―
屋根まで飛んだ―
屋根まで飛んで壊れて消えた―
シャボン玉消えた―
飛ばずに消えた―
生まれてすぐに壊れて消えた―
風々吹くなシャボン玉飛ばそ―
飛んでいくのは…
消えたのは…
シャボン玉??
それとも…??