奴との決戦
「では今日も特訓を始めるとせむか」
「そうだな」
中乃国の秘密基地に突撃して以来、俺たちはほとんど
特訓ばかりしていた。いつか訪れるディクティターとの
決戦の日に向けて。
俺とアキナは今日もいつもの場所で特訓をしていた。
だがそんないつもの事が突如終わった。
「なにか気配を感じる。恐ろしき気配感じ候」
「え?どうゆうことだ?」
「よもなれど…拙者の師匠の気配でござる」
「アキナにも師匠がいr…」
その瞬間、ものすごい勢いで仮面で顔を隠した男が剣
を突き立て、突進してきた。
「くっ!何の用でござるか!」
「お前に真実を打ち明けようと思ってな!」
「話しやれ!貴様がごとき師匠何やら大嫌いだ!」
「なんだ。もう話はついていたか。私がプログライン
本人だと分かってるご様子だな」
「くっ!やはり貴様が!」
「じゃあ戦おうじゃないか。来るがいい、誰も守れや
しない小娘が!」
「くっ!覚悟!」
アキナとプログラインは剣を突き立て、弾きあった。
どちらも素早く剣を振り、互角の戦いが繰り広げられる
・・・かと思った。
「くっ!小娘め!対して強くもないのに、粘りやがって!
お前など!この奥義で切り刻んでくれる!くらうが良い!
シュレッダースピリット!」
「左様な奥義を使ひても拙者を成敗する事はできぬ!」
「まあそりゃそうだろうな。だってこの奥義は防御を
崩させる技でしかないのだから」
「なぬ!」
「切り捨て御免!…ってお前は斬る時言うだろうな」
「ひゃあ!」
プログラインはアキナを切り捨てた。アキナはまだ斬ら
れたものの、生きてはいるが勝ち目はなさそうだ。
俺は怒りを剣に込めてプログラインに突進した。
「お前みたいなカスには私を倒す事は出来ん!ブレード
バッシュ!」
「ぐわぁ!」
吹き飛ばされてしまった。俺にはどうする事もできなかった。
俺はただ…見ている事しかできなかった。
「さあどうする?アキナ」
「くっ!貴様を必ず成敗してくれる!」
「そんな身体ではなにもできぬわ!」
「ひゃあ!…う…拙者は…貴様などに負けたり致さぬ!」
「あ…」
「え?」
アキナは刀を力強く振った。それがプログラインの身体を
切り裂いた。
「ぐ…終わりか」
その一言でプログラインは倒れた。
「終わった?」
「終わったようでござる…」
「そんな攻撃で?」
「いかにも…」
「まあ終わったからいいのかな?」
「さふでござるな…う…体が痛む」
「無理するなよ」
「分かってるでござるよ」
こうしてプログラインとの決戦はあっけなく終わった。
そろそろ終わりそう