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槍使いと、黒猫。  作者: 健康


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五百五十五話 ルシヴァルの血狂い剣撃集団

 

 ミスティから血文字でレイの船の様子について連絡を受けた。

 楽しそうだな、ミスティ。

 銀船のエンジンを溶かさないように注意しておいたが……。


 魔導人形(ウォーガノフ)に特化しているが、金属に関しては天才のミスティなら……あの魔道具のエンジンを分解して、一流の車の整備士さんのように、銀船の仕組みを理解するかもな。


 今後に期待だ。

 ――触手の操縦桿を操作し、滑空。

 一対の触手操縦桿の先端から伸びた可愛い触手は俺の首に付着している。

 名作映画『アバター』を思い出しつつ――。

 一応、カレウドスコープを起動――。

 視界の解像度が上がって鮮明となる。


 ビームライフルも出して、時々スコープを覗きながら高度を上げた。

 樹海の空はモンスターだらけ。

 魔霧の渦森も魔境の大森林もマハハイム山脈もモンスタージャングルだ。


 相棒的には餌が豊富で嬉しいようだが……。

 ロロディーヌはクラゲやらガーゴイル系のモンスターを食べながら飛翔していく。


 『あかにく』『くろにく』『おいしい』『ぽんぽんぽん』『そら』『あおい』『たのしい』

 『たのしい』『たまご』『たまご』『ぽんぽんぽん』『おいしい』『そら』『くろにく』

 『あか肉』『たべる?』『すらいむ』『くろにく』『おいしい』『たのしい』『あそぶ?』


 相棒の神獣(ロロ)が連続的に気持ちを伝えてきた。

 歌でも歌うようなリズムだ。

 ぽんぽんぽんってなんだろう。

 赤と黒のクラゲ肉とたまごは美味しいらしい。

 とくに赤色のクラゲを狙って追って飛翔する時のロロディーヌは楽しそうだ。


 ロロは本当に空を飛ぶことが大好きだからな。


 ずっと前は宇宙まで出てしまったし、俺も楽しかった――。

 ロロの触手に引っ張られた。


 視界が右側にずれる。

 相棒は後頭部から触手を生やして、俺の右耳を引っ張る悪戯をしてきた。


 俺の気持ちが伝わった返事のつもりらしい。

 今度は、また違う触手で、俺の尻を叩いたり、背中を揉んだりと、悪戯をくり返してくる。


『ふふ、ロロ様楽しそう』


 左眼に出現している小さいヘルメも泳いでいるし、楽しそうだ。


『俺もだ』


 そう思念を返すが……。


 巨大怪獣のようなモンスターと推測できる大きさの魔素を感じた。

 即座に操縦桿触手の握りを強めてロロディーヌを操作した。

 なるべく相棒の気持ちを優先させたいが――。


 空は危険も多い。


 すると、魔素を大量に感じ取る――。

 相棒の飛翔速度が速いのもあると思うが……。


 魔素に気付けなかった。

 急激に接近された? 


『――閣下、敵が来そうです』

『おう』


 上空から出現したのはグリフォン系。

 だが、ヒトデのような歪な触手を首から背中に(たてがみ)のように生やしている。

 初めて見るグリフォン系のモンスターだ。


 鳥獣の八つの眼球は上下に模様を描くように顔に並ぶ。

 鼻は獅子の形で、口元は凶暴そうなカバの形。

 首と背中にヒトデの形をした触手を生やす。 

 毛は漆黒色で虹色が縁取る。

 縁取る虹色のお陰で内側の漆黒色が引き立っていた。


 頭部の真上には、半透明の防御フィールドのような魔法陣が浮かぶ。

 その半透明の魔法陣は下の八つの眼球と魔線が繋がっていた。

 

「ん、モンスター」

「ご主人様――」

「おう」


 安直だが、あのモンスターを〝歪なグリフォン〟と命名しよう。

 歪なグリフォンたちは、粘液のような弾を吐く。


 臭そうな粘液弾が無数に飛来した。

 が、相棒の飛翔速度は速い――。


 粘液弾は当たらない。


「あれを歪なグリフォンと命名した。左側は皆が担当してくれ。ママニとフーは後方を」

「「はい」」


 逸早く飛び出たジョディ――。

 左の空を飛翔。

 白銀に近い色合いの蛾たちが、ジョディの尾ひれ、いや、飛行機雲のように連なる。

 そんな可憐なジョディ――。


 サージュを斜め下から斜め上に振るい上げた。

 ――歪なグリフォンの首を斜めに切断。

 歪なグリフォンの頭部に浮く魔法陣は点滅しつつ消滅。


 歪なグリフォンの頭部が、物の見事にバッサリだ。

 サージュの刃が通った断面に沿う形で、頭部が、下にズレ落ちた。 

 大柄な歪なグリフォンをいとも簡単に倒したジョディは違う標的に向かった。


 ヴィーネは翡翠の蛇弓(バジュラ)を構えて、その翡翠の蛇弓(バジュラ)から光線の矢を射出――。


 ユイは胸元に抱いた神鬼・霊風の鞘を右手で掴む。

 腰に差した魔刀のアゼロスの柄に左手を当てながら、空を暗くする勢いで出現してくる歪なグリフォンたちを見ていった。


 カルードはママニに「任せたぞ」と発破をかけるように話しかける。

 すぐにママニは、カルードに対して円形の武器のアシュラムを掲げた。


 その姿はまさにキャプテンママニだ。


「はい、先生!」


 ママニはカルードに信頼されていることが嬉しいようだ。

 その直後、墓掘り人のロゼバトフは、拳のガントレットで庇を作りつつ、


「――高速飛行中のモンスターの群れか! 地下とはまったく違う」


 野太い声でそう発していた。

 その声に反応した墓掘り人たちは頷き合う。


 刹那、歪なグリフォンたちは、それぞれ滑空しながら襲い掛かってきた。

 口から粘液を飛ばしてくる。


 下から喉が震えたような音が響く。


「にゃごぁぁぁ!」


 口を広げた相棒だ。

 炎を盛大に吹く。

 ――髪がオールバックになるぐらいの熱風を感じた。


 神獣(ロロ)の火炎ブレスは、俺たちに迫った粘液群を一気に燃やし尽くす。


『ロロ様の炎は凄まじい』

『あぁ……相棒の炎で粘液は消し飛んだが、他にも敵が居るようだ』

『そのようです。ドラゴンたちですね』


 そうヘルメと念話をしているように……。

 右奥の遠い空が気になった。


 歪なグリフォンの群れと四枚翼のドラゴンの群れが戦っている。


「旦那、あのドラゴンの群れは怖いです」


 生存競争中か。


「あぁ。ま、ドラゴンは遠くだ。相手にしない。そしてツアン、ピュリンに変身しとけ」

「はい」


 黄金芋虫(ゴールドセキュリオン)の姿に変身したツアン。

 瞬時にピュリンとなる。

 しかし、襲撃を受けたってより……。

 歪なグリフォンたちの移動編隊中にロロディーヌが突入した形だったのかな……。


「ひぃ、怖エエ……変なグリフォンが大量だ」

「海も海だが、空も空か……」


 マジマーンの一味は怯えている。

 虎獣人(ラゼール)のゾスファルトも、 


「樹海の空はバルドーク山から飛来する竜たちが多いと聞いていたが他にも居るのか……」


 片腕に握る刃渡りの太い魔剣を構えている。


「……ゾスファルト隊長。空は悪夢のような場所なんですね」


 ゾスファルトが率いていた人族の冒険者が語る。

 名は聞いていない。


「マジマーンたちは、そのままロロの触手と黒毛に包まれていろ。そこが一番安全だ」

「わ、分かりました」

「ゾスファルトもだ。その仲間たちも理解したな?」

「「は、はい!」」


 ゾスファルトが率いる冒険者パーティの実力はカルードたちとの戦いからある程度は推察できるが……。

 無理はさせられない。

 闇の獄骨騎ダークヘルボーンナイトを触る。


 ――沸騎士よ、来い!


 マジマーンたちが騒ぐが無視だ。


「「閣下ァァ」」

「よう、今はこのマジマーンとその他の方々を守ってくれ」

「承知!」

「我にお任せを!」


 マジマーンたちはしょんべんをちびったような顔を浮かべている。

 が、気にしてはいられない。


 さて、皆の糧となってもらおうか――。


 そんな意気込みで左手首を斜め上に傾ける。

 <鎖の因子>マークから<鎖>を射出――。


 宙を裂く勢いで一直線に伸びた<鎖>の表面から梵字系の形をした文字が煌めく――。

 輝く<鎖>は歪なグリフォンの胴体を貫いた。

 二体目の歪なグリフォンの胴体をも貫く。


 しかし、最初に<鎖>が突き抜けた歪なグリフォンは生きている。

 歪なグリフォンたちは、身体をくねらせつつ八つの眼球の上に浮かぶ魔法陣を輝かせていた。


 俺は<鎖>を操作。

 歪なグリフォンの胴体を破壊しようと考えた。


 が――<鎖>の機動が急激に鈍くなる。


 歪なグリフォンはヒトデ触手群を<鎖>に付着させていた。


 梵字の輝きも見えない。

 神々でさえ貫くことも可能な<鎖>をヒトデ触手で破壊しようとしている?


 色々な属性と耐性を持つモンスターが居るということか。

 その刹那、掌握察に別の大きな反応が――。


「あなた様、鳥さんが増えます。ご注意を――」

「おう」


 ジョディもフムクリの妖天秤で感じたようだ。

 可愛い喋り方だが――。

 大きな鎌のサージュを豪快に自らの身体を回転させながら振るうジョディ。


 歪なグリフォンをバッサリと両断。

 <鎖>は通じないが、鋭い物理攻撃なら効くようだ。


 違う歪なグリフォンに向け両足で着地するように、ダブルのドリルキックを喰らわせる。

 そのまま本当にドリル機動で身を回転させながら歪なグリフォンの頭部を貫いていく。


 すげぇ。

 そんな<光魔ノ蝶徒>ことジョディは神獣ロロディーヌの傍で奮闘してくれた。


 だが、歪なグリフォンの数は多い。

 ジョディの遊撃にも少し無理が出てきた。


「ジョディ殿! 我らに来る攻撃は、我らが、引き受ける」

「そうですぞ! 盾は私たちの基本! ジョディ殿はそのまま遊撃を!」


「はい!」


 と、返事をしたジョディ。

 大量の歪なグリフォンたちのヘイトを稼いだジョディは、後退していく。

 飛翔するロロディーヌからやや遅れていった。


「ジョディ――」

「あなた様、ご心配には及びません。すべて処断しますので、お任せを」

「分かった」


 ――相棒、速度を落としていい。

 ――殲滅を優先する。


「ンンン――」


 ロロディーヌは喉声で返事を寄越す。

 俺は右手の触手手綱を引っ張りつつ、


「――敵が増えた。背後は大丈夫だな?」


 背後を任せたママニにそう聞く。


「――はい、このまま血獣隊にお任せを! アシュラムで!」

「この新しい杖を生かす!」

「セレレの骨筒で狙撃です!」


 そう発言しているようにピュリンは両手首の骨筒から骨針を発射。


「ん、わたしたちは右――」

「うん、エヴァの金属刃とヴィーネの光線の矢には負けないから――」

「ん、二人に勝つ!」

「二人とも遅い。わたしはもう二匹仕留めたぞ」


 皆の遠距離攻撃が次々と歪なグリフォンたちを捉え倒していく。


「にゃご――」


 ロロディーヌが右側の歪なグリフォンに向けて炎の息吹をくり返す。

 俺の<鎖>に絡みつくヒトデ触手ごと歪なグリフォンを焼却処分してくれた。


 強烈な相棒の紅蓮の炎に耐えた<鎖>は風を受けたように揺れていく。

 相棒の炎は頼りになる!


「ロロ、ありがとう」

「ンン、にゃお~」


 元気なロロディーヌの声だ。

 ――<鎖>を消す。

 斜め前方の視界にチラつく歪なグリフォン!

 ――喰らえや! 

 上級:水属性の《連氷蛇矢フリーズスネークアロー》を無数に放った――。


 蛇の形をした氷の矢たちが薄雲を突き抜ける――。


 続けて<光条の鎖槍シャインチェーンランス>を二発、発動――。

 魔力を消費するが――<夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>を無数に繰り出した。


 歪なグリフォンの一部は俺の魔法に対応。

 ヒトデ触手が動く。

 傘の形に変化した。


 更に八つの眼球の上に浮かぶ魔法陣からも虹色と漆黒色の魔法弾を撃ち放ってきた。


 ――連続的な魔法弾か。

 その魔法弾は《連氷蛇矢フリーズスネークアロー》の一部を相殺してきた。


 歪なグリフォンは口からも粘液を吐く。


 粘液は膜状に拡がる。

 粘り気のありそうな防御網となった。


 その粘液の網バリアで《連氷蛇矢フリーズスネークアロー》の大半は相殺されてしまう。


 しかし、俺も魔力は上がっている。

 そして、<生活魔法>の水を全身から発しながら<水神の呼び声>を意識。

 水神アクレシス様の匂いを感じた。


 ――なんか、嬉しい。

 ありがとうございます。


 すると、《連氷蛇矢フリーズスネークアロー》の一部がヒトデ触手たちを捉えた瞬間――。

 水神様効果かヒトデ触手は凍った。

 風圧に屈したように破壊――。

 そのまま《連氷蛇矢フリーズスネークアロー》は直進――歪なグリフォンの胴体に突き刺さる。

 ヒトデ触手と同じくその歪なグリフォンも凍りつき氷の像と化した。


 一方、光槍こと<光条の鎖槍シャインチェーンランス>は歪なグリフォンの胴体に刺さるが、ヒトデ触手に絡まり途中で止まっていた。

 勢いは削がれて止まったが光槍の後端は分裂。

 イソギンチャクの動きから光の網となって、ヒトデ触手を捕らえていった。

 しかし、ゴムか粘土質のように、網が拡がっても、その網の形に表面が窪むだけだった。


 初めて見る。


 光の耐性があるようには見えなかったが……あるんだろう。

 そして、光槍は通用しなかったが――<夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>は違った。


 右側の歪なグリフォンたちに襲いかかる太陽光を遮断する勢いの<夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>の群れ。


 物量で、歪なグリフォンたちをすり潰すように、吹き飛ばしていく。


 歪なグリフォンは肉片の塊と化し、盛大に散った。

 残酷無比な圧殺劇だ。


 しかし、闇が弱点ってわけではないだろう。

 単純な物理攻撃が効くってだけか。


 あの闇の杭を見ていると……。

 <闇の千手掌>か血魔剣の<血外魔道・石榴吹雪>でもよかったような気もする。


 ま、これもまた一つの経験だ――。


 ヒトデ触手とその歪なグリフォンだった肉塊たちは細かく潰れつつミンチ状に散っていく。


 神獣ロロディーヌに近づくことなく空に散った。

 だが、まだまだ数が多い。


 ゼレナードの地下宮殿で戦った相手を思い出す。

 元ギュスターブ人を利用したゼレナードの恐竜軍団。

 数は歪なグリフォンたちのほうが少ない。

 しかし、神獣ロロディーヌの速度に対応できるモンスターだ。


 背後のドラゴンたちと戦う歪なグリフォンたちも視界に入る。

 喰っては喰らう、まさに天地を喰らう風の過酷な生存競争だ。


 すると、バーレンティンが――。


「主、わたしも――」


 ロロディーヌの翼の根元から両手を上空に翳す。

 骨喰厳次郎は近くで浮遊している。


 胸元から弩の幻影を出した。


「我が身を焼こうとする太陽神よ! 今日は感謝しようぞ。我が絶対なる主の吸血王の近くで戦えることを!」


 バーレンティンが空に喧嘩を売るように荒らげた声で宣言した。

 彼の双眸が煌めく。


 前にも見た技だ――。 

 ネモフィラの如く鮮やかに輝く青色の瞳。

 そのバーレンティンの瞳から魔線たちが放射状に伸びていく。


 前にも思ったが怪光線風。

 あの魔線たちはレーザーサイトの役割もある。


 続いて、バーレンティンの胸元に幻影の弩が浮かぶ。

 双眸のレーザーのような魔線の一部とその弩が重なった刹那、淡い色彩を持つクロスボウたちがバーレンティンの周囲に出現。


 幻影に見えて実は物質化しているクロスボウたちが並ぶ姿は壮観だ。

 バーレンティンの十の指とネモフィラ色に輝く双眸から伸びた魔線とクロスボウは繋がる。

 また別の水平に伸びゆくレーザーサイトのような魔線が出現した。


 前にも思ったが……。

 魔線と繋がるクロスボウを両手で操るバーレンティンの姿は人形師にも見えた。


 バーレンティンは両腕を左右に広げ指揮者のようなポーズとなった。


 手首を曲げ――。

 親指を掌に納める。

 引き金を引くようなアクション。

 その瞬間――。


 クロスボウたちから魔力の矢が射出される。

 射線上の歪なグリフォンたちは、次々と、魔力の矢を喰らっていく。


 歪なグリフォンは挽き肉ミンチと化す。

 アンチマテリアルライフルの弾丸のような勢いだ。

 鏃だけでなく矢を含めて高濃度に魔力が詰まっている効果か?


 バーレンティンは両腕をクロスしてから腕を広げていく。

 その腕が交差する間も、レーザーサイトの魔線と連動するクロスボウたちから、止めどなく雨あられのように魔力の矢の発射は続く――。


 歪なグリフォンたちは悲鳴をあげつつ逃げ惑う。

 ヒトデ触手と頭上の魔法陣で防御陣を構築し抵抗。

 しかし、その防御陣を破壊する魔力の矢。


 M61バルカン砲のような回転数だ。


「ん、凄い! バーレンティン」

「近くで見ると圧巻ね――」


 レベッカは小柄な身体に蒼炎を纏いつつ数十の蒼炎弾を放つ。

 正拳突きのポーズで繰り出した蒼炎が拳の形だった。


 あれは喰らいたくない。

 エヴァは紫色の魔力が包む円形の金属刃と三角形の金属たちを操作。

 中空に飛び火する火の粉のように紫色の金属刃群をあちらこちらへと縦横無尽に移動させていく。

 大きな鎌を振るうジョディをフォローし、バーレンティンの攻撃に合わせて射線上に歪なグリフォンたちをわざと追い込む。


 それらの<筆頭従者長>らしい二人の遠距離攻撃で歪なグリフォンたちを確実に撃破していく。


「はい、皆さん凄いです――」


 蜘蛛娘アキは鋏角から蜘蛛糸を放つ。

 皆が撃ち漏らした歪なグリフォンたちを蜘蛛糸で捕らえていた。


 その蜘蛛糸で捕らえた歪なグリフォンの頭部に、ヴィーネの射出した光線の矢が突き刺さった。


「アキ、その蜘蛛糸は拘束効果が高いのだな、素晴らしい質だ」


 歪なグリフォンは頭部が破裂。


「ありがとうございます、ヴィーネお姉様」


 そのお姉様との言葉を受けたヴィーネは頬を赤く染めている。


 皆の活躍をバーレンティンの背後で見ていたイセスは、


「うん、皆、凄い。けど、バーレンティンも負けてない」


 皆、攻撃しながら頷く。


「新しい吸血王と戦えることの喜びもあるんだろう。しかし、逃げるしかなかった俺たちが……こうも楽に戦える環境を得るとは……」


 魔眼でモンスターを分析していたスゥンさんが渋い口調で語る。


 隣に居たイセスが、頭部が照り付いてるスゥンさんを見て、


「スゥンは遠距離攻撃をしないの?」


 と、聞いていた。

 そのスゥンさんは、「俺は俺の仕事をする」と答えてから、俺に視線を向けて、


「我が主。あのグリフォン亜種はイリュゴッスという名です」

「鑑定眼の能力か」

「はい。親を中心に群れで行動し、空鯨やソーラードラゴンと争っているとか。魔法耐久度が高いです」

「凄いな、そんなことまで分かるものなのか?」

「成功すればですが、普段は弾かれることが多いんです。たぶん、敵の数が多いのと、吸血王様が近くにいるお陰で、効果が上がったのかもしれません」

「俺が居るお陰はたぶん関係ないだろう。歪なグリフォンの数が多いことが正解だ。だが、情報をありがとう、スゥンさん。いい能力だ」

「ハイッ――ありがたき幸せ!」

「俺だって鑑定できる能力を持つが……見えないぞ。接近戦もできないし……」

「サルジンよ、お前だけではない。ここでは壁の意味もないからな」


 ロゼバトフさんも赤髪のサルジンに同意していた。


「俺もだ」


 ハイ・ゾンビ風のキースさんも頷く。

 人族の魔術師風のトーリも、


「<氷煉刃>でイリュゴッスたちにダメージを与えているが、選ばれし眷属たちの攻撃に比べたら役に立っているかどうか……」

「トーリ、攻撃を加えられるだけマシだ」

「我はセボー・ガルドリの魔盾で皆を守ろう! 沸騎士には負けぬ」

「我こそが我なり! 我、沸騎士アドモスは閣下の盾!」

「私も負けぬぞ! 私、沸騎士ゼメタスは閣下の剣!」

「……煙が熱い。ビアと共に守ってもらおうか」

「先生!」

「接近戦がメインだからな……静観するしかない」


 カルードだ。

 ……両刃刀の幻鷺の柄を握っていつでも攻撃は可能というポーズを取る。


「わたしも静観ね」

「……エヴァさんとレベッカさんのフォローを意識しましょう。そして、ビアさん、盾として利用させてもらいますよ」


 鴉さんが、カルードとユイとビアに向けて話をしていた。


「当然だ。我は<血騎蛇角帥>。セボーの盾を使うまでもなく、我の肉体を利用するがいい」

「ビア、頼りにしている」

「当然である。先生も我を利用しろ」


 ビアは蛇舌をシュルルルと伸ばしながら語った。


 そこからカルードと鴉さんは夫婦の間となったが、周りは依然と戦闘状態が続いている。

 皆の正確無比な遠距離攻撃は続く。

 歪なグリフォンを撃ち落としていった。

 俺も負けられない。


 その刹那、


『閣下、ロロ様の真上から、グリフォンの大きいのが!』


 と、本当だ。

 しかも巨大な胴体と尻から、液体か蝋のような粘り気のある液体を垂れ流してきた。

 歪なグリフォンこと、イリュゴッスの親か?


『ヘルメ、<精霊珠想>だ』

『はい――』


 左目から液体状のヘルメが真上に突出する。

 前と同じように、左の視界の一部が、ヘルメの体内を構成する神秘的な世界となった。


 その<精霊珠想>から液体状の魔手たちが一斉に出現――。

 前にオークの幽体めいた奴を吸収した時にも見せてくれた技。

 <導想魔手>の小型版?

 <白炎仙手>のような手にも見えるが、ヘルメの独自能力だ。


 蝋のような液体攻撃と、その<精霊珠想>の液体状の魔手が衝突した。

 <精霊珠想>の半透明な手の中に、無数のヴェニューが居る。

 小さいヴェニューたちは両手に赤色の魔槍を持ち、振るっていた。


 その魔槍の効果か不明だが、蝋のような液体は赤く閃光を放って蒸発した。

 <仙丹法・鯰想>は、必要ないだろう。


「ヌォォォォ 精霊様の能力か!」

「我は、我は守られてしまった! が、嬉しい!」


 沸騎士が吠える。


『ヘルメ、戻れ。次は俺だ』


 ――あの巨大な胴体と尻に蓋をする。


 左目にヘルメを瞬時に収めつつガッツポーズを繰り出すように右手を突き上げた。

 その右手の先から<夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>を数百発、発動――。


 <夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>の群れが、巨大な闇の世界を構築しながら突き上がる。


 闇色の杭の間に僅かな隙間もあるが――。

 これはこれで超巨大な<闇の千手掌>っぽい。


 無数の<夕闇の杭ダスク・オブ・ランサー>が、歪な巨大グリフォンこと、巨大なイリュゴッスに下から突き上げるように衝突した。


 ――ドンッ! 

 と、重低音を響かせる。


 歪な巨大グリフォンは圧力に屈したように、への字となって、打ち上がった。

 更に、打ち上がった歪な巨大グリフォンの身体に闇の杭が突き刺さっていく。


 漆黒色の黒毛たちが散る。

 腹、背中か、不明だが、窪んだ胴体付近から潰れたような異音が響くと同時に夥しい量の紫色の血が噴出。


「グォォォォォ」


 血を撒き散らしながら悲鳴を上げる。

 悲鳴を上げられるだけ、タフだということだ。


 案の定、零コンマ数秒も経たないうちに――。

 歪な巨大グリフォンは後脚の形を変えてきた。


 反撃か?


 カモシカの脚のような形。

 湾曲しつつ先端がドリルの形となった。

 更に、出血の激しい窪んだ胴体付近も変質。


 すべての毛が抜け落ちた代わりに無数の爪と牙のような形の突起物が出現していた。


 ロロの炎は前方に展開中だし……。

 《氷竜列(フリーズドラゴネス)》から血魔剣の遠距離技があるが……。


 今は信頼する仲間に頼るとしよう。

 マジマーンの一味たちを守る。

 そういった意思を込めてカルードに視線を向けた。


 カルードは俺の気持ちを読んだらしい。

 カルードは渋い表情で頷くと、愛用している幻鷺の柄を握る手を持ち上げた。


 俺は微笑みを意識した。

 さすがはカルードだ。


 よし、俺は前衛組の舞台を支えよう。

 相棒が屋台骨なら、俺は黒子となろうか。


 カルードたち前衛組よ。

 思う存分、活躍してもらおうか!


 ――相棒、触手群で足場を作れ。

 複数の触手群を歪な巨大グリフォンにぶち当てろ。


 相棒のロロディーヌは俺の気持ちを汲み取り、


「ンン、にゃご~」


 と、威勢よく鳴き声をあげつつ全身から太い触手の群れを伸ばす。

 太い触手の群れは、宙に漆黒色の舞台でも作るように、歪な巨大グリフォンへと突進していく。


 触手から飛び出た骨剣たちが、歪な巨大グリフォンに突き刺さる。

 その長く伸びた触手群は、一つ一つが、巨大な道に見えた。


 神獣ロロディーヌと歪な巨大グリフォンを繋ぐ、触手の道だ。


 同時に、触手に捕まった形の歪な巨大グリフォンは動きを鈍くした。

 機動を大きく削ぐ形だ。


 蜘蛛娘アキも連動。

 蜘蛛糸の網で、歪な巨大グリフォンが繰り出した爪のような突起物を防いでいく。


 ジョディも「あなた様、わたしも参加します――」


 と、サージュを振るって、小さいほうの歪なグリフォンを両断していた。

 遊撃隊となっていたジョディ。


 飛翔しながら斬撃をくり返すジョディに向け、


「いや、ジョディはそのまま遊撃を頼む。エヴァとレベッカの遠距離攻撃と連携を続けて、他の小さい歪なグリフォンを倒し続けてくれ」

「はい――」


 右側へと飛翔していくジョディ。

 ピュリンの骨針がジョディをフォローしていく。

 八つの眼球の前に浮かぶ魔法陣に刺さる骨針に、連続的に骨針を衝突させた。


 ピンポイント狙撃とは恐れ入る。

 骨針で骨針を押し出す。

 魔法陣を突き抜けた骨針はそのまま歪なグリフォンの頭部を貫く。


 正確にヘッドショットを繰り出すピュリン。

 凄腕のスナイパーだな。

 フーの岩の塊も、エゲツない威力だ。

 ピュリンの逃した敵を新しい杖の能力を生かして倒していた。ピュリンから礼を受けて笑みを浮かべているフーは可愛かった。


 俺は両手首から<鎖>を射出――。

 相棒の触手たちに並ぶように<鎖>で無数の足場を宙空に作り出す――。


『閣下、わたしも外に出ますか?』

『いや、いい。対処が遅れたら頼むかもしれない』

『はい』


「分かっていると思うが、ユイ、ヴィーネ、ママニ、カルード、イセス、ビア、ロゼバトフ、キース、相棒と俺の<鎖>の足場を利用しろ――」

「我もか!」

「「――ハッ」」


 神獣ロロディーヌが作り上げた触手と、俺が作った<鎖>の舞台足場に向けて、ルシヴァル前衛組が一斉に跳躍して移る。


「沸騎士はマジマーンたちを守れ。フー、エヴァ、レベッカとバーレンティンたちは火力を生かしてフォローに徹しろ」

「「承知」」


 その僅かな間にユイの躍動する姿が視界に入った。

 逸早く歪な巨大グリフォンに到達したユイ。


 神鬼・霊風を巨大なカモシカ脚の一つに突き刺す。

 そして、その神鬼・霊風で、カモシカ脚を引き裂きながら上へと上へと華麗に駆け上がっていく。


 その背後から走るヴィーネも続く。

 ユイの分身のような動きから離れたヴィーネは、金属鳥を操作しながらガドリセスを袈裟懸けに振るう。

 ガドリセスの刃で腹から四肢を切断。

 更に半身を維持したまま右回転を行い、ガドリセスの鞘を横から振るった。


 鞘の強烈な打撃が後脚の根元に衝突。

 直後、白いオーラ纏ったように見えたユイが映る。

 目元からベイカラの力を利用した<血魔力>が煌めく迅速機動のユイだ。

 二剣を扱うヴィーネと重なって、四剣、いや、五剣の軌道が煌めいた――刹那。


 歪な巨大グリフォンの四肢から幾筋もの紫色の血飛沫が迸った。

 続けざまに返す剣を実行した二人。


 華麗な剣術だ。

 ルシヴァル<筆頭従者長>の剣術姉妹だな。


 歪な巨大グリフォンの胴体を切り刻み続けていく。

 ヴィーネとユイの連携剣術は前にも増して素晴らしい。

 やはりゼレナードの施設で経験を積んだからか?


 歪な巨大グリフォンのカモシカ脚を含む四肢とヒトデ触手群はあっという間に塵と化した。


 カルードとキースも息の合った剣術で躍動。

 互いに間合いを零とする技術が異常に高い。

 一歩、踏み込んだと思ったら、互いの位置を交換している。

 その交換した刹那の間に、歪な巨大グリフォンの背中から首にかけて、十以上の刀傷を作り上げていた。

 正直、皆の剣術の質が高すぎて、理解が及ばない。

 少しだけ太刀筋の勉強になったが……俺の脳はやはり槍馬鹿らしい。


 大柄のロゼバトフも豪快にメイスを振るった。

 歪な巨大グリフォンの胴体の肉と骨が、ずり上がり、背骨らしき突起物が飛び出た。


 ドヴァッと血をまき散らす。


「ゴヌラァァァ」


 不気味な気合いの声を発したロゼバトフ。

 全身から<血魔力>を発した。

 炎のような血が彼から沸き立つ。

 ここからだと血の山に見えた。


 そんな<血魔力>を内包した拳のガントレットの強烈なスクリュー系のパンチが胴体にヒット。

 メイスほどの威力はないが……。


 歪な巨大グリフォンの腹の一部ごと爪の突起物を押し潰す。


 続いてビアが飛翔――。


 え? 大蛇が空を――。

 と驚くが本当に太い腹を持つ大蛇が飛んでいるように見えた。

 だが、華麗な跳躍だ。


 大上段の位置にあるシャドウストライクを、その蛇腹ごと、衝突させる勢いで振り下ろす。


 俺的には蛇の太い腹は邪魔そうに見えるが……。

 蛇騎士長だった彼女に失礼か。


 シャドウストライクが歪な巨大グリフォンの背中にめり込む。

 ロゼバトフのメイスの重い一撃で、歪な巨大グリフォンの太い背骨が背中から飛び出ていたが、その太い背骨はシャドウストライクの叩き付けによって粉砕されていた。

 更に、振り下げられて、背中にめり込んだシャドウストライクから血色の薔薇が出現。


 棘という棘が、歪な巨大グリフォンの胴体に絡みつく。

 あれが前に自慢していた<蛇薔薇斬り>かな。


 さらに、そんな薔薇ごと自らの蛇腹で潰すようにフライングボディプレスを繰り出す。

 ビアの蛇の腹にスパイク状の突起物が無数に出現している。


 ビアの体格を生かす能力だな。

 薔薇の棘で動きを封じてからの特攻コンボか。

 ロゼバトフも豪快だが……ビアもすげぇ。


 シャドウストライクも反っているがドラゴン殺し級の段平系だからな。

 <従者長>として成長している元蛇人族(ラミア)だ。強烈すぎる。


 そんなビアに手を差し伸べて、立ち上がらせるロゼバトフ。

 大柄の吸血鬼コンビだ、格好いい。


 二人とも重量感があるから、ザ・破壊者な二人だ。

 だが、重量級の彼と彼女は同じ吸血鬼たちと比べたら動きが鈍い。


 反撃を喰らいそうに思えた直後――。

 本当に歪な巨大グリフォンの身体から噴き出た刃たちが遅い動きの二人に向かった。

 が、直ぐに身軽なハイ・ゾンビ風、いや、吸血鬼剣士のキースが迅速に二人をフォロー。


 両手持ちの魔刀で血色の円を宙に描く。

 爪のような形の刃の群れを斬り落としていった。


 前衛組が歪な巨大グリフォンの回りで跳び続ける度に螺旋状の凄まじい血飛沫が発生していた。


 派手だが正確で強烈だ。


「グォォォォォォォ」


 野太い悲鳴が宙に振動を起こす。

 離れている神獣ロロディーヌの上で戦う俺たちも振動を感じた。


 歪な巨大グリフォンも反撃に出る。


 胴体から生み出した突起物を前衛組に繰り出す。

 同時にジョディたちが戦う他の歪なグリフォンたちが一斉に動いていた。

 さっきの悲鳴は呼び寄せる声だったのか。


 その他の歪なグリフォンたちへと、歪な声をあげて、反撃を促すが、時既に遅し。


 前衛組は二人を除き素早い。

 歪な巨大グリフォンにダメージを与えていく。

 しかし、ラファエルが居たら歪なグリフォンたちと、わかり合えたのか?


 いや、攻撃を受けた以上はやる。

 戦いは戦いだ。是非に及ばず。


 ルシヴァルの前衛組の攻撃は続く。

 歪な巨大グリフォンから迸る血が噴水広場に見えてきた。


 大柄のロゼバトフがその血を平らげながら躍動。

 メイスとガントレットの連続攻撃を繰り出す。

 歪な巨大グリフォンの頭部を魔法陣ごと破壊。


 強烈なダブルラリアット風の攻撃を出した。


 最後にカルードが血を纏いつつ跳躍――。

 血の虎を出現させる剣撃スキルを使う。


 歪な巨大グリフォンは木っ端微塵と化した。

 肉片が凄まじい数となって散った。


 一瞬、濃厚な血の臭いと、魔素の散り具合から神獣ロロディーヌが反応を示す。

 が、追わなかった。


 マジマーンの一味を乗せているからな。

 皆、怯えて縮こまっている。

 獣の習性よりも皆を思う心が優った。


 獣の習性として血肉を追いかけても一部の触手はちゃんとマジマーンたちを押さえているから大丈夫だと思うが……。


 ロロディーヌは急激な機動はとらなかった。

 俺はそんなロロディーヌの背中を撫でてから……。


 エヴァとレベッカとフーの遠距離戦に参加。

 一人遊撃戦の立ち回りを魅せるジョディのフォローに回る。


 近くの歪なグリフォンたちの数は激減。


 その間に、剣戟を披露した前衛組が戻ってきた。

 相棒の触手と俺の<鎖>の足場を走っている。


 先頭はユイとヴィーネ。

 彼女たちが一番速い。


 最後尾のビアは、ロロの触手に突かれながらも、蛇腹を捻るように、くねくねと移動してきた。

 各自の得物から血が滴っている。


 そんな滴る紫色の血をルシヴァルの眷属たちとソレグレン派の吸血鬼たちが奪い合う。

 紫の血が激しく宙を行き交う様子は、太陽の光が反射して美しく見えた。


 眷属たちの血を巡る瞬間的な争いが終わる。

 互いに笑みをたたえ合う。


 横に並びながら歩く眷属たちか……。

 皆が、皆、<血魔力>をオーラのように漂わせている。

 その血の煌めきは美しい。

 俺と相棒が作り上げた空中舞台で踊ってくれた剣戟前衛集団。

 ルシヴァルの血狂い(チグルイ)剣撃集団とでも呼ぶべきか。


 煌めく姿がかっこよすぎる……。


「よ、お帰り」

「ただいま! 巨大でタフだったけど、やはり皆強いわね」


 そういうユイこそだ。

 死神ベイカラってより、戦神ヴァイスって印象だ。


 さて、あの四枚翼のドラゴンたちと、かち合う気はない。

 高度を下げるぞロロ――。

明日も更新です。

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コミックスファイア様から「槍使いと、黒猫。」1~2巻発売中。

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