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序章 6話

序章の6話です。

序章も残すところあと1話。

今回がクライマックスになります。

読んでいただけると幸いです。

 息を切らしながら、一心不乱に走る。

 背後から迫り来る恐怖を、置き去りにする為に。

「い、痛いッ!」

「我慢しろッ! 止まればゴブリンにやられるぞ!」

 僕はナリーシャの小さく細い手を強く握りながら、必死にゴブリンの追撃から逃げていた。

 焦りからか余計に体力を消耗している。

 冷や汗が額から鼻筋、頬へ伝い落ちる。

 ナリーシャとの手と手の繋がりだけが、唯一の救いに感じた。


 前だけを見据えて走り続けていても、やはり後ろの様子が気になる。

 僕は一瞬だけ振り返り、追っ手との距離を確認した。

 ゴブリンはその体格こそ大きくはないが、長い手足を持ち、子供の僕らより歩幅が広い。

「クソッ! 奴ら意外に早い!」

 思っていたよりも距離が詰められている。

 焦りが僕の思考を占領しかけたその時だった。

「もう無理! あ、足がッ!!」

 足がもつれ、バランスを崩したナリーシャが前のめりに転びそうになる。

「ぐッ! もう少し踏ん張れ!」

 間一髪のところで、僕はナリーシャの上体を引っ張り起こすと、半ば引きずるようにして逃走を再開した。

 だが、今のでまた距離は縮められたはずだ。


 どうすれば、どうしたらいい!

 もう振り向くような余裕もない!

 このままじゃいずれ追いつかれる!

 迎え撃つか?僕が?

 今の僕に何が出来る?まともに魔力炉が起動しないような僕に!

 たとえ起動しても、勝てる見込みもないっ!

 奴らは皮鎧と短刀で武装もしている。

 こちらには武器もない。

 このまま逃げるしか……。

 様々な考えが、頭の中を駆け巡る。


「きゃあッ!!」

「しまッッ!」

 ナリーシャの足が再びもつれる。

 今度は、支えきれないッ!

 転んだ拍子に、繋いでいた手がほどける。

 そこまで疲弊していたのか!

 逃げることに必死で気づいてやれなかった!

 完全に僕のミスだ!!

 無理矢理に身体を反転させ、靴底と地面との摩擦で、辛うじて勢いを止めた。

 だがゴブリンはすぐそこまで迫って来ていた。

 クソッ!間に合うか?!

「た、助けて……」

 ナリーシャが小さく漏らした声に反応し、急いで駆け寄る。

「馬鹿! 早く立てぇ!!」

 だが、ゴブリンはもうナリーシャの元へたどり着いてしまった。


 ナリーシャが死ぬ。殺される。

 そんな言葉ばかりが思考を埋め尽くす。

 ゴブリンはおもむろに手に持つ短刀を振り上げた。


 守れない。

 周囲の人達を守るために鍛錬していたのに。

 守りたい気持ちは嘘じゃないのに。

 この手は決して届かない。

 自分自身が嫌悪する、暴力によって。

 他者の生命を奪う、理不尽によって。

 目の前で、一つの生命が消える。

 殺さなければ、奪われる現実。

 でも傷つけたくない。殺したくない。

 止むことのない葛藤。

 僕は無駄なことをしていたのか?

 所詮は夢物語なのか?

 それでも、生命を奪いたくはない。

 奪われたくもない。

 強く、ただ強くなりたい。

 皆を守れる強さが。

 欲しいッッッッッッッ!!!!


「やめろぉーーーーッッ!!」

 僕は叫び、ナリーシャへと手を伸ばした。


 ――ザザッ


 その瞬間、視界に不可解なノイズが走った。

 ……何だ?今のは?

 さらに激しいノイズが視界を襲う。

 僕は目眩にも似た感覚を覚える。

 明らかに様子がおかしい事に、僕は気づいた。

 ……時間が……止まった?

 だがそんなことよりも、ある疑問が僕の頭の中を一気に塗りつぶす。


 何故だろう?

 こんな光景を、いつだったか、見たことがある。

 そんな、気がする。

 襲われる少女。

 助けようとする、僕。

 心の内から漏れ出してくる、言い様のない既視感。


 時間は決して止まった訳ではない。

 世界全ての生命が平等に使っていたであろう『今』という時間を、無理矢理にかき集めてきたかのように。

 それを今、この時に圧縮し、その濃度、純度を高めたかのように。

 とても、とてもゆっくりと、だが確実に動いている。


 脳裏に浮かんでは沈みゆく光景。

 だめだ。もどかしい。

 胸の辺りが、締め付けられるように痛む。

 思い出したいのだが、まるで、思い出してはいけない事のような。

 思い出せないように、記憶にモヤが掛かっているような。

 とにかく、何かに阻まれている感覚。

 ノイズと共に、視界に見たことのない景色が映っては、消える。

 この世界の景色でないことだけは明白だ。

 そのノイズは徐々に間隔を狭め、遂には完全に景色が入れ替わった。



 目の前に映っているのは、瓦礫の上に座り込む、一人の少女。

 見た事のない、破壊され、火の手があちこちから上がる街並み。

 そして、少女の向こうに見える、この世のモノとは思えない、おぞましい姿の化物。

 感覚も同調しているのか、音も、匂いも、鮮烈に伝わってくる。

 悲鳴、轟音、何かが焦げるような、匂い。


 これは、なんだ?

 ここは何処だ?

 あそこにいる少女は、誰だ?

 分からない。

 気が動転しているのか?

 でも、助けなければ。それだけは、分かる。

 少女のすぐ背後に迫り来る化物。

 僕は走り、手を伸ばす。有らん限り。

 その間も考える。考察する。逡巡しゅんじゅんする。

 自分の心に問いかけ続ける。

 本当にあの少女のことは知らないのかと。

 知らない……?知らな……??

 少女も僕に向かって手を伸ばす。

 額や膝から血を流し、大粒の涙をその目にたたえて。

 その時、おぞましい姿の化物が、巨大な爪を振りかざした。


 ダメだ。間に合わない。

 声が……出ない。

 また奪われるのか?……また?

 泣きそうなほど情けない顔をしているであろう僕に向かって、少女が呟いた。


 小さな、声だった。

 でもはっきりと、伝わった。


「お兄ちゃん」


 頭に激痛が走り、僕は頭を抱えて悶える。

 いや……僕は……俺は知っている!!

 あれは、あの子は。


 カチッ。


 僕の中の何かが、開いたような気がした。

 記憶の底に沈殿していたものが、かき混ぜられ、浮かび上がるかのように、自分の内側から、ふつふつと湧き上がり来る感情。

 全てに対する、それこそ世界、国家、都市、自分自身、全てに対する、全ての存在という存在に対する、絶対的な、憎悪と殺意。


「思い出した……あの糞野郎がっっ!!」

 何かの枷が外れたように、声が出た。

 目の前の景色は尚も変わらず、俺が伸ばした手も、少女が流した涙も、決して報われる事はない。

 そんなことは、知っている。知っている。

 これはもう、起きてしまった事だから。

 少女は、化物の大きな爪による一撃で、殺された。

 無惨に飛び散る血と肉と、臓物。原形を残さない肉塊。


「ぁぁぁああぁぁあぁああぁぁああーーーーーッッ!!!!!」


 絶叫。

 生命が、魂が震える程の。


「殺すッ! 殺すッ! 殺すッ! 殺すッ! ぶッ殺すッッ!!! どれだけかかろうがッ! 何処にいようがッ! 必ず探し出してこの手でぶち殺すッッッッ!!!!」

 天に向かって叫ぶ。

 止めどなく流れる、赤い涙。

 今尚、色褪せることの無い、鮮やかな殺意。

「出て来いっ! いるんだろうがッ! 糞野郎ッ!!」


「……やはり、お気づきでしたか」


 世界が静止する。

 景色がノイズと共に切り替わる。

 そこは何もない、暗い空間。

 上も下も分からない。ただ、浮遊しているような、沈んでいるような不思議な感覚。

 頭の中のモヤが晴れていくように、記憶が戻ってくる。

 以前の俺が経験してきた、様々な感情。

 憎悪と、憤怒と、渇望と、羨望と、狂気と、激情と、悲愴と、悲痛と、嫌悪と、絶望と。

 そして、ほんのひと握りの、幸福と。


 記憶が戻るにつれて訪れる、言い様のない喪失感。

 俺には、もう、何もないのか。

 とっくの昔に、知っていたはずなのに。

 この出来事を忘れてしまっていた事への深い罪悪感。

 死して尚、忘れる事がないようにと、深く魂にまで刻みつけたはずなのに。


 急に目の前が明るくなり、その向こうに白く塗られた通路が現れる。

 上も下も分からないが、不思議と歩く事が出来た。

 白塗りの通路を進むと広い空間に出た。


 ここは……劇場か?

 観客席には誰も座っていない。

 薄暗い部屋。壁には様々な形をした時計が無数に掛けられている。時間は、どれもバラバラだ。

 その劇場の一番奥。

 スポットライトを浴びる舞台上に、そいつは居た。

 不自然に置かれた椅子に腰掛けて、脚組をしている男。

「やぁ、君はきっと鍵を手に入れてここに来ると思っていたよ」


 見た目はただの優男。

 黒のスーツに革靴。

 髪は肩ほどまで長く、常にニコニコと笑っているような、道化の仮面を付けている。

 もちろん初対面ではない。

 そして思い出す。

 ヴェイグの記憶にある、あの白昼夢。


「素晴らしい、君は本当に素晴らしいよ。とても真っ直ぐで、純粋で、一点の曇のない怒りだ。この舞台の主役に相応しい」

 すると俺に向かいスポットライトが浴びせられる。

 男が指を鳴らすと、拍手と歓声が鳴り響いた。

「胸糞悪くなるもん見せやがって……。死にたいのか?」

 俺は歓声をかき消すように、男を睨みつける。

「いやいや、これが鍵なんだよ。君の記憶を蘇らせる為の、ね」

 観客席の脇の通路を通り男に歩み寄る。

「お前いい性格してるよ。あんなものを見せつけて。……記憶の鍵……だと?」

「そう、記憶の扉を開くためのね。印象の強い事柄、君の場合は悲劇的なものが最適だと選択したんだよ。もちろん、本意ではないよ」

 こいつ相当イカれてやがる。

「クズがッ! もういいからここから出せ!」

 俺は客席の中程で歩みを止めた。

 いやいやと、男が困ったような素振りをする。

 とても納得出来るような状態じゃない。

「お前、何故俺の記憶を封印した?」

 当然の質問を投げつける。

「だって君、そのまま今の世界に飛ばしたら、物心ついていきなり自殺したり、村の一つや二つ消したりしかねないじゃない? とりあえずは普通に過ごしてもらいたかったんだよ。リスク回避の為さ」

 ふざけたような口調でそう言った。

「そもそも何故転生しているんだ? 俺は転生する気などないと、お前にはっきり言ったはずだ!」

 俺は声を荒らげる。

 男は音もなく、脚を組み替えた。


「後悔が、全く無いということかな?」

「今更悔いても、戻るものじゃないだろ」

「まだそれほどまでに、怒りでその身を焼いているのに?」

「この怒りは俺という存在の全てだからだ」

 先程の光景が、まだ目に焼き付いている。

「確かに、起きた過去を覆す事は出来ない。だが、君にはこの世界でやるべき事が必ずあるはずだ。必ずね」

「この前もそうだ!お前の話は要領を得ねぇ!!」

 何でも知っている。みたいな口調が俺の神経を逆撫でする。

 男は困ったような素振りをして、答えた。

「今君のいる世界は、存亡の危機に瀕している。君にはそれを救ってほしい」

「そんなことは理由にはならねぇ。俺みたいな人格破綻の殺人者を転生させて、お前に何の意味がある?」

 俺は一蹴する。

「仮にも僕は神だよ?意味なく転生させているような暇人ではない」

「それならお前が救えばいいだろうがっ!お前神だろ?!」

 男を指差し、正論で返す。

「僕は肉体を持たないアストラル体だ。物質界に直接干渉することが出来ない。だからこそ、生身の転生者が必要になるんだ」

「俺である必要は無いはずだ。俺の記憶など戻さずに、そのままのヴェイグにやらせればいい」

「いや、君じゃなきゃダメなんだよ!」

 自称神がやや前のめりの姿勢をとった。

「君が適任者なんだ!あの過去を経験した君だからこそ、やれる事なんだ!!君こそが我等の望みの担い手なんだ!」

「ヴェイグは、いい奴だ。守るために戦いたい。誰の生命も奪いたくないと本気で思ってる」

「過去の君はそれで何かを救えたかね?」

 俺はグッと奥歯を噛み締める。

「救えなかったさ。でもその気持ちは応援したい。俺には出来なかった」

「それでは無理だ。だから君を呼び戻した。酷なことをしているのは分かっている。だが、君の為にも、やって欲しい」

「こいつのこの手で、生命を奪えと言うのか!ヴェイグは守る為の力を欲したんだ! でも俺には殺す為の力しかねぇ!」


 ザザッと、目の前を急にノイズが走る。

「ちっ! 時間が足りないか!」

 自称神がまくし立てるように話しだす。

「必ず君はたどり着くはずだ! 君で無ければならない理由に! そして君は突き止める! この世界の真実をっ! そうなった時に、君も気づくはずなんだ! 何を成すべきかを!」

 ノイズが次第に酷くなる。

「これ以上は物質界に干渉出来ない。いいかい、今回が最後のチャンスなんだ」

「ふざけるなっ! これ以上俺に何をしろと言うんだ! 俺の人生は終わったんだっ!」

「それでも! 君の復讐という剣が必要なんだ! 細かい事は説明出来ない。頼む、世界を救ってくれっ!!」


 ブツンッ。

 目の前から自称神が消え、暗闇だけが残った。

「君の全ての記憶は解放した。どうか、どうか、世界を……」


 はぁーっ、と大きくため息をつく。

 正直どうでもいい、どうでもいいのだが。

 俺には何も無い。だが、ヴェイグには。

 今俺がいる、この世界には。

 守りたいと思える人達がいる。

 父上や兄上。エリーにマナさん。

 皆の顔が浮かぶ。

 忘れていた、暖かな感情。

 今は俺の感情でもある。

 ヴェイグの記憶は、俺の記憶でもある。

 だから、何も無い訳じゃないのかもしれない。


「とりあえず転生してしまった以上は、口車には乗ってやる。だが、やるべき事が見つからなければ好きにさせてもらう。ヴェイグの意思も、尊重してやりたい」

「それでは困るのだが……。くれぐれも、頼んだよ」

 さらに視界にノイズが走る。

 乱れる視界の先には、ゴブリンに襲われるエルフの少女が見える。

 元の時間に戻るようだ。


 前の世界で救えなかった数だけ、この世界の奴を救って、自己満足の偽善でもしろってのか?

「まぁ今はどうでもいい。とりあえずアイツを救わなきゃ何も始まらねぇか。手始めがエルフの姫とか、ファンタジーだな」

 記憶が戻ったせいかなのか、不思議と気分は悪くない。やっと自分に成ったと言うべきか。

 自分が何者かという事を、嫌というほど再認識出来た。


 殺人者。

 まるで息をするように当たり前に殺してきた。

 死が傍にある事が日常だった。


 不殺ころさず

 守る為に費やしたヴェイグの9年間。

 とても優しい時間だった。

 久々の、いい夢だった。


 俺は深く、深くまぶたを閉じた。

 悪いな、ヴェイグ。

 俺は、それでも殺すよ。

 あいつの言う通り、俺の身体はまだ燃えてる。

 復讐心と、行き場のない怒りとで。

 でも、それしか残っていないんだ。

 それが、俺を構成する全てだから。

 進んで、殺して。

 また進んで、また殺す。

 果てなく身を焼く、紅蓮の夢。


「冥府魔道に堕ちるとも、歩みを止めることなかれ」


 俺の記憶に残る、古臭い言葉。

 生命を奪うその代償に、お前の、いや、俺の守りたいものは絶対に守り抜く。

 俺の全てが燃え尽きようと。

 今度こそッッ!!


 景色が鮮明になり、圧縮されていた時間が、せきを切ったように動き出した。


形切かたぎり流、殺人術ッ!」


 胸の辺りが熱くなる、魔力炉が起動する際の特徴。

 全身が淡い光に包まれ、身体に力がみなぎっていく。

「なるほど。これが起動式とか、笑えるな。そりゃあ起動しない訳だ」

 魔力炉は、初めて正常に起動した。

 まるで内側から燃えるように。


 今まさに、短刀を振り下ろそうとするゴブリン。

「それじゃあ遅せぇッ!!」

 右足に力を込め、大地を強く蹴った。

 一瞬でナリーシャの前を通り過ぎ、ゴブリンの目の前に躍り出る。

 短刀を振り下ろすゴブリンの腕を左手で軽々受け止めた。

 突然の事に怯んだのか、後を追いかけて来ているゴブリンが足を止めた事を視界の端で捉えた。


 俺の頭の中が怒りで塗りつぶされていく。

 目の前に立ち塞がるもの全てが、憎い。

 俺の歩みを、邪魔するな。



 これでも食らって、死んでくれ。



「一之型、三番、天衝殺ッ!!」

 やや屈んだ体制から、右足の膝をバネにして、天を突き上げるような右の掌底がゴブリンの水月へと突き刺さった。

「ゴハァッ!!」

 ゴブリンの身体が宙に浮き、口から大量の血を吐いた。


 伝わってくる。

 骨を砕き、肉を裂き、内臓が潰れ弾けるその余韻。


 さらに掌底による衝撃はゴブリンの体内を通り背中へ貫通。

 背中が大きくひしゃげ、次の瞬間破裂し、大量の血と、臓物が宙へと舞い、そして降り注いだ。

 予想以上の威力。身体強化か?

「弱すぎるなぁ。久々に使う技の練習にもならねぇ」


 血の匂い。生命を奪う感覚と感触。

 高揚しているのが自分でも分かる。

 他者の死が、脳内で愉悦に変換される。

 俺の人格など、とうの昔に崩壊している。

 でもこれでいい。俺は、これでいい。

 手が震えている。

 この人格での初めての殺し。

 大丈夫だ、ヴェイグ。

 この感情は、この罪は、俺が引き受ける。

 穢れるのは俺だけで十分だ。

 俺はグッと拳に力を込めた。



 顔や身体に飛び散った血など気にせず、ナリーシャの方を見る。

「大丈夫か?お姫様。顔色が悪いぞ?」

 血と臓物が降り注ぐ中、ただの少女が正気で居られるはずも無い。

 俺の問いかけのすぐ後、ナリーシャは気絶した。


読んでいただきありがとうございます。

アップ状況等をあげるためにTwitterアカウント作りました。

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@_gofukuya_

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