第十九話 始まり
「ラーク!」
少し歩いたらラークの姿が見えた。
「コウ!無事だったんだね」
巨大な炎の金槌が出てたので、心配していたようだ。
「なんとかな」
お互い情報を共有する。
「不味いね、東西南北全てを封鎖されているなら逃げ道がない」
「そうだな…。流石に一万人相手は無理だからな」
昼は訓練、夜はずっと戦いながら逃走、二人共魔力や体力がだいぶ消耗している。
「いたぞー!!」
話してるうちに、また別の追ってが迫ってくる。
「おちおち考え事も出来ないとはな」
「コウ、剣はどうしたんだい?」
「ラカンのおっさんに叩っ斬られた。相手から奪って戦うよ」
二人で50人程の一個小隊に突っ込む。
■■■
「「はぁはぁ」」
二人共息が上がっている。
結局あの後、三つの小隊と連戦だった。
「そろそろ本気で不味いな…」
「そうだね…」
二人は岩陰に息を潜める。
「ラーク…一か八か試したい事がある」
「奇遇だね、僕も試したい事があるよ」
二人共もうこれしかないと思っている。
「「一か八か崖から飛び降りよう」」
二人は笑い合う。
「本当にいいのかい?」
「勿論だ」
20mから飛び降りる。
考えただけでもゾッとする。
だけど俺達が生き残るにはもうこれしかない。
「ラーク。もし二人が別々になったとしても、必ずここで再開しよう」
「そうだね。例え離れ離れになっても君を探し出すよ」
二人は笑い合い、手に持つ剣をその場に刺す。
「これが必ず再開する為の目印だ」
「そうだね」
「さてと、レンの心配かける前にさっさと帰ろうぜ」
「だね、国が僕達の事をどう報告するかにもよるだろうけどね」
二人で腕を組む。
「必ず二人で生き残ろう」
「ああ」
「「必ず」」
そうして二人は崖下の川へと飛び込む。
あの三人での日々を求めて。
短いですが、これで第一章終了しました。
ここまで読んで下さった方々。
誠にありがとうございます!
筆者は物語を考えるのは好きなのですが、文章力が悪くて…。
拙い文章で申し訳ないです。
ちょっとでも面白いように頑張って描きます!
それでは!第二章でお会いしましょう!