二千百三十三話 【大鳥の鼻】の窮地と星槍の花曼荼羅
アキレス師匠の昔話を聞き、皆で串焼きと鉱石飴を食べながら大通りを進んでいく。
カリィが不意に足を止めた。
その視線の先には、煤け、半分ほど崩れかけた煉瓦造りの古い建物があった。
今は【大鳥の鼻】のシンボルである『鋭い嘴を模した紋章』が刻まれた旗が掲げられている。
「……あァ、あそこサ。ボクたちが血を流して守ってた、タンダールの拠点跡……今はあんな、鳥の餌場みたいな旗が……って、おやァ?」
カリィが悪態笑顔を浮かべた時、ミシッと軋む音が響く。
更に、ツィィンとした耳が痺れるような感覚を伴う音が耳朶を震わせた。
古い煉瓦の建物が爆発し、周囲に残骸が散る。
その瓦礫と壁を突き破って、二つの人影が路地に吹き飛ばされてきた。
「ぐはッ……!」
「きゃあッ!」
血を吐きながら地面を転がったのは、二振りの長太刀を持つ男と、額に鴉の入れ墨を持つ銀眼の女。
あれは、以前ペルネーテの会合などで見かけた【大鳥の鼻】の幹部、七色長太刀使いのガイと影使いのヨミか。
二人とも全身傷だらけ。
ヨミが展開している防御用の影はズタズタに裂かれていたが、瞬時に回復し、ガイを守るように扇状に影が展開しながら共に後退していた。ガイも体勢を持ち直すように下段に長太刀を構える。
そこに、
「ギャハハハハハ! 脆ォい! 脆すぎるぜェ、【大鳥の鼻】の幹部様ァ! もっと踊れ! もっと血ィ流して俺を楽しませろォ!」
崩れた壁の土煙の中から異様な姿の男が飛び出してきた。
全身に刺青を入れた筋骨隆々の武闘派。
両目は、無数の個眼が密集したような不気味な複眼へと変異している。
両手首には輪状の腕防具、武器を身に着け、右腕の手には巨大な牛切り包丁的な段平を握っていた。
背からは、半透明で薄気味悪い四枚の巨大な蜻蛉の羽が生えていた。
レベッカが、
「あの幻影蜻蛉と、筋肉男は、旧神ゴ・ラードの眷属に取り憑かれている?」
「南の樹海では活発状態のようですからね、そうでしょう」
「蜻蛉型の浸食を受けた男か。だが、まだ意識を保っている」
「イカレ具合との、共存ならボクとも似ているかナ?」
「あの男からは、カリィのような陽狂さは感じないが」
「盟主♪ 素で、装いを剥がさないヨ、恥ずかしい」
カリィは、変なポーズを取り、怪士ノあやかしを右手に召喚。
アキレス師匠は、カリィと俺を見てから、少し溜め息を吐き、
「……ふむ、どちらにせよ、狂氣さを醸し出しているあの男は、旧神の力を己に利用できている。相当な精神力を持つということだ。魔族の血脈だろう」
アキレス師匠の言葉に頷く。アキレス師匠はタンザの黒槍を掌の上で回転させる。
すると、爆発音――。
筋骨隆々の武闘派が、段平を振るい、そこから魔刃を飛ばしていた。
<バーヴァイの魔刃>のような魔刃か。ヨミは盾の形をした影でそれを防ぐ。
そのヨミの影に守られていたガイだったが、ヨミの影を迂回するように礫が飛来した。
ガイは、長太刀を掲げ、
「――クソッ……動きが妙すぎる!」
礫を防ぎ、次々にヨミの影の盾と刃を超えて飛来する礫に対して、右に離脱し、虹に輝く長太刀を振るい、礫を斬るように防いでから、<雷炎縮地>のようなスキルで、加速し、筋肉男に近付いた。
筋肉男はガイの左、右のフェイク斬りからの突きに対応が遅れたように見えたが、右手首の輪状の防具で突きをブロック。
甲高い音が響いた。そこに、
「ハッ、そんな突き、意味がない。魔界や神界だろうと、この力を得た以上、すべての闇ギルドを俺が潰して、すべての覇権を俺が頂くんだよ!」
吠えながら、巨大な段平を無造作に振るう。
その暴力的な一閃を、ガイは中段の防御で辛うじて受けきり、後退した。
直後、彼の体が虹色に輝き、空間に滲むように消え――。
続けてのガイの斬り上げは、からぶった。
筋肉男は素早い。ガイは驚愕しながらも、
「――長太刀の剣閃が、ことごとく躱され――」
と、連続的な一閃のスキルを繰り出すが、筋肉男は段平を防御に使わず、ガイとヨミの動きを見るように不敵な笑みを浮かべたまま避けていく。
ガイは、歯痛を堪えるような表情を浮かべて、ヨミと共に後転した。
ヨミは影を操作しつつ、
「――私の影からの不意打ちすら、キモチワルイ目で完全に見切られているわ……!」
蜻蛉の羽を持つ男は、足下から突然生えた、影の刃の群れを段平の一本を下げて、防ぐ。
その反動で宙空に浮かびながら、ガイとヨミに向け、無数の礫の攻撃を繰り出していた。
「ハッ、止まって見える――お前らのノロい剣も影もなぁ!」
「笑って居られるのも今の内――」
と、ヨミの複数の影が、筋肉男に向かう。
その複数の影に、筋肉男は、「無駄だ。俺は他とは違うんだよ――」と背から伸びた半透明の羽を刃に変化させて、対応、迎撃している。
筋肉男は重そうな段平を肩に担ぎ、
「さァて、次はどっから千切って――」
男の姿がブレる。直進かと思いきや、鋭角にジグザグと軌道を変えながら、飛来しているヨミの影の刃を避けてみせた。
蜻蛉特有の、予測不可能な超機動だ。
「くるなッ、くるな――」
ヨミは焦燥の声を上げながら筋肉男を近づけまいと影の刃を増殖させる。
ガトリングガンから放たれる無数の弾丸のように、漆黒の刃を連続で撃ち出していった。
筋肉男は、それら影の刃を、悠々自適に、避け続けたが、
「ん?」
「ハッ、引っ掛かった!」
ヨミの甲高い嘲笑声が響いたように、氣配を殺していた小さい根のような無数の影の網が、地面に展開されていたようだ。
筋肉男の片足を押さえることに成功していた。
ヨミは太い影の刃を造り上げ、突進させる。
だが、青筋を立てている筋肉男は、「アァ? こんなの――」と、右腕の魔剣がブレる。その魔剣の刃が足下の影の網をすべて斬ると、筋肉男を狙った、太い影の刃をも、スパッと両断した。
続いてガイの七色に光る礫がその筋肉男に向かうが、男は余裕の間合いで後退し、右に移動して避ける。そのまま反転して地面を蹴り、ガイとヨミへと近付こうとした。
だが、その筋肉男は宙空で不自然に動きを止めた。
複眼の幾つかの虹彩が蠢くと、路地に立つ俺たちに氣付いた。
「……随分と魔力が高い連中……目障りだ、あいつらを先に潰すか……」
筋肉男は呟くと、体勢を少し沈めて体が上にブレる。
上空に跳躍し、屋根の上に着地し、そこから、俺たちに向け斜め下に魔剣を突き出す。
と、半透明の四枚の巨大な蜻蛉が、彼の体を覆う。
同時に両腕ごと輪状の防具が少し膨らみ魔力の連動するようにうねると、魔剣の切っ先に魔力が集中し、そこから無数の魔力の礫が飛来した。
大きい駒の<夜行ノ槍業・召喚・八咫角>を斜め上に出す――。
その魔力の礫を防いでいく。
硬質な音が何重と響く、魔力の礫は、物理属性も高い弾丸系か。
ユイが、
「……いきなりの攻撃とか、でも、【大鳥の鼻】の幹部が追い込まれるとはね」
「あぁ、逃げる様子もないようだし、あの筋肉男が戦いを望むなら徹底しよう」
<闇透纏視>と<隻眼修羅>の観察を強めた。
右の視界にいるヴィーネは俺を見て、頷く。
「では、ご主人様、先に仕掛けます」
「ボクは裏側に――」
「なら、わたしは前ね」
「おう」
ユイとヴィーネは左右から歩き出す。
カリィは跳躍し、建物の屋根に跳び移る。
「にゃ」
「ん」
足下の黒猫は黒豹に変化した。
通りの野次馬たちに向け走りより、「にゃごぉ」と吼えて、退散させようとしているが、少し猫気味の声なだけに、可愛さのほうがあるようで、「「おぉ、大きい黒豹ちゃんだ!」」と一部の一般の方々を逆に興奮させてしまっている。
エヴァは緑皇鋼の金属で簡易の壁を作って一般の方々を守ろうとしていた。
相棒は尻尾を振るって、地面を叩くが、仕方ないといったように、俺を見た。
<魔闘術>系統の<水月血闘法>を発動しつつ――。
「相棒とエヴァは、その方々の近くで、見といてくれ」
「分かった」
「にゃ~」
アキレス師匠は、
「ふむ、わしも、最初は様子見といこう。シュウヤたちが戦うなら逃走先も考えて、と、カリィが先に移動していたか。ならば、わしも<従者長>の実力を見るとしようかの――」
カリィの背を追うように跳躍し、屋根に着地していた。
光魔ルシヴァルではないアキレス師匠だが、機敏さも負けていないのは、さすがだな。というか、眷族化してほしいんだけどなぁ。ま、こればっかは、な。
と、筋肉男を追うヴィーネとユイを見ながら、俺も前に出た。
体内の氣を巡らせる<経脈自在>と<天地の霊気>を起動し、そこへ水神由来の<滔天神働術>と<滔天仙正理大綱>を重ね合わせる。清冽な魔力が全身の血管を駆け巡り、水氣を帯びた魔力が立ち上った。
更に<水神の呼び声>と<水の神使>で水属性の理を深めつつ、両手へ<握吸>と<勁力槍>を同時に再発動――魔槍杖バルドークを握る力を強める。
ヴィーネは翡翠の蛇弓から光線の矢を射出していく。
宙を直進した光線の矢は、半透明の礫を数個貫いた。
しかし、複数の礫が上下左右から精密に、光線の矢に飛来し、衝突し、相殺されていた。レベッカの蒼炎弾も複数の礫と衝突を繰り返し、相殺される。
だが、<光魔蒼炎・血霊玉>は礫を貫いて、筋肉男に向かう。
筋肉男は体に似合わない動きで跳躍し、<光魔蒼炎・血霊玉>の蒼炎の勾玉を避けて、床に着地し、横にまた跳び、皆の遠距離攻撃を避けていった。
ヴィーネは翡翠の蛇弓を消し――。
「ユイ――」
ユイに合わせて方向に走り出す。
蜻蛉の男は、鋭角なジグザグ軌道に対し、ヴィーネは<魔闘術>系統である<光魔銀蝶・武雷血>を発動した。
ユイも<血液加速>を強めて、逃げる男を追う。
男は背から出した四枚の巨大な蜻蛉の羽を拡げ、鱗粉のようなモノを撒いた。
それを避けるユイとヴィーネ。
避けた空間が毒々しい色合いに変化――。
「毒もあるのか――」
即座に冷氣を練り上げ、《氷命体鋼》を起動する。極寒の魔力が周囲の毒素を凍てつかせながら広がり、牽制のための絶対零度の空間を作り上げた。
そこから生み出した《連氷蛇矢》を放つ。
大蛇のようにうねる無数の氷の矢が、鋭角に飛び交う男の逃走ルートを的確に塞いでいく。更に、上空から巨大な氷の石棺《氷縛柩》を連続で落下させ、偏差射撃で追い詰める。
縦横無尽に超機動を繰り返していた筋肉男だったが、計算し尽くされた氷の弾幕に逃げ場を失い、数発の《氷縛柩》がその屈強な肉体に直撃した。
「――くっ」
追撃の手は緩めない。掌から五つの<光条の鎖槍>を同時展開し、男の急所へと射出する。
焦ったように見えた筋肉男は全身の刺青を禍々しく発光させた。
無数に密集した複眼から、ジリジリと空間を焼くような魔光線を一斉に放つ。
眩い光を放つ五つの鎖槍は、その魔光線の網目を力強く貫いていく。
だが、男の背から生えた蜻蛉の羽が不気味に震え、半透明な幻影となって膜状に広がった。途端に空間が歪んだかのように、五つの<光条の鎖槍>は急激に速度を落とされる。まるで泥濘に沈み込むように、鎖槍は膜に吸い寄せられ、男の肉体に届く直前で完全に静止してしまった。
力任せな外見に反して、あの複眼と羽を連携させた防御機構は異常なほど精密だ。
五つの<光条の鎖槍>は膜に阻まれてしまった。だが、敵の足を止め、防戦に回らせるという牽制の役割は十分に果たした。
両手首の<鎖の因子>から梵字に<鎖>を放つ。
――左右から<鎖>が弧を描き、膜を避け、筋肉の男の頭部と脇腹に向かう。
筋肉の男に当たるかと思われたが、筋肉の男は、両腕を交差させ、手首の輪状の防具を激しく打ち鳴らした。
ガキンッ、ガキンッ!
と、耳を劈くような重厚な金属音が鳴り響き、そこから衝撃波を伴う魔力が全方位へと爆散する。<鎖>は宙空で力を失ったように弾かれた。
<鎖>を消す。
大氣を震わせるような衝撃波に、ヴィーネとユイが身を低くして耐える。
その隙を突き、男は右手に握る巨大な牛切り包丁的な段平を高く振りかぶった。
「潰れろォ!」
段平がユイへ向けて振り下ろされる。
だが、その段平が振り下ろされるより早く、男の背後の死角から、銀色の凶刃が飛来した。《氷縛柩》を向かわせるが、筋肉の男の足下から浮き上がった半透明な蜻蛉が氷の石棺の《氷縛柩》を防ぐ。
そこにヨミたちを守っていたホフマンが、<血道・霊凝肢>を放っていた。筋肉の男に青白い魂の手の掌底から拳の一撃が決まる。
筋肉の男はたじろぎ、
「よそ見してる場合じゃないヨォ!」
屋根の上から跳躍したカリィだ。
彼は宙空で体を捻りながら、<導魔術>で操作した短剣『怪士ノあやかし』を、男の延髄へと射出していた。
しかし、男の無数の個眼が密集した複眼は、たじろぎながらも、背後の動きすら確実に捉えていた――。
「見えてんだよォ!」
男は振り下ろそうとした段平の軌道を強引に変え、背後から迫る短剣を巨大な刃の腹でガキィンッと弾き飛ばした。
「おやァ? 後ろの目も節穴じゃないみたいだネ!」
カリィは悪態笑顔を浮かべつつ長い舌を出し、弾かれた『怪士ノあやかし』を指先の動き一つで宙空で静止させる。
そのままブーメランのように軌道を変え、再び男の足元を狙って斬り込ませた。
同時に、カリィ自身も屋根から滑空するように降り立ち、爪先から刃を出しつつ、回転しながら男の懐へと迫る。股間が微かに膨らんでいるのが見える。この狂った状況に興奮している証拠だ。
「小賢しい小蝿がァ!」
男が左腕の輪状の防具を盾にしてカリィの蹴りを防ごうとした瞬間、今度は真上から黒い閃光が降ってきた。
「カカッ! 背後と下ばかり気にしていると、上が疎かになるぞい!」
アキレス師匠だ。
タンザの黒槍が鋭い刺突となって、筋肉男の脳天を狙う。
男は背の半透明な蜻蛉の羽を激しく震わせ、宙空で不自然に上体を捻る。
蜻蛉特有の超機動で、師匠の黒槍をギリギリで躱し、そのまま後方へ跳躍して距離を取ろうとした。
だが、その退路はすでに塞がれている。
「逃がしません!」
ヴィーネが<光魔銀蝶・武雷血>の残像を引きながら、男の側面へと回り込んでいた。彼女は再び翡翠の蛇弓を出現させ、<血魔力>を込めた光線の矢を至近距離から射出する。
男は四枚の蜻蛉の羽を盾のように前方に展開して防ごうとしたが、そこにユイが<血液加速>の速度に乗って踏み込んでいた。
「遅いわよ」
ユイの神鬼・霊風が白銀の軌跡を描く。
放たれた<銀靱・壱>。神速の袈裟懸けの斬撃が、男が展開した蜻蛉の羽の片側を、防御の魔力ごと綺麗に削ぎ落とした。
<魔闘術の仙極>と<仙血真髄>を意識し、発動。
「ガァァァッ! このォ!」
空力バランスを失い、痛みに狂乱した男が血しぶきを上げながら反撃の段平を振り回す。その大振りの隙を見逃さない。
魔槍杖バルドークを両手で握り直し、<雷炎縮地>で一氣に間合いを詰めた。
「――よそ見してるのはお前だ」
男の複眼がこちらを向く。
至近距離で<超能力精神>――。
衝撃波をもろに受けた筋肉男が後退し、背の半透明な蜻蛉がブレる。
筋肉男の体が浮かびながら痺れたように仰け反った刹那――<雷竜の魂魄>と<雷竜の咆哮>を発動――。
雷を帯びた衝撃波が、俺から迸り、筋肉の男を焼く。
筋肉男の魔力を帯びた刺青と複眼の一部が破裂していくのを見据えながら、左手に仙王槍スーウィンを召喚する。
右の魔槍杖バルドーク、左の仙王槍スーウィン――。
二振りの槍から<水極・魔疾連穿>を繰り出した。
瞬く間に放たれた無数の突きが、筋肉男の巨体を容赦なく貫き、穿ちまくる――。
その勢いを殺さず、<脳脊魔速>と<魔仙神功>で思考と肉体を極限まで加速させた。手元の魔槍杖バルドークを魔星槍フォルアッシュへと変化させ、必殺の<星槍・無天双極>を解き放つ。
魔星槍フォルアッシュの柄から星々が誕生するような閃光が発生――。
閃光の中から複数の銀色に輝く十文字槍が現れ、閃光を引き連れながら直進――。
複数の十文字槍は、宙空に残った筋肉男のすべてを穿ちきる。
更に各十文字槍の穂先に集約した閃光が花弁のように四方八方に拡がった。
巨大な花曼荼羅のような形へと変化。
巨大な花曼荼羅は天井を大きく削りながら、筋肉男が用意してたか不明な、周囲の半透明な蜻蛉の幻影を消し飛ばし、路地の壁をも抉るように消した。
段平は宙空で弾かれ続けていた。
魔星槍フォルアッシュに吸い込まれるように、銀色に輝く十文字槍は消える。
良し、完全に倒しただろう。
<脳脊魔速>を終わらせる。
「シュウヤ、今のが召喚星槍だな。真に見事な槍武術よ」
アキレス師匠の言葉に恐縮し、拱手、そして、
※星槍・無天双極※
※星槍十文字槍流:召喚星槍最上位スキル※
※異空間アバサに封じられている星槍十文字アウンの召喚技※
※称号の覇戈神魔ノ統率者と血魔道ノ理者が必須※
※エクストラスキル<翻訳即是>と<脳魔脊髄革命>が必須※
※異空間結界に干渉しうる高能力が必須※
※恒久スキル<光魔の王笏>、<天賦の魔才>、<怪蟲槍武術の心得>が必須※
※<火焔光背>、<十二鬼道召喚術>、<言語魔法>、<紋章魔法>、<古代魔法>と無数の魂を喰らっている魔槍杖バルドークが必須※
※星槍十文字槍流免許皆伝であり、魔族ララブギーアであるギュララに魔槍杖バルドークの魔力と思念を浴びせ、そのギュララの血と魂を吸収した魔槍杖バルドークが必須※
※ギュララの師匠テン・オハズムがギュララに伝授していた<召喚星槍・無天双極>をハルホンクが喰らった結果<星槍・無天双極>を獲得※
「はい、皆の誘導がありましたからね」
「うむ」
アキレス師匠の嬉しそうな表情を見て、嬉しくなった。
「ンンン――」
背後から黒豹が駆けてきた。
師匠と俺の足を交互にど突いてくる。
「カカッ、神獣様、おてやわらかに頼みますぞ」
「にゃ~」
そこに、ガイとヨミたちが近付いてくる。
「シュウヤ殿、そして、【天凜の月】の方々、礼を言う」
「ありがとうございました」
「おう、こちらに向かってきたから対処したまで」
二人の無事を確認しつつ、倒れた筋肉男が残した、わずかな痕跡に視線を向ける。
「それで、今の男は何者だ?」
「【天衣の御劔】と【髑髏鬼】の武闘派幹部モラサです。急に強大な力を得たようで、見境なく暴れ回っていたんですよ」
ガイの忌々しげな言葉に、皆が納得するように頷いた。
続きは明日、HJノベルス様から書籍「槍使いと、黒猫。1巻-20巻」発売中。
コミック版1巻-3巻発売中。




