六百三十三話 フサイガの森
――貂を左手の<サラテンの秘術>の傷に戻しつつ、ママニに、
『この火山地帯の麓も過去は、フジク連邦の地域の一つだったんだろう?』
『はい。現在はグルドン帝国の領域と推測しますが、モンスターの勢力が強いエリアなので、あの好戦的な蛇人族も近付くことのなかった地域です』
『分かった』
『主! 姥蛇のお宝は使わないのか!』
そのビアが望む、蛇人族のお宝は……。
火山に放り投げる予定だったりする。
『血文字が滲んで見えにくい』
と、明らかな嘘をつく。
『主、嘘をつくな!』
……そんなことより、モンスターだ。
至る所に巨大な針葉樹があると分かる。
が、如何せん、蝶と鳥のようなモンスターが多くて把握し難い。
魔霧の渦森のような環境ではないようだが――。
ま、一度、派手に暴れるか――。
「ヘルメ、空から向かってくるモンスターは俺が対処する。左目に戻れ」
「はい」
一瞬で左目に戻るヘルメ。
「ピピピー」
ガードナーマリオルスだ。
頭部の小さいパラボナを格納。
カメラも一つだけになると持ち運びし易い形となった。
球体の回転も止まる。
「ガードナーマリオルス」
「ピピ」
球体が上向いて、カメラの先が動く。
俺を注視しているのかな。
そのガードナーマリオルスからヴィーネに顔を向けて、
「ヴィーネ、そのガードナーマリオルスを頼む」
微笑むヴィーネが、そのガードナーマリオルスを掴む。
「では、ガードナーマリオルス」
ヴィーネはそのガードナーマリオルスを抱える。
ヴィーネの巨乳さんが悩ましく揺れた。
相棒が速度を落として下降を始める。
すると、早速――。
妖鳥と蛇人族が合わさったような飛行型モンスターが近寄ってきた。
見た目から鳥蛇怪物と命名。
縦長で尻尾が蛇に見えたが、あれは尾か。
先端から……。
毒々しい内臓染みた気色悪い汁が迸っている。
臭そうだし――。
見なかったことにしよう。
体長は五メートルは超えているか?
鶏冠がある頭部には、三つの眼球がある。
鼻先から異常な数の触手を出していた。
鋭い歯牙で獲物を食べているのか、裂けた口がもぐもぐと動く。
その鳥蛇怪物の数は三匹。
鳥蛇怪物の一匹は、口に咥えた巨大な樹木を飲み込む。
極楽鳥のような鳥蛇怪物は、巨大猿の頭蓋をかみ砕き飲み込んだ。
翼が片方折れ曲がっている鳥蛇怪物は、巨大な獅子と巨大な蝶を吐き捨てる。
それらの鳥蛇怪物が向かってきた。
俺たちが美味しい餌に見えるのか?
相棒と俺たちの魔素を観察するような知能はない。
が、凶悪そうな面だし、魔力も膨大だ。
実際にかなりの強さだろう。
「グュアァァ」
「――グユユウユユ」
「グャファァァ」
恐怖を感じさせる奇声染みた咆哮。
同時に、裂けた口が広がった。
その裂けた口から巨大な火球を吐いてくる。
はっきり言って、怖い――。
即座に相棒は旋回――。
巨大な火球を避けた。
ふぅ、離れていても熱を感じた。
あの火球の攻撃は王級規模の威力がありそうだった。
相棒は斜め前に集めた複数の触手を纏めて、巨大な骨剣を生成。
それで反撃するか、打ち返すか。
そんなつもりのようだ。
俺は魔闘術を全開にしつつ――。
ヴィーネとアイコンタクト――。
頷いたヴィーネは翡翠の蛇弓を装備。
イモリザも頷く。
「キショエエエエエエエエッ!」
相棒の背中にいるビアが吼えている。
空は飛べないから我慢してもらおうか。
「<麻痺邪眼>が効かぬ!!」
ビアの悲鳴染みた声が轟いた。
ママニから『ご主人様、お任せします』と血文字がくる。
さすが血獣隊の隊長のママニ。
冷静だ。
『――おう。ビアが落ちないように押さえておけ』
と、笑ったニュアンスの血文字を返す。
『はい』
ママニの血文字が消える最中――。
イモリザは黄金芋虫に変身。
瞬く間に<光邪ノ使徒>のピュリンの姿となった。
金髪に墨色のマークが額と目元にある。
薄青い瞳も変わらない。
セレレの骨筒を装着している腕先を鳥蛇モンスターに向けていた。
狙撃モードだ。
「――使者様、フォローはお任せを」
「いらんと思うが、ヴィーネと共に着地後のことを考えておけ」
「はいです!」
俺の言葉を聞いたピュリンは骨の尻尾がピクッと震える。
――可愛い。
「――皆、あの鳥蛇怪物は俺が片付ける。相棒は皆の着地を頼むぞ――」
――血魔力<血道第三・開門>。
<血液加速>を発動。
<導想魔手>を蹴り跳躍――。
背後から、
「にゃごぁ~」
相棒が乱暴な口調で返事を寄越す。
構わず――宙を飛翔するように駆けていく。
――魔槍杖バルドークを右手に召喚。
――左手に雷式ラ・ドオラを出す。
<導想魔手>を蹴り、またすぐに足下に出した<導想魔手>を蹴る――。
ホップ、ステップ、ジャンプの空中三段跳び――。
鳥蛇怪物の飛行速度を超えて前進。
高度は低いままだ。
このまま槍使いらしく、突っ込むこともできるが――。
この二槍流はあくまで布石。
上の鳥蛇怪物たちが散開する前に――。
一気にぶっ潰す。
左手が握る雷式ラ・ドオラを斜め上に向けた。
雷式ラ・ドオラをスコープ代わりだ――。
鳥蛇怪物たちの土手っ腹を狙う――。
烈級:水属性の《氷竜列》を念じた。
刹那、雷式ラ・ドオラの穂先の前に――。
龍頭の列氷が出現。
それらの龍の頭が重なり合う。
瞬く間に複数の氷竜と化した。
全身から刃という刃を生やした氷竜。
唸るような音を発しつつ、螺旋突貫――。
その余波で雷式ラ・ドオラに紫電染みた氷の霜が走る。
一瞬、左手が、かじかんだ。
全身から氷刃が生えている複数の氷竜が、三匹の鳥蛇怪物と衝突――。
一瞬で、凍らない。
巨大な三匹の鳥蛇怪物は木っ端微塵。
散った鳥蛇怪物を突き抜けた《氷竜列》――。
雲の一部を氷と化させつつ宇宙に向かう。
一瞬、トールハンマー号に乗る艦長のハーミットを心配するが、ま、そこまではいかないだろう。
凍り付いた血肉か骨の欠片が落ちてくる。
雷式ラ・ドオラを振り回し血肉と骨を消し飛ばした――。
そして、魔槍杖バルドークで傘を作るように回転させつつ――。
足下の<導想魔手>を蹴った――。
周囲を見渡す――。
遠くのモンスターは鳥蛇怪物の残骸の血肉と骨に喰らいつく。
俺に近寄ろうとしていたモンスターは散るように逃げていく。
更に、ハヤブサ系のモンスターが、それら飛行するモンスターを襲撃していた。
空も弱肉強食。
両手から武器を消去。
――今のうちに観察だ。
直ぐに他のモンスターが増えて、うじゃうじゃとした混沌とした空となるからな。
視界が広がったフサイガの森を観察――。
森は茨の植物と花々に巨大な針葉樹も多い。
やけに魔力を内包した松ぼっくり的な物が転がっているが……。
樹が少ない場所もそれなりにある。
岩や鉱物が散乱しつつ亀裂のある地面から噴出した魔力が何かのモンスターを引き寄せていた。
ヌルヌルしていそうな苔が生えた地帯。
モーターオイルが含まれていそうな泥が被る岩に折れ曲がった腐った樹。
ゴボゴボと音を聞こえてきそうな水溜まりのような場所もあるようだ。
背の高い草が茂る場所では、モンスターか野生動物か、ワニ、熊、袋鼠、鹿もいる。
枝にぶら下がっている巨大な甲虫は……。
モンスターか。大小様々な蝶も多い。
『閣下、蝶たちがいっぱいです。人族の街もなさそうですね』
『あぁ、右の端に街道らしきモノがあるぐらいか……』
死蝶人のような姿は見かけない。
そこで、相棒が着地した地点を見る。
上空にジョディか、警戒中かな。
ジョディの真下の相棒は、巨大な四肢で針葉樹を破壊したようだ。
樹木のモンスターでもいたようだ。
相棒がへし折ったらしい樹木のモンスターが破壊されていた。
魔宝石のような果実が無数に落ちている?
が、あの中に目的のアルマンディンはないようだ。
警邏中のジョディに視線を向け直す。
フムクリの妖天秤を掲げて、何かの痕跡を調べている。
一方、派手な着地を実行したであろう神獣ちゃんの相棒は……。
黒豹となってヴィーネとピュリンの傍にいた。
ガードナーマリオルスも隣にいる。
ん? 黒豹から黒猫に戻るロロディーヌ。
一際大きい樹の根元の地面を掘っていた。
樹木のモンスター?
松茸とか美味しい匂いを発する茸を見つけたか。
秘薬になりそうな根っこ?
それとも野良猫の臭いが気になるのか、自分の縄張りにしようとする臭い付け作業か。
黒猫は掘った地面の匂いを嗅ぐ。
また掘り出した。
あ……まさか。
神聖な……うんこっとタイムか。
おしっこタイムかも知れない。
黒猫はこの東の地までの飛行中……。
無数のモンスターを食べては、雲を飲んでいたからな……。
相棒のトイレタイムを守るように、<従者長>で血獣隊のママニとビアは前方だ。
二人は、巨大な樹木と樹木の間から森の様子を覗いていた。
奥に大きい魔素が複数ある。
逃げていないモンスターがいるようだ。
グルドン帝国の連中の可能性もあるのか。
ママニの足下に蝶型のモンスターとゴブリン系の死骸が転がっているから、奥の存在はゴブリンの連中の可能性もあるか。
――飛翔しているジョディに近寄った。
「ジョディ、周囲はどうだ?」
ジョディはフムクリの妖天秤を仕舞いつつ、
「――蝶族のような気配がありますが、空を好むモンスターは逃げたようです」
「分かった。俺たちも下からいこう」
「はい」
ヴィーネとピュリンの下に着地。
ピュリンは黄金芋虫に戻り、イモリザと化していく。
「ご主人様、周囲のモンスターは掃除しましたが、奥が怪しいです」
ヴィーネが翡翠の蛇弓を伸ばす。
ママニとビアが警戒している方向だ。
「そのようだ」
「使者様、大変です!」
「どうした」
「ロロちゃん様から、うんちの匂いが!!」
そんな興奮することかい!
「がんばっているんだ、見れば分かるだろう」
「はい! お耳と後脚が少し立って震えています!」
「……解説しないでいい」
相棒は便秘気味か。
腹に神獣マークが増えても、生理現象は変わらない。
ガーゴイルのようなモンスターを食い過ぎたか?
「イモリザは腕に戻ってくれ」
「はーい♪」
瞬く間に黄金芋虫に変身。
「ピュイ♪」
黄金芋虫のイモリザは俺の腕に飛びついて肉肢となった。
俺は偵察用ドローンを起動――。
沸騎士か閃光のミレイヴァルも出したほうがいいかな?
状況によっては出すことも視野に入れるように――。
複数の偵察用ドローンをフサイガの森に飛ばす。
同時に掌握察で周囲を把握。
樹木には魔宝石が果実か木の実のように生えていた。
葉で包むタイプもあって魔宝石の形も様々だが、樹が魔宝石を生むとは……。
不思議だ。
モンスターの魔素の気配は複数ある。
「魔樹に生えている蝶族の魔宝石」
「はい、蝶族の魔宝石の反応が多いですが……」
ママニとジョディが指摘するように魔宝石はいたるところにある。
松ぼっくり的な魔宝石。
トン爺が好きな木の実にも見える。
しかし、それぞれに濃密な魔力を有した、あの魔宝石だ。
ママニに向けて、
「この地域では当たり前か?」
「ここだけかと。過去にフサイガから採れる魔宝石をめぐって争いもあるにはあったようですが……フジク連邦も一枚岩ではなかったですからね」
俺は頷きながら、ママニではなくジョディに、
「へぇ。あの魔宝石のように、アルマンディンも魔樹にぶら下がっているのか?」
ジョディはフムクリの妖天秤の角度を変えつつ……。
「はい。そして、魔宝石を取った場合は、その魔宝石を生んだ魔樹から攻撃を受けます」
「襲われるのか……アルマンディンを取った場合、魔樹との戦いか」
「そうなるかと。しかし、わたしが対処します」
ジョディがサージュを振るいつつ語る。
シェイル治療のために張り切るジョディに任せようか。
「ジョディの感覚に頼るとしよう」
「お任せを――」
フムクリの妖天秤をもう一度掲げるジョディ。
すると、フムクリの妖天秤が傾く。
と、その怪しげなフムクリの妖天秤から魔力が溢れ出る。
出た魔力はゾワゾワッと寒気を催すような動きで左のほうに向かった。
ビアとママニの警戒していた方角か。
ジョディは、その魔力のほうを見つめてから歩き出す。
「ンン――」
と、うんちを終えた相棒も傍にくる。
黒猫は俺の片足に頭部を当ててきた。
「ロロ、お腹は大丈夫か?」
「にゃ?」
と、その場でゴロニャンコ。
可愛い腹を見せよってからに……。
自然と、その腹を撫でていた。
ゴロゴロとした音が堪らない。
黒猫は、俺が撫でている手の甲を舐めてくれた。
そして、アイテムボックスの表面に現れたり消えたりしているアクセルマギナを凝視。
黒猫は、そうっと片足をアクセルマギナに伸ばす。
が、アクセルマギナはホログラム。
触れることはできない。
俺の腕の裏側を見てから鼻先をアクセルマギナに向けていた。
黒猫さんは、フガフガと匂いを嗅ぐ。
相棒はラファエルの魂王の額縁が織り成す不思議劇場の世界には干渉できていたからな。
アイテムボックスこと戦闘型デバイスに浮かぶアクセルマギナのことを不思議に思ったんだろう。
匂いを嗅ぐことに必死な黒猫の頭を撫でて耳を引っ張ってから――。
「――皆、ジョディに続こうか」
と、宣言。
「「はい」」
皆で左の森を進んだ。
フムクリの妖天秤の誘導を受けて、先を歩くジョディに、
「ジョディ、フサイガの森に死蝶人のような存在はいないのか?」
「分かりません。ただ、蝶族出身の亜神の中でもゴルゴンチュラ様は、かなりの力を持つ存在でした」
「なら、力のある亜神が活動しているなら、それなりの眷属がいるかも?」
「はい……」
ジョディの表情が引き締まる。
エヴァが前に亜神の心が読めた時に……。
『ただ、リスクがある。違う魔宝石を溶かしシェイルのアルマンディンの魔宝石を融合させる必要がある』とか。『蝶の眷属に必要な魔宝石にはそれぞれ個性がある。だからこその眷属化。どちらにせよ完全な治療は不可能だろう……』
と教えてくれた。
シェイルと同じアルマンディンの魔宝石を得られれば治せると信じよう。
すると、
「ここが蝶族の森……」
ママニは少し怖がっている。
「……警戒を強める」
蛇人族のビアも何処となく緊張感がある。
ママニと同様のニュアンスで語った。
そのビアはくねくねと胴体を揺らし前に出る。
セボー・ガルドリの魔盾とシャドウストライクを構えていた。
そんなビアが俺に視線を向けてくる。
「ビア、何か気がかりでもあるのか?」
「……ある。ママニが語ったように、我の故郷では蝶族が支配する森に近付くな。という言い伝えがあったのだ」
「言い伝えか。スポーローポクロンの秘境。エボビア区だったか」
「主! 覚えていてくれたのか」
「おうよ。ストローは忘れて、ちゃんと覚えた」
「おおお、主! ストローが分からないが、我は嬉しいぞぉ!」
興奮したビア。
両手の武器と防具を勢いよく地面に置いて――。
胸元の三つのおっぱいを触る素振りをしながら頭を下げてくる。
その刹那――。
視界を共有している偵察用ドローンの視界に……。
蝶のモンスターと戦う人族の軍隊が映る。
更に、兎人族と虎獣人の小隊が、その蝶のモンスターと人族の軍団とも戦っていた。
――三つ巴か。
人族の軍隊のマークは、六本腕のマークか。
六本腕がメインで、象? 蝶? 獣人たちか。
「皆、待った。偵察用ドローンが三つの勢力が争う光景を捉えた」
「三つの勢力……」
「一つは人族の軍隊、少なくとも大隊規模。その軍隊が、蝶のモンスターの群れと、小隊規模の兎人族と虎獣人と戦っている。人族の軍隊はグルドン帝国の兵士だろうか。軍隊のマークは六本腕。その六本腕に象と蝶に獣人たちの絵柄もある」
ママニが反応。
虎獣人だから毛が多く判別しにくいが、眉の毛が動いている。
「グルドン帝国の〝侵略王六腕のカイ〟の手勢かと」
「主、グルドン帝国を倒そう! 我が先鋒を務める!」
「――ビア、慎め! 我らはもうルシヴァル。ご主人様の眷属になるだろうシェイル様の治療のための、行動が第一なのだ」
「ママニ……分かっている」
「ビアとママニ。小隊の兎人族と虎獣人が逃走したら、救出する形で加勢しよう。ただし、あとの面倒は見ないぞ」
「おおぉ、さすがは主!」
「ご主人様、よろしいのですか?」
「いいよ、ジョディもいいかな」
「はい、アルマンディンの反応も……ちょうど、争いが激しい地域の場所のようです――」
と、サージュを振るうジョディ。
巨大な樹木が倒れていく。
輪切り状態だ。
そして、嗤った表情は、死蝶人の頃を彷彿させた。
一瞬、背筋が寒くなったが。
……大丈夫だよな。と、ガードナーマリオルスを飼い犬のように連れているヴィーネを見た。
ヴィーネは、そのガードナーマリオルスを地面に下ろすと――。
俺の近くに素早く近寄って、右腕を抱く。
そのヴィーネは頬にキスしてくれた。
「――ご主人様。第一の<筆頭従者長>にすべてをお任せくださいませ」
耳にかかる息遣いで興奮しちゃったじゃないか!
と、ヴィーネの腰を抱き寄せつつ――。
「あ――」
唇を強引に奪ったった!
すぐにヴィーネも唇を合わせてくれた。
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