二百七十話 新しい魔法書
「クククッ……その聞きようだと……気になるようだね」
そりゃな、バルミントを生んだロンバルアは荒神カーズドロウに仕えている高・古代竜だ。
「……はい」
「夜の瞳を鋭くさせて男前だねぇ……だが、安心しろ。わたしはどちら側でもない……が、心境はホウオウ側といえるか」
よかった。バルミントの血筋はホウオウ側といえる。
俺もホウオウ側に協力してくれと頼まれていたし。
「あ、そうなのですか、心境というと……」
「レーレバ婆が荒神ゲシュミュルとその使徒と何回か戦っていたからだ。そして、そのレーレバ婆曰く「高・古代竜は荒神同士の争いで激減したんだ! 忌みする争いだね! どの荒神だろうが潰すよ」と、キツイ口調だった。その元気だったレーレバ婆が亡くなっても、未だに、その争いは続いているようだからねぇ……この地域の荒神ゲシュミュルを含めて力を持つ荒神、呪神、亜神は居る。特にアズラ側はその信徒を含めて、あちらこちらの魔界の神、神界の神の関係者へ喧嘩を売るから注意が必要だ。ま、そのせいで自滅する信徒は多いが……」
さっきの注意はそれか。
「……亜神ゲロナスも同じような感じの信徒が多いのですか?」
「同じだ。気持ち悪い造形の寺院を根城にしている。そして、わたしが時々助けてやっている黒髪の女魔術師が住む地下迷宮へ攻撃を仕掛けてる連中の一つだ。その際に下僕の姿を見たが……あまり好きな姿では、ないねぇ」
魔術師は女か。
気になる、特に黒髪……。
あ、そういえば、スライムが水溜めに浮いていたのは……。
「水溜めにスライムがありましたが……」
「そうか、メッセージだろうね。ここ暫く放置していたからねぇ……まだ戦いは続いているようだ」
「見なくていいのですか?」
「いいんだよ。わたしゃぁ、荒野の魔女だよ? 基本は悪だ。
気が向いたら助けているだけで義務なんてない。それに今は生まれて初めて契約を結んだ存在が目の前に、大事な大事な高・古代竜の子供、バルミントも居る」
俺を見る目力は強い。
「そして、久しく悪の混沌としての生き方しかしてこなかったわたしにとって……これは新たなる使命。もはや、お前たちの方がわたしにとってなによりも重要な存在なのさ……当時は馬鹿にしていたが、今思えば、あの“嘆きの賢者”が語る女の言葉は嘘ではなかったのかもしれないねぇ……」
嘆きの賢者という者が存在しているらしい。
その喋ったサジハリの言葉は本物だ。
言葉の節々からくる威厳と物悲しさ。
そして、悠久の時を生きた古き力を如実に感じさせてくれた……。
彼女ならば、バルミントの良き母になってくれるはず。
「……少し安心しました」
「クククッ、正直な男だねぇ、夜の瞳を持つシュウヤカガリ」
「可愛いバルのためですから、ロロだっておっぱいを、俺の眷族たちだって、皆、可愛がっていたんです」
俺は魔力の他に、偶然だけど血もあげたし。
「そうかい。神獣も……そういや、さっき、その神獣の巨大な姿を見た時は、吃驚して腰が抜けそうだった……ん? ということは、初めて会った時に話をしていた蜃気楼な物を……神々の黄昏、秘宝、神遺物を集めたのだな?」
集めたさ、ロロとの約束を守るために。
聖王国で美女の願いを蹴り魔境の大森林を駆け抜けてな。
「……確かに色々と集めて、植物の神サデュラと大地の神ガイアと会話を行い、ある酒を貰い、ロロに飲ませました」
「定命の世界によほどのことがない限り“ちょっかい”は出さないセウロスの神々と対話を行なったと……やはり凄まじい男だねぇ。シュウヤカガリは御伽噺の登場人物なのかい? ひゃひゃひゃ、わたしはそんな男と契約を……ぐふふ」
うぉ、語尾の最後、突然、強烈なプレッシャーが……。
そして……サジハリさんの顔の皺がまた取れている? 歳が二十代と言われても分からないぞ……。
「――にゃおお」
ロロさん、黒豹タイプに変身していた。
神獣の話をしているのが分かるのが、自慢気な表情を浮かべている。
そして、ふさふさの柔らかそうな首周りの黒毛内部から黒い触手たちを若返っているサジハリへ伸ばしていた。
伸ばされた複数の触手たちがサジハリさんの全身を撫でるように触っていく。
彼女は撫でられても昔のカルードのように微動だにしなかった。
瞬きすらしない。
そんな彼女は頬にピタッと付いた触手の平たい先端を優しく撫でていた。
同時に目の前にある平たい触手を片手で掴むと、入念に触手の裏側をモミモミと揉んでいる。
……古竜といえど、やはり、あの裏側にある肉球の魔力に勝てないらしい。
「そうかいそうかい……神様をねぇ、凄いねぇうむうむ。美味しい酒だったんだねぇ」
ロロは気持ちを伝えているようだ。
サデュラとガイアの合体話でもしているのか?
彼女は笑顔で黒豹に語りかけていた。
「ンン、にゃおん」
ドヤ顔の黒豹さん。
触手を収斂させて戻していた。
機嫌がいい笑顔のサジハリさんを見ながら、
「……さっきの話ですが、この辺りには、地下迷宮が複数あるのですね」
「神々と対話したシュウヤも他の人族たちと同じように興味があるのかい?」
「ありますね。今、メインに暮らしている場所が【迷宮都市ペルネーテ】ですから」
「知らぬ名だねぇ。前に聞いた遠い南方にあるマハハイム山脈を越えた先にある都市の一つか。わたしも迷宮都市なら幾つか知っているぞ。【ゼルビア皇国】が【ドンレッド蛮王国】の侵攻から守っている【蟲迷宮都市ハンブレイン】、【エイハーン王国】の【シャンドラの秘宮】ここは宗教国家の迷宮と不可思議なルートで繋がっているとか聞いたな。そして、もう都市ではないが、ここから遥か遠い北東の地……黒き環から出現した魔軍夜行により滅びた都市の地下にある迷宮がある。だいぶ前だが、そこの手前の森に暮らす嘆きの賢者クリストが「貴女にもわたしにも運命の相手は居る」と、語っていた……」
黒き環と嘆きの賢者か。
アイテムボックスにあった巨人関係の断章の一つにそれらしき記述があったことは覚えている。
世界は広い……至るところに何かがある。
「そして、関係ないと思うが、黒髪の女魔術師もその辺りの地理を知っているような口ぶりだったねぇ」
サブリミナル効果じゃないが、何度も出てくる黒髪の女魔術師が気になった。
「……その黒髪の女魔術師と会えますか?」
「クククッ、同じ黒髪故か? 興味を持ったようだな」
「そうですね」
黒髪だから、もしかすると……。
「了解した。後でメッセージを見てから、連れていってやろう」
「ありがとうございます。その女性と少し話をしてから俺は屋敷に戻ろうかと……ところで、ここは家というより遺跡に見えますが……」
黒曜石のような岩肌をなぞるように指で触れながら話していた。
「ここは、昔、レーレバ婆たちと一緒に住んでいた隠れ家だ」
婆さんたちと暮らしていた家か。
「……昔、住んでいた場所ということは、お婆さんたちは……」
遠慮気味に聞く。
「そうだ。レーレバ婆を含めて、わたし以外の一族たちの全員が死んでもういない……しかし、知り合いの古竜アルディットたちならば、まだ生きているはずだ。遠い南の山脈の地に住むシュウヤなら、南に居るはずの古竜の名は聞いたことがあると思うが……どうだ?」
一族……サジハリさんの孤独か。
さっきの言葉の深みに理由が当て嵌まる。
そして、彼女が尋ねてきたアルディットの名は聞いたことがある。
第一王子レルサンが乗っていた古代竜?
レムロナが守護聖獣アルディット様と、妹のフランと会話をしていたことは覚えている。
「……聞いたことはありますよ。守護聖獣、人族の国からそう呼ばれて使役されているようですね」
「使役だと? 何か訳がありそうだな。誇りある高・古代竜が理由も無しに、たかが人族に縛られる訳がない」
サジハリさんは顔に皺を増やして眼光を鋭くした。
縦割れた色彩から爬虫類を感じさせる。
やはり、彼女は古竜だ。迫力が並じゃない。
「……他にも竜騎士も存在しているので、何かしらの魔法かスキルがあるのでは?」
大騎士、竜魔騎兵団の団長、皆、喉元に緑色の竜マークがついた特殊布を装着していた。
「ある。昔から竜族の卵は奪われ続けているからな。その結果、幼い時から竜が人に飼われて契約を結ぶと現れる紋章の研究も進み……独自の竜を従わせる印字魔法が発展したと、更に、専用のスキルが確認されていったようだからな。砂漠のムリュ族が叡智な力を持つのも知っている。しかし、わたしらにその魔法とスキルは効かないはず。自ら望む場合は別だが……」
と、すると、アルディットさんは自ら望んだ結果か。
オセベリア王国の王族と何か関係がある?
しかし、竜の卵を奪い使役して、契約の紋章の研究か。
中庭で飼っていたバルミントと、俺の親指にあった紋章についてレムロナは見向きもしなかったが……。
バルミントの場合、俺を大騎士へ誘う理由も兼ねて黙っていたのかもしれない……。
それとも、たまたま親指の爪にあるマークに気付かなかっただけかな。
サジハリさんは高・古代竜だから、一瞬で俺の親指にあったバルミントとの契約の証に気付いたようだったけど。
「……この契約の紋章の研究ですか」
契約の印、研究と聞くと、オセベリア国の最高機密とかにありそうだ。
「その通り……憎たらしいが、それも知恵であり力。寿命は短く脆く弱いが……稀にわたしも目を見張る人族が居ることは知っている。だからこそ侮れない。戦う場合は容赦はしない」
その言い方だと、人族の全てを餌として見下しているわけではないようだ。
「……優れた偉業を語り継ぎ、英霊に続こうと努力を続ける人も居ますからね。で、質問があるのですが」
恐縮しながら聞く。
「なんだ? それと、その、なんだ、もう……べっ別に契約したのだから……気軽に話をしてもいいのだぞ?」
サジハリさん、自分で言ってて恥ずかしいのか、可愛い口調になっている。
「……それじゃ、その言葉に甘えて少しずつ。実は、この隠れ家に到着するまでに、地上で都市らしき場所が見えたんだが……そこが【ゼルビア皇国】の都市かな? とね」
「そうだ、詳しく言うと【ゼルビア皇国】の一部。旧【セントライン王国】辺りの都市のはずだ。【ゼルビア皇国】は馬鹿な竜を使い近隣の国々を攻め滅ぼし吸収をしている大国でもあるからな。しかし、所詮は人族だ。わたしの場合、高い無空、黒い世界に棲むモンスター銀ブブの方が歯ごたえがある」
黒い世界というと宇宙空間?
銀ブブというモンスターは、前に俺が見たエイリアン?
「……さて、ここでの会話はもう仕舞いだ。家の中に来い。荒野のように煌びやかな宝はないが、こっちはこっちで、お婆たちが集めていた物があるから特別に見せてやる」
レーレバ婆たちが集めていた物か。
死んだと聞いたが、高・古代竜にも寿命があるのだろうか?
「ガォガォ――」
寿命のことを考えていると、バルミントが四枚翼を動かしながら俺の脛に頭を衝突させてきた。
「にゃおお」
黒猫が鳴きながらそのバルミントの頭の上に乗っかる。
一対のお豆型触手を前方へ伸ばし、そのまま『あっちへいくニャ』風に指示を出してから、外へ向かっていく。
折角、洞窟の家の中に案内してもらっているのに。
「……バルミント。後で、修行場所に案内するから遠くに行くな」
「ガオォ」
サジハリさんの言葉にバルミントは元気よく返事をしている。
「ロロも聞いたな?」
「にゃああ」
一応は分かったらしいが。
「クククッ、元気だねぇ……しかし、わたしゃぁ、嬉しい」
サジハリさん、顔は少し若返っているので朗らかで美人母のような顔に。
「バルミントも慕っているようです」
「ふむ。あの子の気持ちは痛いほど伝わっているよ。殺戮を知らない純粋な愛だけで育ったようだがね」
そりゃ俺たちの責任か。
「……すみません、もっと早く知らせるべきでしたか?」
「いや、大丈夫だ。頭部に乗っていたバルミントはちゃんと狩り中の激しい機動でも、わたしの狩りの仕方を見て学んでいた。しかし、子供を、本当に高・古代竜の子供を直に見れるとはおもわなんだ……」
切ない表情を浮かべるサジハリ。
亡くなったお婆さんのことを聞こうかと思ったが、そんな顔されると聞けないや。
「……サジハリ、家にある物とは……」
「あぁ、そうだったね。こっちだ」
遊んでいるロロとバルミントを残して、そのままサジハリの背中に流れた長い髪を見ながら家の中を進む。
洞窟はだんだんと窄まっていく。天井も低く黄ばんだ横壁も狭くなった。
狭くなったが、黒曜石の壁の一部に綺麗な造花のインテリアが目立つようになる。
造花と思ったけど違うようだ。
花の香がゆるやかに鼻腔を刺激してきた。
いい匂いに包まれる。
そして、その花は美しい鸚鵡をイメージさせる鮮やかな極彩色の花となっていた。
美しい……ここ、洞窟内だけど、綺麗な花畑の中を歩いているように感じさせてくれた。
さまざまな色彩がさながら絵のように対照を為す。
そんな綺麗な壁から生える花から放たれる明かりが眩しくなると、洞窟の闇が淡く剥がれ落ちていった。
「この花は不思議だろう」
「はい……造花ではないのですか?」
「微妙に違う。レーレバ婆が造った永遠の花。わたしの鼓動と魔力に反応する――」
先を歩くサジハリさんは、明るい照明を身に受けながら華麗に腕を振るう。
彼女の下にあった人影も泳いだ。
彼女は生活魔法の風を操ったのか洞窟通路の玄関口を流れる澱んだ空気をも入れ替えるように、埃を風に乗せて外へ放出。
風が通った場所は、黄ばんだ線も消えて煌びやかな光が増していた。
魔力の風だから? 掃除魔法?
瓢箪飾りがある台所らしき場所を過ぎて、左に曲がる。
その曲がっている右壁の表面に、子供が悪戯で削り仕上げたような、子供と竜の絵と一緒に言葉が刻まれてあった。
さ・じ・は・り・れー・ればー・だ・い・す・き。
彼女が子供の頃に刻んだ言葉か?
……家族の情景が思い浮かぶようだ。
切ない感情が身を支配しながら左折。
すると、岩をくり貫いて作られた開放的な奥行きがあるリビングが出迎えた。
「……ここが主な生活場所だ」
ズームレンズが引くように全体を見ていく。
サジハリさんに反応した天井の造花型の魔道具照明から淡い木漏れ日のような琥珀色の光が落ちてきた。
藁帽子が乗った大きなソファベッド。
小さいベッドが一つ。
長方形のこじんまりとした黒机が一つ。
象嵌が凝った背もたれの黒椅子の数脚が、黒机を囲む。
椅子の背もたれに、厚皮のケープと古風な手提げ袋が掛けられてあった。
部屋に埃が目立つので、ここでもサジハリは風を起こし綺麗にしていく。
埃が払われたソファーは点々とした花模様が綺麗なソファだった。
爽やかな風により藁帽子が空を漂う。
蛻の殻といった印象だったが、がらりと変わった。
天井から柔らかい曲線を描くように続いている横壁も綺麗だ。
その先にある扉前まで、サジハリは颯爽と歩く。
ドワーフの背丈しかない雰囲気がある円扉を横にずらして開けるサジハリ。
しかし、それを開けても防護壁のようなライラックの花と植物の蔓に入口が覆われていた。
同時に古びた紙の匂いが漂う。
サジハリは流線型のマークが表面にある細長い手を、そのライラックの植物へ伸ばし魔力を放出した。
すると、ライラックの蔓が自動的に蠢く。布を絞った音を立てながら扉の内側へ収納されていった。
蔓の纏まった動きがカッコイイ。
蔓の防護壁がなくなり、姿を晒した部屋は四角形。
埃も舞うが、またも、サジハリが風の呪文を無詠唱で放つと、舞っていた埃はあっという間に回転しながら一つに纏まって端にあるゴミ箱の中へと納まり小さい部屋が綺麗になる。
風属性は掃除が楽だ。
そういえば、メイド長と副メイド長が生活魔法で掃除しているところを見たことがある。
しかし、彼女たちは生活魔法を使う機会は少なく掃除を自らの手で行なっていた。
屋敷の掃除風景を思い出していると、サジハリは白布を捲る。
その下にあった家具は古風でどっしりとした書棚。
魔法書、本の束、短剣、翡翠のような縦縞模様の石、マグカップ、岩石の塊、足袋、透明な瓶に詰められた蛸足が飾られてある。
大量にある訳じゃないが、本も積まれてあった。
サジハリが見せたい物とはこれか。レーレバ婆が集めていた物……。
普通の本から、普通の魔法書、魔力を膨大に内包させている書物、魔力が周囲に漏れている書物。
魔造書の類もあるようだ。
本のタイトルは……。
荒神大戦図解、セントライン薔薇騎士団、クイルの隧道、神玉の灯り、夜の歌、下位古代語、魔界の八賢師セデルグオ・セイル、ソンゾルとテルポット族概論、十二樹海の結界と王樹キュルハの関係、地蟲穴、術神……、妖魔使い、空飛ぶクラゲの目的、秘密の神ソクナー、天帝フィフィンドの内臓群、迷宮水晶核と魔石の運用、神官王と竜族の恋。
といったように色々な本が並ぶ。
「これらの本は人族から?」
「狩りついでに奪ったものとレーレバ婆は言っていた」
「へぇ、魔法書もある」
触ってないが、属性が合い読んで理解すれば消える魔法書と分かる。
「言語魔法だと思うが……欲しいなら、やろう」
「おぉ、なら……」
サジハリの言葉を受けて、魔法書を触り、俺と属性が合う魔法書を探していった。
魔力が感じられる魔法書は二つだけあった。
「この二つの魔法書を貰うよ」
サジハリに二つの魔法書を見せる。
「……魔力を感じられたのはそれだけかい? 全ての属性を持つわけじゃないんだねぇ」
意外だ。という口調だ。
「そうだよ」
「ふむ。属性は一点型か。そういえば、さきの狩りでも王級を超える素晴らしい氷魔法を見せていたな」
「ありがとう。一応、得意魔法の一つだからね。だが、基本は槍使い。相手に合わせるタイプだ」
魔法よりも、神王位、近接のモンスターと戦う方が胸躍る。
「……人族たちに、軍人、武芸者と呼ばれる人種が居ることは知っている。その思考に近いのだな」
「八割はそんな感じかも」
笑いながら話していた。
「クククッ、そうかい。さ、その魔法を遠慮せず、覚えるがいい」
と、魔法書に視線を配るサジハリ。
その前に、なんの魔法か聞いてみるか。




