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槍使いと、黒猫。  作者: 健康


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1215/2032

千二百十四話 仙王鼬族の風の人形と沙羅貂

 幻影の踊りだけのユニーク級か。

 (テン)の尻尾の動きを見ながら、


「ラムーそれだけなのか?」

「わたしと霊魔宝箱鑑定杖の能力にも限界はあるので、〝仙王鼬族の(フウ)の人形〟には、まだ、隠れた能力が秘められているかもです」

「へぇ」


 周囲はざわつく。


 (テン)は机の上で、無数にある尻尾をふわふわと動かし踊りながら、


「――器様、この〝仙王鼬族の(フウ)の人形〟をください!」

「おう、いいぞ。皆もいいかな?」

「「「はい!」」」

「どうぞ~♪」

「にゃ~」

「ンン」

「貂がアピールするなんて珍しいですね」

「たしかに」


 ヘルメとヴィーネが指摘した。

 皆はもう次の品に興味が移っている。


 (テン)は、


「では、いただきます~」


 と言って机の〝仙王鼬族の(フウ)の人形〟を取った。

 (テン)は、魔力を人形に通したのか。手に持つフウの人形から等身大の(テン)と似た仙王鼬族の幻影が浮かぶと共に踊りながら机から離れていく。


「――ふふ、風の幻影を見ていると、【風神ノ蝉丘】で一緒に踊った()と、モクを思い出します。一緒に大蝉ペジアンを追い掛けた」

「はは、たしかに! 小烏シアルが一緒に飛翔しているようにも見えるぞ!」

「はい! 神界に戻ったような気分です、一緒に踊りましょう」

「うむ!」


 ()()が互いの腕の肘を組み合うと楽しく踊りながら、(テン)の後を追った。


 右手に神剣を召喚した()()(テン)は、仙王鼬族の幻影の(フウ)と共に宙空で剣舞を披露していく。


 すると(テン)の持つ〝仙王鼬族の(フウ)の人形〟が崩れる。幻影も魔力の粒子と葉の形状の魔力となって()()(テン)たちの神剣に降り掛かる。


 ()()(テン)の神剣の波紋に葉の色合いが増える。

 と、神剣の柄や剣身の一部から青白色の実を有した葉が連なった蔓のようなモノが発生。


 それらが風を起こし、葉の守袋のような物が()()(テン)の周囲に発生。

 続けて、仙王鼬族の幻影の(フウ)の幻影が出現し、()()(テン)の剣舞に合わさっていく。


「ふふ!!」

「おぉ~妾たちが進化!」

「はい!」

「「「「「おぉ」」」」」


 俺もだが皆が驚く。


「サラテンたちが進化とは、神剣に、葉と植物に葉の守袋の魔力のことか?」

「うむ! <御剣導技・風梛>! を獲得したぞ!」


 沙が神剣を持つ細い片腕を上げて宣言。

 綺麗な腋が見えて素敵だった。


「「「おぉ」」」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 鑑定が進んで楽しいw ほんと槍猫ワールドの深度も規模も底知れない…! しかし、ベースは槍使いな武人のシュウヤとロロのお話なのが良い [一言] 久々の連続更新お疲れさまでした!!!!
[一言] 〝仙王鼬族の風の人形〟 幻影の踊りだけのアイテムかと思ったら、サラテンの強化アイテムになりましたか。 とはいえ仲間に仙王鼬族の者が居なければ、宴会盛り上げ用みたいな使い道しかないアイテムでし…
[良い点] ただでさえ強い沙・羅・貂達が進化するとは! 他の鑑定結果が少ないアイテムにも隠された能力あるだろうから、使用する時が楽しみ。 [気になる点] 千三十三話で沙がハルハザードの残骸から獲得して…
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