千四百九十話 魔界セブドラのバーヴァイ城に帰還
【天凛の月】の制服が似合うルシエンヌは皆に会釈。
「ンン、にゃ~」
「にゃァ」
「にゃォ」
「ワォォン!」
「グモゥ~」
「ガルォォ~」
イフアンの黒き獣トギアも元気だ。
ルシエンヌたちと見回りなどに参加してくれていた。
【闇剣の明星ホアル・キルアスヒ】の雇われだったが、サセルエル夏終闘技祭の事象の後、今では元【剣団ガルオム】と共に【天凛の月】の人員だ。
「パキュゥ~」
「ピュゥ~」
ルシエンヌたちに黄黒猫と白黒猫と相棒と銀白狼と子鹿の異界の軍事貴族の動物たちと法魔ルピナスとヒューイも出迎えるように寄っていく。
「皆、ただいまです、あ、神獣様まで……」
「パキュゥ~」
ルピナスの鳴き声と魔力を浴びたルシエンヌは髪が持ち上がる。
ルシエンヌは体育座りを行う。
姿勢を下げながら黄黒猫と白黒猫の頭と背中を撫でてからゴロニャンコしたお腹を撫でてあげていた。横にきた銀白狼と子鹿を抱きしめていた。
相棒の頭部は優しく撫でるのみ。
黒猫的に抱きしめてほしい顔を示すが、ルシエンヌは黒猫の体を丁寧に撫でることに終始していた。
神獣様へのリスペクトを感じる。
黒猫はお返しにルシエンヌの指と手をペロッと舐めてから、頭部を屈めつつ変な姿勢のまま後退し、俺のところまで戻ってきた。皆から愛撫から逃げる時によく使う態度だ。
〝知記憶の王樹の器〟を持ったまま、ルシエンヌに、
「ルシエンヌ、これを」
と〝知記憶の王樹の器〟を手渡した。
黄黒猫たちを見て、戦闘型デバイスから食材袋を出す。
その袋の中から幾つか密閉容器を出して、
「相棒もだが黄黒猫たち、ごはんをあげよう~」
「にゃァ、ごぉ~」
「ンン、にゃぉ~」
「にゃぉぉごォ~」
「グモゥ~!!」
「ワォォォン!」
とカソジックの料理を皆にプレゼント。
皆、勢いよく保存箱に頭部を突っ込んで、カソジックの料理を食べてくれた。
立ち上がり、「ふふ、美味しそうです」と発言しているルシエンヌを見て、
「あぁ、ルシエンヌも一緒にごはん?」
「ふふ、いえ」
「はは、だな」
「ふふ」
と笑い合う。ルシエンヌに、
「ルシエンヌはその液体を飲んでくれ」
「はい〝知記憶の王樹の器の入ってある液体を飲めば、今までのシュウヤ様の記憶が共有できるようになる」
「おう」
「はい、では早速――」
ルシエンヌは頷いて〝知記憶の王樹の器〟に口を付けた。
皿を傾け、中身の俺の記憶入りの液体を飲み込んでいく。
ルシエンヌは恍惚気味の表情を浮かべて「……あぁ……」と呟くように小声を洩らすと、〝知記憶の王樹の器〟を持つ両腕が震えたので、その〝知記憶の王樹の器〟を預かるように消してからルシエンヌの体に肩を貸してあげた。
ルシエンヌは俺を見ると体が一瞬震える。
そして、
「……壮絶です。黒き環から出現するモンスターに襲撃されて、それが切っ掛けで光魔ルシヴァルへの進化……神獣様との出会いとアキレス師匠様に救われた。風槍流と武人の気概をアキレス師匠から学んでおられた……」
と小声で呟いてから、氣を失う。
ルシエンヌを支えながらソファに寝かせてあげた。
腰の神剣の柄が少しだけ俺に反応を示すように魔力を発した。
<握吸>を使えば直ぐに抜けるが、ルシエンヌは目覚めると、
「……シュウヤ様と神獣ロロディーヌ様の歴史が理解できました。地上と地下に二十四面体のことも神々が認めたからこそ、今がある。魔槍杖バルドークの製作と、進化を果たした。魔界王子テーバロンテを倒し、邪教の【テーバロンテの償い】の信仰の大本を断った、本当の魔英雄様がシュウヤ様!」
「あぁ」
「ゼメタス様とアドモス様の進化も凄まじいです」
ルシエンヌの言葉にミナルザンとハンカイにレンショウたちが、
「「「「光魔沸夜叉将軍!」」」」
とハモるように声を発していた。
皆も印象深いか。
「直ぐにケーゼンベルスを使役し、源左を助け、【ローグバント山脈】に進出し、マーマインの親玉ハザルハードを倒されことも見事!」
「あぁ」
「ふふ、まだまだ! 吸血神ルグナド様の元<筆頭従者長>のビュシエ様を救い、復活させることができたのも凄いです。挨拶したい……それから闇精霊ドアルアルの塊を昇華させて闇雷精霊グィヴァ様を使役していました! 後、闇神アーディン様との槍稽古は、壮絶すぎます! 骨鰐魔神ベマドーラーにいた悪神ギュラゼルバンの大眷属たちと<筆頭従者長>たちの戦いに、シュウヤ様の戦いも見事すぎる! 格好良かったです。そして、三神の大協定預言、四神の預言書マーモティニクスの言葉といい光神ルロディス様の預言には驚きを覚えています」
「はい、シュウヤ様の<光の授印>のことを示す〝神印〟と〝魔印〟のことを事前に知っていたことになりますからね」
「光神ルロディス様も、運命神アシュラーのような力を持つ?」
「あるかもな、神々は俺たちが考えるよりも人族的な面もあるが、想像できないほどに高次の能力を併せもつ」
アルルカンの把神書が真面目に語る。
「あぁ、あるのかも知れない」
「……はい、知記憶の王樹キュルハ様は、【暁の灯火】で【見守る者】であり、古竜の匂いと神印と魔印を宿した者が現れる。と光神ルロディス様の預言を言っておられた」
と、ルシエンヌとルマルディたちが語る。
【剣団ガルオム】の面々が、一斉に片膝で床を突いて俺に頭を下げてきた。
相棒たちが食べ終わった容器を仕舞う。
「闇遊の姫魔鬼メファーラ様が正式にシュウヤ様を闇と光の運び手様と認め、闇と光の運び手装備と〝髑髏魔人ダモアヌン外典〟と〝ゴルディクス魔槍大秘伝帖〟をシュウヤ様に託したことも、歴史的瞬間です」
「おう」
「はい、更に、キュルハ様の言葉に〝夢魔の杖〟が登場した時は、驚きました」
「あぁ、盗まれた〝知記憶の王樹の器〟でも、使用方法か」
「古代では、夢魔の杖は【神聖なる乙女】、<神聖なる乙女>が扱う武器だったようだからな」
「はい」
「祖先たちから探すように言われていたアイテムが、知記憶の王樹キュルハ様の〝知記憶の王樹の器〟とも関係するとは考えもしなかった」
たしかに。水と光と夢、など、よくよく考えたら共通項があるんだが、普通は結びつけられないだろう。そして、〝夢魔の杖〟以外にも、〝魔道と血道世界の道〟、〝アブラナムの秘鍵書〟、タンモールの〝ラプサスの秘鍵書〟、などがあれば、盗まれた〝知記憶の王樹の器〟は使えるようだ。
ルシエンヌは、
「……今も大きな勾玉使い、地下で探察を続けているゲンガサさんから、アブ・ソルンの一人が、夢魔世界の夢魔の杖を扱う<神聖なる乙女>だったと聞いたことがある聞いています」
「あぁ、ナミから前に聞いた。ゲンガサが、鏡から出した……丸い半透明な物質を、王牌十字槍ヴェクサードに宿るヴェクサードさんが……〝八人の天と地を穿つ力ある者、死神テンハオウスと荒神ペイサルを打ち倒すが、夜明けのタンモールの地にて眠る〟と、読んで解読し、丸い半透明な物質に封じられていた夢魔ガショバ・デアドの封印を解いてしまったことがある。この魔塔ゲルハットで、その夢魔ガショバ・デアドと戦ったことがあった」
と、語ると、皆が頷いた。アブ・ソルンか。
エヴァが昔、八人の者たちの意味があるアブ・ソルンとか言っていたかな。
ルシエンヌは、
「はい、その記憶はたしかに共有しています。シュウヤさんは、夜王の傘セイヴァルトを使用しながら、ガショバ・デアドの怪物と相対し、その怪物に、『夢魔世界の神とか怪物か』との問いに、ガショバ・デアドは『そうだ』と言っていました。……夢魔世界は、水神アクレシスたちが利用したように多大な恩恵がありますが、リスクもあるようですね」
頷いた。記憶の共有は、やはり、超便利だ。
そう、あの時、夜王の傘セイヴァルトが展開していた戦闘職業の一つ、<水瞑の魔印師>のカードが展開していた<水瞑・光冠ノ纓印>の水の防御魔法が、夢魔ガショバ・デアドの繰り出した闇の波動で消されたんだよな。
塔烈中立都市セナアプアの上界は神界と魔界の言語魔法や紋章魔法などにも作用している根源の〝神の魔法力〟に〝式識〟が薄いことも影響があったと思うが……。
ナミをチラッと見るが、頷いている。
「あぁ、【夢取りタンモール】の研究は大変だと思うが、貴重な研究者たちだ。ナミたちもゲンガサさんたちに宜しく伝えておいてくれ」
「はい」
ナミの言葉に頷いた。
そのナミとルシエンヌたちに、
「ルシエンヌたちと皆、俺と相棒は魔界セブドラに一度戻ってから、ペルネーテに飛ぶから、ゲンガサたちがここに戻ることがあったら情報の共有を宜しく頼む。現場でがんばるトロコンたちにも伝えておいてくれ」
「「「はい」」」
「お任せください」
「主、任セロ!」
「ンン、にゃ~」
「ンン、ニャァ」
「ニャォ」
「ワンッ!」
「グモゥ~」
「ぴゅぅ~」
「パキュゥ!」
相棒と黄黒猫と白黒猫にシルバーフィタンアスの銀白狼と子鹿が寄っていた。
法魔ルピナスとヒューイも飛来してくる。
「ちょい冷蔵庫を見る――」
皆の遠足用ご飯ではないが……。
開いてっと、あったあった。
カソジックや鳥肉が入った保存容器を幾つか冷蔵庫から取り出す。
戦闘型デバイスの食材袋に入れ直す――。
そうしてから皆のリビングに戻り、
「皆、エトアと一緒に直ぐに戻ってくるが、ルピナスとヒューイも付いてくるか?」
「ワン!」
「グモゥ~!」
「ンン、にゃァ~」
「にゃォ~」
「ピュゥゥ~」
「パキュゥ~」
「シルバたちも付いてくる氣か、直ぐに戻るぞ?」
「ワンッワンッ!」
「グモゥ~!」
「了解した、ついてこい」
「ワン!」
「グモモゥ!」
シベリアンハスキーと似たシルバーフィタンアス。
可愛い二匹だ。銀灰猫が心配なのかな。
俺の周りを飛び回りながら返事をしてくれた。
「皆、闘霊本尊界レグィレスで、俺と共に魔界入りも楽だが、どうする?」
「「「……」」」
皆、沈黙。
封印されたまま魔界セブドラへの移動は不安だよな。
「そりゃそうだな。愚問だった、では、ペルネーテで会おう」
「「「はい!」」」
「了解した」
「ンンン――」
相棒はペントハウスの外に出ながら黒豹と化していく。
俺たちもペントハウスの外に出たところで、神獣ロロディーヌの触手の捕まると一瞬で転がるように長い耳の下に運ばれた。
その神獣は直進し、魔塔ゲルハットを離れている。
巨大な相棒の頭部は、猫の時と同じく、顔の毛は短い。
少しブラシに擦られた感が出るが最初だけ、俺たちに合わせて柔らかい毛が増えてボリューム感を増やすこともできる。
更に、〝アメロロの猫魔服〟を得てからは、橙色の炎が漆黒の毛先に灯っている時がある。見た目は熱そうでも、俺たちが触っても熱くない。
法魔ルピナスと銀白狼たちも触手に捕り、そんな黒毛が展開されている巨大な頭部に運ばれてくる。ルピナスの体長はそれなりに大きいが、相棒はお構いなしにルピナスの体を触手で雁字搦めに固めて地肌に付けている。
ルピナスは暴れず突起の頭鰭を回しながら「パキュ、パキュ」と甘えた声を発しながら神獣の頭部に抱きついてきた。母に甘えるような印象で、可愛い。近くでは銀白狼と子鹿が香箱スタイルで固定されている。舌を出しハァハァ言っている二匹は俺をジッと見ている。何かシュールだ。
陶器には戻さず、子猫の黄黒猫と白黒猫を両肩に乗せて、目の前にきた触手手綱を掴むと触手に引っ張られて、立ち上がった。
エトアは、黄黒猫と白黒猫に腕を向けていた。
――もうセナアプアの下界か。【血銀昆虫の街】まで一瞬だ。
神獣にとって、巨大な都市セナアプアも庭感覚か。
死蝕天壌の浮遊岩はどこにあるのか分からないほどの速さ――
次いでに<砂漠風皇ゴルディクス・イーフォスの縁>の<生活魔法>の風――。
<煉土皇ゴルディクス・ララァの縁>の<生活魔法>の土を試した。
宙空に風と土を発生させていく。風属性は結構スムーズだ。
闇と光の運び手装備を身に付けた時のほうが吸収も展開も速い。土属性は砂利のような粒だけだったが、一箇所に粒を集めれば土となる。
<生活魔法>の土属性も研究次第では発展できるかな……。
だが魔力の消費量が高い。
樹の<邪王の樹>や<南華魔仙樹>のほうが魔力消費は小さいか。
遠距離攻撃なら、素直に言語魔法や紋章魔法の魔法書を買って魔法を覚えたほうがいい。
やはり、水は特別、水属性の頂点の水神アクレシス様の効能か。
<水の神使>に<水神の呼び声>と<水の即仗>がある。
元々の属性が水属性ってことも大きいかな、玄智の森では、大豊御酒と水の法異結界を取り込めた。<滔天魔経>と<滔天仙正理大綱>と<水月血闘法>と<水月血闘法・水仙>も獲得している。
※滔天魔経※
※滔天仙流:開祖※
※血仙格闘技術系統※
※玄智武王院流※
※白蛇竜武王鬼流※
※仙王流独自格闘術系統※
※仙王流独自<仙魔術>系統※
※三叉魔神経網系統※
※怪夜王流技術系統※
※魔人格闘術技術系統※
※悪式格闘術技術系統※
※邪神独自格闘術技術系統※
※魔界セブドラ実戦幾千技法系統※
※<水の神使>と<水神の呼び声>と<血脈冥想>と<滔天仙正理大綱>と<性命双修>と<闘気玄装>と<経脈自在>と<魔人武術の心得>が必須※
※血仙人の証しの<光魔血仙経>の影響を得た故の<滔天魔経>の獲得、滔天仙流系統:恒久神仙技<神仙霊纏>の恒久スキル<滔天仙正理大綱>の質が上昇し、魔力活力源の底上げと上限が上昇した。滔々と流れる大河を心に宿した存在※
※水場での戦いが極めて有利に進む※
※<滔天仙正理大綱>や<滔天神働術>と同じく滔天仙人の証し※
※<霊仙酒槍術>などの酒の功能がより上昇した※
港と近い倉庫の建物を通る。
港と船渠と一体化し地下にも通じる魔塔の施設が見えた。
バルミュグたちの【魔の扉】が利用していた施設。
今では、【天凛の月】の施設だ、黒猫海賊団の印が付いた軍船がある。
【天凛の月】のメルが切り盛りしている貿易用の船も増えている。
働いている水夫の数もかなりの人数だ。
ペルネーテの自宅で雇っているメイドたちも独自に〝天凜の彩り〟の店を経営し、ディーさんとの店とコラボをして、一緒にがんばっているようだからな。
彼女たちの出身のレソナンテ寄宿学校は優秀だ。
地下深く続いている潜水空母が造れそうな船渠の通り道を相棒に乗って直進。
塔烈中立都市セナアプアの地下世界、地下神殿が見えてきた。
無数の花々と大小様々な樽が並びまくっている広場を直進。
魔の扉の鏡が設置されているところに到着した。
「ピュゥ~」
「――ワンッ、ワンッ」
「ふふ、魔の扉! 地下を冒険している気分です♪」
「グモッ!」
「にゃァ」
「にゃォ~」
相棒の頭部にいる皆は法魔ルピナスの上に跳び乗った。
法魔ルピナスに「降りようか」と話しかけてから共に相棒の頭部の端から飛ぶ。
<武行氣>を実行し飛行していると黒猫が瞬時に頭部に乗ってきた。
法魔ルピナスの乗っている皆を見ながら着地。
そのままピラミッド型を登るように階段を上がり、頂上の魔の扉の鏡の前に移動。
下部の孔に極大魔石を入れて魔杖バーソロンをずにゅりと差し込む。
そして、パネルをポチッと押して魔の扉の鏡を起動させた。
魔杖バーソロンを回収し、皆で魔の扉の鏡の中に入った。
直ぐにバーヴァイ城の城主の間に出る。
魔の扉の鏡の守護を任せている<古兵・剣冑師鐔>のシタンが、片膝の頭を床に付けた状態で、
「主、オ帰リナサイマセ! エトア殿も!」
「はい!」
と挨拶してくれた。
「おう、一時的だ。直ぐにセラに戻る」
「ハイ」
「直ぐに戻ります~でも、魔界セブドラはやっぱり良い~」
エトアの言葉にシタンは、頷くような素振りを見せる。
「にゃ~」
「ピュゥゥゥゥ~」
「ワンワンワンッワン!!」
「グモモモゥ~」
「にゃァァ~」
「にゃォォォ~」
相棒以外は興奮しているが、構わず、
「ルピナスたち、急ぐ、下に向かう――」
と相棒が好きなウィンドーシートの窓から外に出た。
魔裁縫の女神アメンディ様と沙・羅・貂の気配があった。
バーヴァイ城の懐かしい空気を得ながら旋回し、皆がいる広場と広場の下に設置したままのゴウール・ソウル・デルメンデスの鏡の前に移動した。
そこに沙・羅・貂、エラリエース、<筆頭従者>チチル、<筆頭従者>ソフィー、<筆頭従者>ノノとデラバイン族の軍と、ケーゼンベルス属の黒い狼たち、蜘蛛娘アキと配下のアチュードとベベルガに人造蜘蛛兵士たち、魔傭兵ラジャガ戦団がいる。
「器が帰ってきたぁぁぁぁ」
「器様ァァァ」
「器様ガァァ~」
沙・羅・貂のテンションは分かる。
と、俺の前に黒虎たちが前に出て、沙・羅・貂たちにツッコむ。
「にゃおおおぉぉ」
「にゃアァァ」
「にぁォォォォ」
「ピュゥゥゥ~」
「パキュゥゥゥ~」
「神獣様♪ うふふ――」
「神獣様、悪いが、今は器にダイビング――」
と、沙と貂は身軽、皆を避けて俺に抱きついてきた。
沙と貂の柔らかい体の感触を得て嬉しくなった。イイ匂い、羽衣の触り心地もよい。
羅は、相棒たちに押し倒されていた。
続きは明日。
HJノベルス様から書籍「槍使いと、黒猫。1~20」発売中。
コミックス1巻~3巻発売中。




