総集編(紙芝居1)
総集編(それは偶然)
姉とジゴロのラブシーンを横目で見るクリスチャン。
ことの起こりは一週間前。
夏が終わり、ひんやりと湿った空気を孕んだ風で秋の訪れを感じたティファニー。
彼女の父が戦地へ赴いたのはこの風が吹いているころだった。
戦争が終わったという報せはまだ届かない。
戦況がどうなっているかも、自分のいるところからでは知る術がない。
いてもたってもいられなくなって、有名な占い師のところへ出かけた。
ティファニーを出迎えたのは、謎の貴婦人ニンナ。
その雰囲気に呑まれて、結局何も聞かずに家に帰ることにしたティファニー。
しかし帰り道、アクシデントに見舞われて、市街地を通る大回りをすることになった。
まっすぐに家に帰ったほうがいい、とニンナが言っていたことが頭をよぎった。
飛び出してきた若い男女。
馬車が急停車した。
追いすがる娘と、娘を無視して進む男。
ふと、顔を上げた男と、ティファニーの視線が交錯した。
男はティファニーの馬車に乗り込むと、娘を置いて馬車を走らせた。
ティファニーに迫る男。
逃げ出したティファニーは、
男に雷を落とされて、足止めされる。
逃げられないと悟ったティファニーは、男の言うとおり、彼を自宅へ連れていくことにした。