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白と黒の紋章魔法〜異世界に転生し二つの力を得る〜  作者: おさみん
第一章 始まり
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第七話 試合開始

「第一試合!コウ選手とマクリー選手です!」


「ワーーー!!」


会場の熱気が凄い。

この歓声の中で戦うとか…少し萎縮してしまいそうになる。

とりあえず戦いを楽しみますか!


「僕はマクリー・マクドエル。氷結の剣士とは僕の事だよ」

「はぁ」


氷結の剣士?聞いたことねー。

そもそも自分から氷結系ですって明かして大丈夫なのか?


「それじゃあ行くよ!アイスエッジ!」


二つ名?通りに氷の刃を四本出している。

この距離からそんな見えすいた攻撃をするなんて…。


「行け!氷の刃よ!」


4本の氷の刃が一斉に向かってくるが、剣で斬り伏せる。


「バカな!?魔法を剣で斬るなんて…」

「ショックを受けてる所悪いんだけど、空きだらけだですよ」


瞬時に間合いを詰め一本の剣で相手の剣を上に弾き、もう一本の剣を首に当てる。


「ま…参った…」


一瞬の出来事に会場は一度静寂に包まれる。


「しょ…勝負あり!勝者コウ選手!」


実況の一言により試合は終了する。

その後、会場は大歓声にに包まれる。


「見たか今の!?」

「魔法を剣で叩き斬ったぞ!」

「スゲー!あの年であの動きは化け物すぎる!」


一様に思い思いの言葉を掛けられる。


「ありがとうございました」


観客席に向けてお辞儀をし、ラークとレンが待つ観客席へと移動する。


「「コウ、お疲れ様!」」


二人から労いの言葉を貰う。


「ありがとう、相手が完全に油断していたおかげで楽に勝てたよ」

「僕達は最年少だからね、甘く見られるのは仕方ないよ」

「でも二回戦からは流石に一筋縄じゃいかないだろうな」

「そうだね、用心するにこ越したことはないね」

「大丈夫!二人なら勝てるよ!」


その後も準決勝まで俺達は順調に勝星をあげていった。


「いよいよ準決勝だね」

「これに勝って先に決勝で待ってるぜ」

「ああ、僕もすぐに追いつくよ」


「準決勝第一試合に出場するコウ選手、ラカン選手は所定の位置まで移動して下さい」


「じゃ、行ってくる!」


二人と離れ、会場に向かう。

会場に着くと先に対戦相手のラカン選手が待っていた。


「最年少でここまで来るとはな、末恐ろしい少年だ」


目の前には筋肉ムキムキのゴツいおっちゃんがいた。

恐らく傭兵だったんだろう。

今までの対戦相手とは比べものにならない程の闘気を感じる。


「いえ、貴方からも凄まじい力を感じます。この試合は胸をお借りします」

「ふむ、よろしい。ならばかかってきなさい」


「それでは準決勝第一試合……始め!」


ラカンさんが大剣を構える。凄い威圧感だ。

ラークと対戦するまでは誰にも負けるわけにはいかない。

俺も両手に持っている剣を構える。


「いざ」


ラカンさんの闘気がさらに上がる。


「尋常に」


俺も負けじと集中する。


「「勝負!」」


お互いが同時に飛び出す。

ラカンさんは一撃に全てを込めている。上段から必殺の一撃だ。

俺はその大剣を二刀で右側にに受け流す。

受け流した勢いを利用して左足を踏み込み、コマの要領で左に回転し二刀で横薙ぎに切る。

ラカンさんはギリギリのタイミングで後ろに回避する。

お互いに再度距離が空く。

その一瞬の攻防で会場は静寂に包まれる。


「ガハハハハハ!」


急にラカンさんが笑い声を上げる。


「少年よ!見事!今回は俺の負けだ!」

「何故ですか?貴方はまだ本気を出していないではないですか」


笑いながらラカンさんが自分の胸辺りに指を差す。


「俺の一撃を綺麗にいなし、傷まで付けたのだ!俺はこの戦いに満足している。少年の本気を見れなかったのは残念だが、こんな闘技場で全力でぶつかり合うのは味気ない!降参だ!」

「勝者コウ選手!」

「最後に少年よ、一つ頼みがある。次に会い見えた時は本気で戦ってくれるか?」

「はい。その時は是非」


お互い握手を交わす。

会場はその光景に熱を上げる。

二人の見事な戦いに労いの言葉を掛ける。

二人の姿が見えなくなるまで、拍手や歓声は収まらなかった。


観客席に戻りラークとレンと合流する。


「お疲れ様。凄くいい試合だったね!見ている僕まで熱が伝わってきたよ」

「お疲れ様!流石コウ!偉い偉い!」


ラークとレンが存分に甘やかしてくる。


「いやーなんか不完全燃焼だった。ラカンさんは本気じゃなかったよ。紋章も使って無かったしね」

「そうだね、準決勝の僕らの対戦相手は入隊希望者の中でも別格の強さを持っているね。なんだか底が知れないよ」

「まぁいつか本気のあの人とも戦えるだろ」

「コウ!怪我だけはしちゃダメよ!」


あの人と本気で戦うってなると、命のやり取りになりそうなんだが……レンには口が裂けても言えないな。


「それでは続きまして、準決勝第二試合に出場するラーク選手、ケイン選手は所定の位置まで移動して下さい」

「ラーク、あのケインって選手も恐らくラカンさんクラスの強さを持っている筈だ。気を付けろよ」

「分かってるよ。油断もしないし、全力で戦うよ」

「ラーク!頑張ってね!」

「それじゃあ行ってくるよ」


そう言って、ラークは会場へと向かって行く。

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