表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/12

第六本 主人公に休みなど無し。

一週間程あった宿泊学習も終わり、来週からの授業に向けて黒須学園の施設の紹介が行われていた。向こうでも勿論あったんだが、実際に学園内を回って紹介するとのこと。大学まである関係か、広いわ施設多いわで何人か足が痛いと悲鳴を上げ始めてる。しかもこれより大きいキャンパスがあるといわれ絶望してる、な。


……最後の場所に来たらしい。


「ここが図書館よ」


……でかい。地元の市の図書館よりでかいんだが……俺らが読書感想文の題材にする本や、大学生が使う専門書は勿論、絵本とか雑誌とかまで置いてあり、全体の1%読むだけでも人生2週くらい必要らしい。


先生がここで自由解散と言ったため、探検がてらぶらぶらと歩いていたんだが……


「……この壁、なんか変だ、な?」


誰も来なさそうな隅っこの壁に違和感を感じた。他の壁と見比べてみると、他の壁は汚れ等がまばらに付いているのに対し、この壁だけ汚れがなく、違和感を少しでも無くすためか、壁の色自体が少し違った。隅っこなだけあって薄暗いし、殆どの人は気付かんだろう、な……


壁を触っていると、スイッチのような感触があり、押すと壁の一部がせり出してきた。引き出しの様になっていて、中には1冊の古びた本が入っている。題名は……ダメだ、古過ぎて読めねえ、な。中身は……最初のページには魔法陣の様なものが書かれてるが、他のページは何も書かれてない。なんか魔力っぽいものを秘めてるが、よく分からん、な……


「あら? 西京君どうしたの」


「うおあっ、な!?」


「……びっくりした時の声でも『な』が付くのね」


唐突に泉先生が現れた。その手には光ってる絵本が……光ってる?


「それはそうと、なんで壁から引き出し出てるの? なんか見つけた?」


「なんかスイッチ見つけた押したから、な……ってそれよりその本なんで光ってるんですか、な?」


「へ? 光ってなんか……えっ?」




先生が光ってるのに気づいた瞬間、絵本と古びた本が俺等の手を離れて宙に浮かぶ。


勝手に古びた本が開き、空白だったページの一つに魔法陣が刻まれる。


そして、絵本が魔法陣に重なった瞬間、目が開けられないほどの光を放つ……!!




この事件が終わった後、先生になんで絵本を持ってたか聞いた。


「あれ? 初等部の先生から絵本おすすめ聞かれて、探してたんだけど……あの本だけ誤字脱字がやけに目立ったから報告しようと思ってて」


その誤字脱字がキーワードだったんだが、この時の俺には知る由も無かった、な。











気づくと、俺は浮遊感に見舞われていた。


目を開けると、そこは海の上だった。




「……な?」


重力に従って海へと落ちていく中、大きな鳥を見た。






「……!」


「ん……」


「大丈夫ですか!?」


「……ここは、どこだ……な?」


「よ、良かった……生きてた……」


目を開けると、砂浜にいた。横には同年代位の金髪の男性がいる。顔からしてイギリス系だろうか?


服が濡れている事から、どうやら海に落ちて気絶してたらしい。そして男性が助けてくれたと、な。


「助かった、な……赤い髪の女性を見なかったか、な!?」


「いや、見てないです……ごめんなさい」


「すまん……謝んなくて大丈夫だ、な」


眼鏡が飛ばなかったのが幸いだ、な……それにしてもここはどこだ。あの光で異世界にでも吹き飛ばされたのか、それとも……先生はいないみたいだが、一体どういう事だ?


「あの……思い人ですか?」


「ぶっ!? ……先生だ、な……自己紹介が遅れたな、俺は西京 圭だ、な」


「ケイさん、ですね」


「そうだ、な。そっちはなんていう名前なんだ、な?」




名前を聞くと、相手は固まった。






「……僕の名前、なんでしたっけ?」


「……は?」


そして衝撃の事実を口にした。

名前の無い彼には、もう一つおかしい点がありますよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ