【LEVEL:2】2人目
【いやぁあああああぁああああ!!!!!】
小池がいなくなり静まり返った室内に突然響く叫び声。
声の主は先ほどから私の横で泣いている15歳の少女。
目の前で今まさに起きた
【突然の惨劇】
は私でさえ震えて冷や汗を流す状態だというのだから…
15歳のこの少女には耐え切れない事だろう…
「大丈夫だから…」
私は自分にも言い聞かせるように桜井という少女に声をかけ震える体を抱きしめる。
「か…帰りたい…おかあさん…帰りたいよぉ。」
一点を見つめブツブツと呟く桜井。
そんな私たちをあの声がまた襲う。
【お待たせしました。杉浦春菜さん。次は貴方の番です。ルールは一緒ですので説明はいりませんね??では、まずはA・C・Dから選択して下さい。】
その声を聞いて杉浦に目をやると…
「わ…わわわわわ…」
と今まで以上に動揺して話すことが上手く出来ていない。
「わ…わわわ私は…Aで…」
どうにか答える杉浦。
━Aで受け付け致しました。━
画面に映し出されるAという文字。
(小池が選んだBは火あぶりだった…では他は??)
私がそんな事を考えていると…
「しょ…翔…。涼太…」
呟く杉浦。
【旦那様にはルール説明は済んでおります。では、選択して下さい。】
また声が響き渡る。
そして、画面に映し出されたのは小さな男の子と男性。
男の子は顔中青アザだらけで怯えている。
男性はこちらを…
いや…
杉浦を睨みつけてはいるものの、落ち着いている様子に見える。
「分かってんだろうな??春菜…」
男性は更に鋭く杉浦を睨む。
その言葉に今まで以上に動揺し震えている杉浦。
この会話のやり取りで、普段の杉浦と旦那の関係性を物語る…。
「で…ででででも…涼太はま…ままままだ3歳…」
画面を見ることなく震えながら答える杉浦。
「てめぇー!!俺より前の男との子供を取る気かよ!!??」
突然、怒鳴りだす杉浦の夫。
その声に体をビクつかせ更に震える杉浦。
【残り7分です。】
時が過ぎる…