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第四章 余所見をすることなかれ

 廊下に出ると炎が私に向かってきた。

 私はそれを避けた。

 すると次は部屋いっぱいに炎が現れた

 が、よく見ると右側だけがワンテンポ遅かった為、右によけ直ぐに右の炎も避けることで次の廊下に行けた

 次の廊下にはお店のような物があった。

 「よう、暇だったから店でも開いてみたぜ」

 店員は『怠惰のスケルトン』さんだった

 「フランクフルトでも買っていかないか?

 たったの500トルでいいぜ!」

 た、高いわね・・・

 でもさっきの500トルがあるし

 そう思って私は1つ買うことにした

 「1つ下さい」

 私は500トルを渡した

 「あれ?俺500トルって言ったか?5万トルって言ったはずだが」

 「えっ!?」

 「何真に受けてんだよ。ただのジョークさ」

 こ、こいつ・・・

 「けれど、お前ぶれっぶれで危なっかしいな」

 怠惰のスケルトンさんは真面目な口調で言った

 「どういうこと?」

 私は少し不機嫌な顔で聞き返した

 「『1度これが正しいって思ったらそれを簡単に覆そうとしたら生きていけねぇぜって事だ。』

 勿論、それで人様に迷惑かけるんじゃダメだが。

 まぁ、つまり

 『1度目的の道を見つけたら余所見ばっかしてたら命を落とすかもだろ?』

 『他のものに惑わされないようにするのも生きる術だぜ』

 ま、生きてる奴にしか言えねぇけどな死んだやつにこんなこと言っても『骨』折り損だろうな

 なーんてな」

 「・・・」

 真剣に聞いていたのに、途中までいい話だったのに、最後の寒いダジャレで全てダメになってしまった。

 私はフランクフルトを食べ終えたこともあって、ゴミ箱にゴミを捨て早足で去っていこうとした

 「って訳だ。

 お前さんが鳥かなんかじゃねぇならせめて

 次の廊下を渡りきるまではこの話を覚えてて欲しいぜ


 じゃねぇと俺は『骨』折り損になっちまうからな

 なーんてな」

 私は寒い駄洒落に嫌気がさしつつ、彼の言葉だけは忘れないとしっかりと思い出しながら次の廊下へ出た


 次の廊下は真ん中は赤いカーペットがあり壁は血まみれの場所だった

 しばらく歩いてゆくと目の前に炎が現れた

 「まずい!」

 私は避けようとした。

 その時に彼の言葉を思い出した

 『目標を決めたら余所見をするな』

 『他のものに惑わされるな』

 実際は違うが彼が言いたかった言葉はこうだろう

 それに棘の廊下の時も彼のアドバイスのおかげで私は生き残れている。

 つまりこの仕掛けも余所見をしなければ抜け道があるのかもしれない

 私は炎に向かって突き進んだ。

 次のドアだけを見て。

 気づけば炎は私の後ろにあって私の体はなんともなかった。

 出口に近づくにつれて

 宝箱や本棚などがあった

 「怠惰のスケルトンさん?」

 私はその橋にいた骸骨に向かって歩こうとした

 しかし、私は直ぐに違う骸骨と気づいて先のドアへと進んだ

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